ニッケイ新聞 2009年12月2日付け 11月26日に群馬県であった外国人集住都市会議の提言として「外国人庁設置」が掲げられたのを歓迎したい。そこで議論されたように、在日外国人の日本語学習機会を充実させる方向性は重要だ。ただ強調したいのは、10代半ばを過ぎて外国語で人格形成を終えた世代と、それ以前の頭の柔らかい子供では考え方を ...
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ニッケイ新聞 2009年12月1日付け 米の日系新聞2紙が破綻と邦字紙を取巻く環境は厳しい。確か90年代かにメキシコの日系紙が読者の減少で廃刊に追いやられたし、こうした衰退の傾向はここ暫くは続くと見たい。いや、これは邦字紙だけの問題ではなく、世界の大新聞にも最大の危機が迫り、米では伝統を誇る地方紙も休刊や廃刊が続き、将に歴史的 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月28日付け もう師走も迫り夏が近い。サンパウロの日系レストランには早々と「冷し中華」が並び胡瓜とトマト、卵の薄焼きやハムの千切りが美しくー舌が騒ぐ。冷たい素麺も味が豊かながら子供のころによく食べた「冷麦」がいい。大きめな鉢に氷水を張り饂飩を入れて緑と赤の野菜を放ち、茹で卵を二つに切ったのを浮かべて ...
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ニッケイ新聞 2009年11月27日付け 久々にアニメを見て泣いた。櫻井孝昌さんのアニメ講演会で上映された『サマーウォーズ』(細田守監督、09年)だ。ハイテク世界のおとぎ話といえる▼作中、コンピューター上の仮想世界OZでは、自分の代理キャラがしゃべる言葉は瞬時に自動翻訳されて、世界中の人々と会話が可能。主人公家族がOZの中で強 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月26日付け 酒に関する多くの歌を詠んだ蜀山人に「屠蘇の酒曲水花見月見菊年わすれまでのみつゞけばや」という狂歌があるが、これは酒に捧げる歌であり、四六時中飲みたい酔っ払いの歌ともいえるだろう。呑み助でなくても話題になるのが、忘年年会。もうすぐ師走である▼ブラジルの習慣にはないようだし、ポルトガル語に ...
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ニッケイ新聞 2009年11月25日付け 「黒人の日」の20日午前、サンパウロ市のセー大聖堂にアフリカを想う歌声が響いた。ミナス州のキロンボ・カシンブーからきたアルカンタラ聖歌隊は、かろやかに体を揺らし踊るように歌う。黒光りする顔がずらり40人ほど正面階段に並ぶと壮観だ▼黒檀のような見事な肌の指揮者男性が「遙か昔に海を渡った祖 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月24日付け 日本には古本屋が多く全国に約2400店もがあるそうだ。なかでも東京の神田古書街はよく知られ、あの狭い処に150軒超が歴史や哲学などの古本を並べている。明治時代の始め頃に大学が神田に次々と誕生したので古本屋が店を出したのがきっかけとなって発展した町であり、もう130年を超える歴史を誇る世 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月20日付け サンパウロ州立移民記念館の「移民ジャーナリズム展」記事で、最古のイタリア語新聞「Fanfulla」の名誉会長から最盛期8万部と聞き、そのまま書いてしまったが勘違いだった。同館出版物で確認したら、1907年にエスタード紙が2万部の時、1万5千部を記録したとあった▼同紙が創立した1893年 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月19日付け 中国の皇帝から贈り物を受けたフランスの王様がお返しに、愛玩犬をプレゼントした。しばらくして礼状が届いた。「陛下、素晴らしいものを有難う御座います。大変美味しく頂きました」。以来、両国の関係がギクシャクしたかは知らないが、文化の違いをテーマにした小話だったと記憶する▼路上で犬を捕まえて屠 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月18日付け 本紙PDF版について、方々から問い合わせやおほめの言葉を頂き、これは今後のあり方の一つだとの意を強くしている。もちろんインターネット環境のある人のみという意味で限定されたサービスであり、パソコンを使わない読者にはまことに申し訳ない▼弊紙としては、特に地方在住の読者のことを考え、全伯どこ ...
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