2007年6月13日付け さきごろ移民妻の労働に対して年俸を支払うとして試算したらどのくらいになるか、と書き、その多額さを推し量ったが、それはあくまで他人が行う数字上の処理であった。移民妻たちの内面は、移民妻たち自身の〃証言〃によらなければ、よく理解できない▼このほど刊行された『あらくさ』合同歌集第三号の巻頭歌に「移民の妻たち ...
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コラム 樹海
2007年6月12日付け 独サミットは、ブッシュ大統領が体調を崩すなどのハプニングもあったけれども、地球温暖化を防止するという最大の課題に積極的に取り組んだのを評価したい。2050年までに二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量を半減させるという構想であり、G8は勿論のこと中国やインドにも参加を呼びかけるという画期的な計画 ...
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2007年6月9日付け 鯨の尾身(オノミ)は真にうまい。尾の近くの肉で脂が乗っている。冷凍を半分ほど解かして刺身にし生姜醤油で口に入れると蕩けるような珍味で酒の盃は、もう一杯と重なる。この美味な鯨肉はかなり高い。ナガス鯨の極上は100グラムで1万円超だし、イワシやミンクだと2千5百円ほどだが、あの食文化は日本が生み育てたものと ...
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2007年6月7日付け 日本では、今年から大量に「団塊の世代」が定年退職すると話題になっているが、日系社会にも「ダンカイ世代」がある。一九三二~三四年が圧倒的に多く、三年間で六万一千人。二十五万移民のうち、実に四人に一人はこの「ダンカイ世代」に含まれる。ちなみに戦後移民は五万四千人だから、それよりもダンカイは多い▼〃世代〃とは ...
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2007年6月6日付け 日本のデカセギの比較的多い地方の新聞のホームページを注意してみていると、「こんなものかな」と思うときがある。外国人に地元文化を紹介した、外国人対象にこんな催しがあった、などという記事である▼ブラジル人も参加して楽しんでいるんだろう、と読み進めると、「ブラジル人も…」は出てこない。こんな場合は、ブラジル在 ...
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2007年6月5日付け 反米の王者。ブッシュ大統領を罵り、カストロ議長を崇め奉る。ボリビアのモラレス大統領と手を結び革新国家?を叫び、国際的な「連帯」を呼びかける強権主義者。ベネズエラのチャベス大統領は、そんな印象を与える人物である。元陸軍中佐であり生粋の軍人ながら共産主義的な理論にも詳しい。貧者救済というお得意の政策で選挙で ...
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2007年6月2日付け 「肥後モッコス」は、意地っ張り、頑固者の方言だが、あの県にはちょっと破天荒な政治家が多い。天草の村長から代議士になり外相として活躍した故・園田直氏は、衆議員になるや労農党の松谷天光光さんと「白亜の恋」に燃え電撃結婚したのは今も語り継がれる。故・大麻唯男氏という人もいたし、足利幕府の重臣に繋がる細川護煕氏 ...
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2007年6月1日付け 最近「有機農業の推進に関する法律」(法律第112号)が日本でできたことを知った。昨年十二月十五日付官報(号外第281号)に掲載されていた。安倍晋三総理大臣と松岡利勝農林水産大臣の名で公布されている▼官報をみて、有機農業の名称はすでに著名なのに、法律がなければことは進まないのか、それにしても随分ていねいな ...
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2007年5月31日付け 来年の百周年を超えてブラジルに残る日本文化とは一体何だろう。先日、県連ふるさと巡り一行と共に行ったプレジデンテ・プルデンテでも日本庭園を造る企画があると聞き、嬉しく思った▼ニッケイ新聞がここ一年間で記事にしただけでもサンパウロ市近郊のオザスコ、スザノやモジ、レジストロ、聖南西のカッポン・ボニート、ミナ ...
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2007年5月30日付け 学術的な研究も農業の技術革新も、「商売」にならなければ、先にすすまないようである▼さきに、この欄で西岡吾一さん(サンパウロ市モオカ在住)の「きのこの写真」話を紹介したところ、〃食用〃きのこの栽培のほうの専門家・館沢功之さん(アルジャ市)から電話をもらった▼西岡さんは、老後の趣味で、昔取った杵柄の写真技 ...
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