ニッケイ新聞 2008年12月24日付け 二十二日夜、「ブラジルにおけるフランス年」開幕イベントが、サルコジ仏大統領とルーラ大統領の出席のもとリオで盛大に開催された。これを持って、実質的に「日伯交流年・日本移民百周年」はブラジル政府の視野から消え去った▼この切り替わりには、交流年以上の変化が底流に込められている。G20会議の流 ...
続きを読む »樹海
コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月23日付け あれからもう41年が過ぎた。あの日、パカエンブー競技場には払暁にも遠い午前3時ごろに貸切バスに乗った老移民たちが次々に押し寄せ混乱するほどの熱気に包まれ、朝の冷気を吹き飛ばすような情景は今も目に浮かぶ。67年5月25日は皇太子さまと,美智子妃殿下を歓迎する日であり、パカエンブーには8万 ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月20日付け どうも衆院の解散と総選挙が近い。あの小泉元首相の「郵政選挙」は、政界の常識を破る破天荒だったし、先輩の森元首相が官邸に乗り込み「腐って臭いチーズ(と、森喜朗さんは語った)」でビールを飲みながら猛反対したのだが、投票箱の蓋を開けて見ると、歴史的な自民圧勝、民主党敗北。あれから3年と約6ヶ ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月19日付け 日本の不況で「来年七万人のデカセギが帰伯する」との説を聞いた。先日の文協評議員会でも「デカセギ帰国者へ支援検討」が決議された。問題は具体的な対策だ。おそらく日語中心のデカセギ子弟が大量帰伯した場合の受け皿が問題ではないか▼考えようによっては、これは好機だ。帰伯子弟をしっかりと受け入れブ ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月18日付け 日本漢字協会が公募し、一年の世相を表す今年の漢字に「変」が選ばれた。首相交代や「チェンジ(変革)」を掲げた初の米国黒人大領領オバマ氏の当選、金融情勢の変動などがその理由だとか。広辞苑を見ると、「かわる、かえる」以外に「事故、事件、異常、奇妙」が並ぶ。確かに異変ともいえるニュースも多かっ ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月17日付け 日本で「デカセギのサブプライム問題」が発生するかも知れない。米サブプライム問題は低所得者層向けの住宅ローンに端を発していたが、契約者には新来移民が多かったという▼三十年などの長期ローンで自宅を購入したデカセギが債務を払えなくなるのが、それだ。不況で解雇されて支払いできなければ自宅を売る ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月16日付け リオの日本移民100年史が刊行されたというので取り寄せて拾い読みして見る。このような本はサンパウロでは汗牛充棟するほどに多いのだけれども、筆者の知る限りーリオで移民を扱ったものでこれほどの大冊が世に出たのは初めてではあるまいか。リオには山縣勇三郎や隈部三郎を始め安田良一など笠戸丸組より ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月13日付け 麻生太郎首相の人気がどうも低い。新聞社などの世論調査だと20%と少しであり、政治的な常識からすれば「危機」の状況である。漢字の読み違いから福岡県にある実家の敷地が後楽園球場の2倍とか3倍とかの下世話な記事による影響もあるのだろうが、もしかすると、解散と総選挙を早め総辞職もありうる▼民主 ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月12日付け 「土地が良ければ、ジャポネースである必要はない。肥沃でないからこそ君たちの協力が必要なんだ」。半世紀前のブラジリア遷都にあたり、発案者のジュッリーノ・クビチェッキ大統領は自らそう説得し、サンパウロからの日系野菜農家の入植を促したという秘話を聞いた。週末の第二回文協統合フォーラムで、ブラ ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年12月11日付け ブラジル移民を描いた「輝ける碧き空の下で」の著作もある作家、北杜夫氏のエッセイは、軽妙なユーモアたっぷりで独特の味わい。そのなかで、旧制松本高校時代の寮生活に触れたものが数篇ある。戦前のバンカラな気風のなかでの同級生たちとの青春群像には、同感する部分も多かった▼というのも、私事で恐縮だ ...
続きを読む »