ニッケイ新聞 2010年11月10日付け イッペーの花がいっせいに散り、朝早く通った樹下の路上は、紫のカーペットを敷いたような美しい初夏の光景をみせている。サンパウロ市カルモ公園ではカサビ市長の号令の下、ブラジル桜イッペー連盟が1500本あった桜を、雪割桜中心に2倍に増やす作業を進めている。咲くのが待ち遠しい。一カ所に3千本と ...
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コラム 樹海
ニッケイ新聞 2010年11月9日付け 「お茶の会」の力は凄い。正式には裏や表千家の茶の湯の事であり、客を招き作法にのっとって茶を供する集まりなのだが、庶民派にとっては井戸端会議をちょっとばかり上品にして茶を飲みながら軽口噺に興ずるたわいもない集いなのである。ところが―この噂話や戯言は、口から口に伝わり瞬く間に世に広がる。米国 ...
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ニッケイ新聞 2010年11月6日付け 11月3日は「文化の日」。皇居では文化勲章の親授式が行われ、今年もノーベル賞に輝いた鈴木、根岸さんら7人に天皇陛下が勲章を手渡された。この日はまた秋の叙勲者を発表もし、4000人を超える方々が選ばれ制度改正後の最高を記録したそうである。しかも、民間人を増やしちょっぴり「民高官低」に近づい ...
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ニッケイ新聞 2010年11月5日付け またひとり移民の子供が大統領になった。サルコジ仏大統領(親がハンガリー人)、オバマ米大統領(父親がケニア人)など枚挙にいとまがないなか、今度はジウマ・ロウセフ(父親がブルガリア人)がブラジル大統領になった。いわば移民の子で女性という二重の引け目を跳ね返しての勝利だった▼父ペタル・ロウセフ ...
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ニッケイ新聞 2010年11月4日付け 名称リベルダーデの由来は、この東洋街が「魂を自由(リベルダーデ)にする」奴隷の処刑場だったことに発する。しかし、怪奇譚の類はあまり聞かない。日本では、幽霊などの目撃地がかつて墓地だった―というオチが多いのだが。怖い話で涼を取るという文化がないせいかも知れない。そんなリベルダーデで最近、数 ...
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ニッケイ新聞 2010年11月2日付け ブラジル初の女性元首の誕生が決まった。ルーラ政権の官房長官として活躍したジルマ女史がセーラ候補を圧倒しての勝利であり、この南米の大国の歴史に画期的な転換を齎したのを評価したい。決選投票で戦った二人は、軍事政権に反対し、かなり強い圧力を受けたが、これを跳ね返しての政治活動が国民に認められ、 ...
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ニッケイ新聞 2010年10月30日付け コチア青年らが海の荒波を乗り切りサントスに着いてから55年。総勢2508名が農地に挑みバタタや花卉、野菜などを栽培し近頃は牧畜に進出する「青年」も増えているし、このブラジルの大地にしっかりと根を下ろし活躍しているのは悦ばしい。槍投げでブラジルの新記録を出した馬場亮次さんや相撲の桑鶴忠志 ...
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ニッケイ新聞 2010年10月29日付け 日本語教育が生き残るには、学校を中心に地域コミュニティ全体が支える仕組みを作る必要があることを痛感させるシンポジウムだった。日本語センター創立25周年記念シンポ「10年後の日本語教育を考える」で、地方文協の懸命な取り組みを聞き、実に頭が下がる思いだった▼インダイアツーバでは教師の待遇改 ...
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ニッケイ新聞 2010年10月28日付け 「遠くの親戚より近くの他人」ということわざを戦後の単身移住者はより深く感じてきたのではないか。「ブラジルにおいては天涯孤独」と中途半端に虚勢を張ってきたコラム子も他人を頼るではないが、人の情は十分に感じてきた。ただ、母方の祖父の兄弟(大叔父にあたる)が移民したというのだが、遠い戦前の話 ...
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ニッケイ新聞 2010年10月27日付け 当国では病名は医者ではなく患者本人が決めるものらしい。私事で申し訳ないが肺を患っている関係で、医者通いの日々が続いている。知り合いの親切な薦めにより、セカンド・オピニオン(2番目の医者の意見)を聞くことになり、医者ごとに診断が違うのに戸惑い、成り行きで3番目、4番目、5番目まできてしま ...
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