ニッケイ新聞 2009年3月12日付け 「駄目」という言葉は元来、双方の境にあり、どちらの地にも属さない場所を意味する囲碁用語だそうだ。石を置いても無駄になる目、転じて、してはいけないことに使う。さて、今回の文協選挙。体制側の事実上トップである渡部和夫氏は囲碁の名手だそうだが、どうやら今回は「駄目」を打ったといっていい。七日付 ...
続きを読む »樹海
コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年3月11日付け 現存する最古の日系校は赤間学院(一九三二年)だと思っていた。ところが、実は南麻州のカンポ・グランデにあるヴィスコンデ・カイルー校は、前身である日本語学校が一九一八年に創立されている。日系最初の教育機関といわれる大正小学校が一九一五年創立だから、ほぼ同じ時期だ▼カンポ・グランデ日伯体育文化 ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年3月10日付け 北朝鮮が今月中に長距離弾道ミサイルを発射するかもしれない。テポドン2号と呼ばれるもので今年に入ってから部品を組み立てる動きがあり、日米を始め韓国も警戒を強めている。防衛庁は日本海に迎撃ミサイル(SM3)搭載のイージス艦を派遣することを決め、もし、日本列島に向け発射されればSM3で迎撃する ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年3月7日付け 昭電疑獄やロッキード事件と政治とカネの汚職は尽きない。取り分け終戦直後の昭和23年に起きた昭電疑獄は、西尾末広副総理、福田赳夫(大蔵省主計局長)らが逮捕、検挙され芦田均内閣が総辞職に追い込まれる事件だったし、ロッキードでは田中角栄元首相ら政治と実業界の悪しき繋がりが浮き彫りになり歴史的なス ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年3月6日付け 帰国子弟と話していて気になるのは、一見バイリンガル(二言語話者)風で、ポ語はペラペラ、日本語もキレイに話す、と最初は感心するが、実はどちらも日常会話レベルしかできず、どちらの言語でも論理的な思考能力が足りないと気付く場合が多いことだ▼言語レベルが中学校以前で止まってしまっていて、日常会話な ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年3月5日付け 昨年の百周年は特別に多かったが、サンパウロにいると日本からの文化使節団の公演などに触れる機会が多い。その多様多彩ぶりに胸を張りたくなるが、能や歌舞伎などのいわゆる伝統芸能に対しては、ブラジル人と同じ感覚で鑑賞している気がしないでもない。つまり、生まれた国の誇るべき文化ではあるが、自分の血と ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年3月4日付け 実に不愉快な一瞬だった。静岡県人会総会後の新年会の昼食で、杉本教雄会長(二世)は記者を横に呼んで、自陣営の解説を始めた。向かいには副渉外理事の原長門氏(二世)が陣取っている。熱しやすい杉本会長は、記者の存在を忘れたかのように、ポ語で原氏に「あいつら(川崎年男氏ら)は、ポ語が分からないから理 ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年3月3日付け フランスには親日家が多い。シラク前大統領は日本の文化への造詣も深く、マルチーズ種の愛犬を「スモウ」と呼ぶほどの相撲好きであり十数回も訪日している。アメリカにも故・ライシャワー氏(元駐日大使)や昨年、文化勲章に輝いたドナルド・キーン教授という日本文学や歴史に詳しい優れた学者が数え切れないほど ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年2月28日付け 女性は「赤ちゃんが産みたい」ものらしい。いや、男性だって「実は僕もなんです」の組がいるそうな。もう地球が爆発するほどに人類が増えすぎ困っているのにーそんなに産んでどうするの?と、開き直りの皮肉屋もいるけれども。だがーである。不妊に悩むご夫婦は多いし、シングルママに成りたいと真剣な向きもい ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年2月27日付け 乞食から日本語で「二レアルちょうだい」といわれた時は驚いた。先週金曜夜、サンパウロ市トマス・ゴンザガ街の日本食レストランに向かう途中の話だ。こんな形で大量帰伯の一端が現れるとは――と暗澹たる気分になった▼顔をみるとメスチッソだ。流ちょうな日本語で「一月に帰ってきたんだ」「埼玉県の草加せん ...
続きを読む »