ニッケイ新聞 2011年6月4日付け 宮沢内閣を倒し兵ぶりを発揮した小沢一郎さんも、今回の造反劇では菅首相の「引退の意向」で尻きれトンボになってしまった。これでよかった—と大喜びの向きもいるだろうが、切歯扼腕し「残念無念」と政界を睨む人もいる。不信任案を提出した自民党と公明党は、勿論ながら小沢さんや田中真紀子さんらも、衆院本会 ...
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ニッケイ新聞 2011年6月3日付け 岩手県山田町の菊地光明課長は、JR陸中山田駅横の踏切の前で車をいったん停車させ、左右を確認しようとして、「(電車が)来ないって分かってるんだけど、習慣になっちゃっているんですよね」と苦笑いした。あたりには捻じ曲がった線路、瓦礫とそれを撤去した平地が一面に広がる。路線の復旧のめどすら立ってい ...
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ニッケイ新聞 2011年6月2日付け 戦後の日本政府直轄移住地のいくつかが今年、来年と半世紀の節目を迎える。「直轄移住地としては日系最大規模の面積」(パラグアイ日本人移住70年誌)といわれたイグアスー移住地のその一つ。今年8月22日に式典が行なわれる▼ブラジルが100周年を祝った08年、同移住地ではすでに50周年を見据えた事業 ...
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ニッケイ新聞 2011年6月1日付け 5年ぶりに日本を訪ねてみて、どこか重苦しい空気を感じた。金融危機以来の景気の悪化はもちろん、東日本大震災、原発事故と立て続けに起きた国難ともいえる事態を受け、テレビも新聞もその関連報道ばかり。被災地域とは直接に関係のないところですら、その空気に染まっている▼帰伯後、この週末の取材先では「震 ...
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ニッケイ新聞 2011年5月31日付け 北方領土・竹島や尖閣諸島と、日本はほとほと参っている。これらの島は日本の国土であり、露や韓国、中国が駄々を捏ねているのだが、菅政権の対応は眞にもって不甲斐ない。メドベージェフ大統領が北方領を訪問し、中国は国後島に露と合弁会社設立で合意。さる24日には、韓国の国会議員3人が国後島に50分と ...
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ニッケイ新聞 2011年5月28日付け 伊のベ首相は、少女買春で起訴され、米のシュワ前知事は、隠し子の「秘密」がばれてケネディ家のご夫人が立腹し離婚となり、マスコミは大騒ぎ。そんな艶かしいニュースの最後?を飾りIMF(国際通貨基金)のストロスカーン専務理事が、高級ホテルで女性に性的な暴行をしたとNYで収監され—と、これまた新聞 ...
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ニッケイ新聞 2011年5月27日付け 自分の身は自分で守るのがブラジルの流儀——サンパウロ市のクリニカス病院といえば、当地の公立医療の最高峰とのイメージが強い。しかし、そのような立派な病院でも人為的ミスは起きえる。肺の持病の関係で最近、公的医療サービスに世話になりつづけている。待たされることはあっても、総じてサービスの質は悪 ...
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ニッケイ新聞 2011年5月26日付け 日本の家はプレハブばっかりになって本当に弱い。それでも耐震とかには気配りしているようだが、寿命は30年位と極めて短い。北欧の工法だとかアメリカ流とか宣伝するけれども、とても弱くて寿命が短い。ならば日本の伝統的な建築ならどうか—と訊かれれば法隆寺や東大寺などの古刹を見れば一目瞭然というもの ...
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ニッケイ新聞 2011年5月25日付け 東日本大震災の災害報道が落ち着き、様々な人間ドラマを取り上げるメディア自体が、将来に語り継がれるような歴史を残している。社屋が被害を受けた宮城県・石巻日日新聞社の報道魂だ▼「ペンと紙があるなら壁新聞で」。報道部部長の武内宏之さん(53)らが手書きの新聞を作り、輪転機が回った7日後まで避難 ...
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ニッケイ新聞 2011年5月24日付け 昭和16年(1941)12月8日の真珠湾攻撃からボツダム宣言受諾までの4年は日本にとってもだが、ブラジルやアメリカで暮らしていた日本人移民と子弟たちにとっても、苦しい時代であった。米のような日系人収容所はなかったけれども、笠戸丸移民らも棲み込んでいたコンデ街からの立ち退きやサントス海岸一 ...
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