ニッケイ新聞 2009年6月24日付け 先月にベレンやトメアスーに取材に行って感じたのは、全伯の地域によって戦後移民の役割がまったく違うことだ。一つの目安として主要団体の会長や事務局長を任じているかがある。会長は組織全体の中心、事務局長は実務のトップであり、共にその人の見識や物事の進め方に広い信任があるだろう▼〃アマゾン移民発 ...
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コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年6月23日付け 日本では「古着屋」が繁盛したり、小学校や中学校では「料理教室」が人気らしい。日清製粉やカゴメなど企業の社員が、先生になり食べ物について講義すると子どもらは大喜びするそうだ。あの「味の素」の山口範雄社長も母校の小学校で「鰹節は世界で一番硬い食べ物です」や昆布を紹介すると「こんなに大きいんだ ...
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ニッケイ新聞 2009年6月20日付け どういうわけか麻生首相の人気がさっぱり沸かない。世論調査でも支持は19%ほどであり、これはもう赤信号である。政界では内閣支持率が20%を切れば危ないが常識であり、これで判断すれば、麻生政権の命もあまり長くはない。首相は総選挙の先送りに懸命なようだけれども、どんなに粘っても9月の解散は避け ...
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ニッケイ新聞 2009年6月19日付け 十六日に首都で行われた伯日議連主催のデカセギ・セミナーの中で、最も強く印象に残ったのが、グルッポ・ニッケイの島袋レダ代表の発表だった。世界同時不況の大波をもろに受けて、激増する帰伯者の支援活動をしており、ボランティアでやっている割に、大変な労力がかかっていることは容易に想像できる▼同団体 ...
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ニッケイ新聞 2009年6月18日付け 「佐賀のがばいばあちゃん」という自伝的小説が〇七年に発売され、ベストセラーとなった。ドラマ化されたので、ご存知の方も多いのではないか。著者島田洋七さんは、八〇年代の漫才ブームの牽引役コンビ「B&B」のボケ役。ギャグでこういうのがあった▼「一六〇〇年に何があったか知ってるか?」。相方の洋八 ...
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ニッケイ新聞 2009年6月17日付け どうも気になることがある。日本の報道によれば「開かれた行政をもとめるいわての会」が、昨年六月に岩手県議五人がブラジルなど三カ国を回った海外視察に旅費支出は不当だとして、知事に対し、その経費約四百四十二万円を県に返還するように住民監査請求を行った。イグアスの滝などを訪れたことが問題らしく、 ...
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ニッケイ新聞 2009年6月16日付け フランス航空の墜落事故には謎が多い。何故?墜落したのかの原因もまだ不明だし、飛行中の情況を記録したブ・ボックスも見つかっていない。それでも、49遺体と尾翼などが発見されているが、海の深さや現場の情況からしても、多くの乗客遺体の収容は難しい。あまりの情報不足に遺族らは苛立っているけれども、 ...
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ニッケイ新聞 2009年6月13日付け あの笠戸丸がサントス港14番埠頭に着岸したときに上塚周平は好きな俳句を詠む。その一句に「ブラジルの初夜なる焚火祭りかな」があり、移民が詠んだ最初の句とされる。瓢骨の号をもつ上塚周平がカトリックだったのかどうか?この「焚火祭り」は24日のサンジョアン祭などの大焚火であり、奥ソロのピラポジン ...
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ニッケイ新聞 2009年6月11日付け 脱亜入欧の掛け声華やかかりし明治初期、文部大臣にもなった森有礼は「日本語を廃止し、英語化すべき」と主張した。戦後の昭和二十一年、小説の神様といわれた志賀直哉も「国語フランス語化論」を唱えたのだから驚く。日本が大きく揺れた時期だが、碩学たちは日本語の難解さをある種の弊害と感じていたのだろう ...
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ニッケイ新聞 2009年6月10日付け 「いい葬式に出たな」。『おくりびと』(ポ語名A Partida、滝田洋二郎監督)は人の死をテーマにしているのに、見た後に、そんな温かい不思議な満足感をおぼえる映画だ▼サンパウロ市のHSBC館で見た時、客席の大半を占めるのは非日系だったが、あちこちからすすり泣きがもれてきた。隣に座っていた ...
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