ニッケイ新聞 2009年7月23日付け 新田次郎は「八甲田死の彷徨」で日露戦争直前の大惨事だったー青森第8師団の中隊が壊滅の山岳雪中行進を描いている。あの明治35年の遭難は世界の山岳史に残る悲惨さであり、神成文吉大尉(小説では神田大尉)が率いる210名と山口鋠大隊長(小説では山田大隊長)の9名のうち199人が氷の柱にようになっ ...
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コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年7月22日付け 十七万人が来場、好評のうちに幕を閉じた『日本祭り』。今回初めて主催団体である県連関係者による閉会式に参加した。「みなさんお疲れ様でした。来年も頑張りましょう!」―。与儀明雄県連会長、加藤恵久実行委員長が日本語のあいさつで締めくくった。ブラジル人を主な対象とし、肥大化したイベントだが、その ...
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ニッケイ新聞 2009年7月21日付け 小泉純一郎元首相は「自民党をぶっ壊す」の掛け声で派閥潰しの姿勢を鮮明にし旧橋本派などの政治力をほぼ全滅させた。今太閤の田中角栄氏の「数は力なり」の信念は竹下、小渕、橋本各氏らに引継がれ「利権政治」が蔓延っていたが、小泉元首相は、この政界の悪弊に立ち向い奈落の底に追いやった▼事実、自民党で ...
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ニッケイ新聞 2009年7月18日付け 蒟蒻の産地は群馬や茨城であり、故・小渕恵三元首相も「生産者を守れ」と蒟蒻協会かの会長さんを務め、安い中国産に抵抗したものだが、蒟蒻が好きな県民となると話はまったく別である。芋煮会ですっかり有名になった蔵王の麓・山形県が日本一なのである。あの里芋と米沢牛を煮る鍋にも手で千切った蒟蒻は欠かせ ...
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ニッケイ新聞 2009年7月17日付け 日系初の空軍総司令官に上りつめた斉藤準一大将に、十分間ほど取材する機会があった。途中、私が質問するポルトゲースの下手くそさに見かねて、「日本語で質問したらいい」と言ってくれた。普通はそれを理由に取材を打ち切られそうなものだが、逆に助け舟を出され、有難くて涙が出そうになった。もちろん返答は ...
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ニッケイ新聞 2009年7月16日付け 今年入植八十周年を迎えることもあり、アマゾンの話題が小欄の周りでよく出る。しかし「まだ行ったことないんだよねえ…」という声が多いことに気付く。距離でいえば日本と東南アジアほどあり、文化も違う。乱暴にいえば〃違う国〃だ。時間と経済的余裕と興味がなければ、縁はなかっただろう。伝統的に邦字紙も ...
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ニッケイ新聞 2009年7月15日付け 先週、岸信介が五九年に現役首相として初来伯した折り、コンデ街でミカン箱の上に立ち、田村幸重の応援演説をしたという逸話を、岸本人が本の中で語っているそのままを引用して紹介した。ところが意外な〃真実〃を指摘してくる人がいた▼「あれは田村じゃなくて、京野四郎でしたよ。私がその場にいましたから間 ...
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ニッケイ新聞 2009年7月14日付け 北朝鮮が東京を狙いミサイルを発射すれば、どうなるか?もし、これに原爆を搭載しているとしたら人的な損害やビルが瓦礫となり壊滅的な打撃となる。しかもーである。「打て」の命令でボタンを押してから10秒で都心に着弾しあの広島と長崎の被爆という歴史的な大惨事になる。この恐怖の絵図を日本の人々はどれ ...
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ニッケイ新聞 2009年7月11日付け 西域はロマンが豊かである。ラクダの背に荷を積みタクラマカン砂漠を進むシルクロードの隊商を思い浮かべるのもいい。あの仏教文化を今に伝える敦煌もあるし、夢はふくらむばかりなのである。こんな夢想をも荒々しく引き裂くような暴虐が起こりウイグル人は次々に殺害されているの悲報に唯々―慄然とする▼中国 ...
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ニッケイ新聞 2009年7月9日付け 「今年は無理。来年は参加します」――。今月十七日から開催される県連主催の「日本祭り」への不参加を決めた長崎県人会役員の言葉だ。メンバー高齢化のため、婦人会が今年二月に解散したことも理由の一つ。だが、本紙も報道してきた元会計担当理事による着服問題で「それどころではない」というのが実情だろう▼ ...
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