ニッケイ新聞 2009年11月17日付け 森繁久弥がしみじみと哀しく唄う「知床旅情」は真にいい。フアンから森繁節と呼ばれる歌唱法は独特なものであり、あの渋い音で語りかけるような歌声は人々の胸に深く沁み込んだ。NHKの紅白歌合戦にも7回か出演し大晦日の舞台を飾ったしー「知床の岬に はまなすの咲くころ(略)遥かに 国後の白夜はあけ ...
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コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年11月14日付け 平成の元号を国民に知らせたのは竹下内閣の小渕恵三官房長官であった。墨痕鮮やかな「平成」の色紙を左脇に置きながらのTV出演であり、あの緊張したシーンの写真が忘れられない。あれから早くも20年がすぎ、さる12日には天皇即位20年の祝賀式典が賑々しく行われたのは真に悦ばしい▼政府の祝典もだが ...
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ニッケイ新聞 2009年11月13日付け 12日にご即位20周年を迎えた天皇陛下。皇太子時代の1967年に初来伯されたが、その直前に東宮御所でポ語やブラジル事情をご進講申し上げたブラジル文化人がいる。日本を拠点に700点もの絵本を出版してきたことで有名なマウリシオ・クレスポさん(72、リオ)だ。彼が出版した美しい絵本はサンパウ ...
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ニッケイ新聞 2009年11月12日付け 1933年、モジアナ線サンタセシリアで生まれた2歳の男の子はマラリアに罹り、死線をさ迷っていた。病院から危篤の報を受けた父親は、「多分もうだめだろう」と、小さな棺おけを用意した。しかし、奇跡的に男の子は命を取り留める。そして65年の年月が経った▼90歳になった父親は入院中。67歳になっ ...
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ニッケイ新聞 2009年11月11日付け 明日12日は、天皇陛下ご即位20周年が盛大に祝われる記念すべき日。67年5月、皇太子ご夫妻(現天皇皇后両陛下)が初来伯された時の、首都ブラジリアでの有名な事件が思い起こされる▼早朝、殿下(当時)はこっそりと護衛をまかれて近くの川べりに自然観察に行かれた。弊紙の前身パウリスタ新聞から特派 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月10日付け 南太平洋にキリバスという島嶼国家がある。領土は狭く世界で170何番目かだし、人口は10万人と少し。ところが島が多いので排他的経済水域は広く世界3位。ただしー島が環礁のため海水に侵食され沈没の危機にある。日本は島の周りに防波堤を建設し防止策にしようとしているが、アノテ大統領は「国民の他国 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月7日付け 鳩山政権が発足して50余日になる。アメリカには新しい政権が生まれてから100日間は批判を控えるの慣習があるそうながら鳩山内閣の政治運営にはどうもぎくしゃくしたところが多い。明治19年から続く「事務次官会議」を123年ぶりに廃止し「官から民へ」と踏み切ったのは高く評価したいし、10年度予算 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月6日付け 「俺はこの名シーンの時にその場にいたんだ!」。サンパウロ市の新観光名所、サッカー博物館(Museu do Futebol)をのぞくとペレ、ガリンシャ、ソクラテスら名選手の伝説的なプレーが繰り返し見られるようになっていて、父親が子供相手にそんなことを口角泡飛ばして解説している姿が微笑ましか ...
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ニッケイ新聞 2009年11月5日付け 夜10時、リベイラ川対岸で打ち上げ花火が一斉にあがった。目の前の川面には色とりどり、数え切れない灯籠(とうろう)が音もなく流れ、河岸に立つ朱色の鳥居の横では、ブラジル人の若い恋人たちが肩を抱き合いながら、うっとりとその光景を眺めている▼初めて見た灯籠流しは噂に違わず、感動的な光景だった。 ...
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ニッケイ新聞 2009年11月4日付け 日本を思い出し、涙を流すー。電話もでき、簡単に行くことができる現在、望郷の念に駆られて涙腺が緩むという元移民は少ない。むしろ最近の状況をよく知ったうえでの批判が始まることも▼先月31日にあった日本留学研修員ブラジルOB会(ASEBEX)主催の「日伯留学・研修制度50周年式典」に足を運んだ ...
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