九月七日はブラジルの独立記念日。イピランガの丘でドン・ペドロ一世が「独立か死か」と叫んだとされるのは、後世になってからつくられた虚像に過ぎまい。が、この国の独立を決断した大英雄とされ波瀾万丈の生涯を送ったの事実だし「色好み」としてもよく知られる。それにー。この皇帝ほど強運に恵まれた人も珍しい▼今はともすると民主的で解明的な君主 ...
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コラム 樹海
年々、催しが増えているようだ。新聞に予告を掲載してくれ、との依頼が引きも切らずの状況だ▼三十五年前の新聞を広げてみる。そこには、カラオケ大会、ゲートボール大会の案内はない。桜、餅つき、うどん、つつじ、魚などを冠した祭りもなかった。日本文化を紹介しようという日本文化祭、日本週間も極めてめずらしかった▼集団ツアー(旅行)への誘いも ...
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自民党最大の派閥・橋本派が総裁選を巡り分裂しそうな気配を見せている。反小泉を掲げる野中広務元幹事長と首相を支持する青木幹雄氏が真っ向から対立し派を束ねる橋本龍太郎元首相も手が付けられないらしい。その昔は、一緒に弁当を食べながら「一致団結箱弁当」を合言葉に「鉄の団結」を誇ったのに今や派内に亀裂が生じて曾ての面影はない▼「数は力」 ...
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日本移民九十五周年は幾つかの県人会にとって「県人移住九十五周年」でもある。ブラジル沖縄県人会(宮城調智会長)も数々の記念行事を催した。母県から稲嶺恵一知事夫妻、伊良皆高吉・県会議長はじめ二百人余の慶祝団が来伯、記念式典を華やかに盛り上げた。ウチナーンチュ(沖縄県人)の心意気が未来を明るく描き、人々に深い感動を与えた▼多忙を極め ...
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陸上自衛隊の演習が大人気だそうだ。こんな嬉しい話はないのだが、実は不思議な気もする。その昔。自衛隊を見る世間の目は冷たい。休日などで外出するときも自衛隊員らは誇りある制服を遠慮し私服に着替えるのが普通であった。陸上も海上も空の守りにつく若人もがである。左系からは「税金泥棒」の罵声も浴びた。が、彼らは黙々と国の守りにつき訓練に励 ...
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バーミャンにあった世界最大の大仏立像が砲弾や爆薬で破壊されてしまった記憶は新しい。岸壁に彫られた大仏二体は像高が三八メートルと五五メートルと大きい。あの三蔵法師も観仏しているし多くの仏教徒が参ったに違いない。この世界的な文化遺産を破滅に追いやったのはイスラム原理主義のカタリバンだが、二世紀から六世紀に造られたとされる遺跡の惨状 ...
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ブラジルの野球充実のために、(日本にいて)できることなら、何でもしてあげたい――心(しん)からこう願い、無言実行している人、鈴木康夫さん(千葉市在住)。ブラジルとの野球を通じての付き合いがもう二十二年余も続いている▼最初、審判員指導に来た。帰国後、事後指導を欠かさない。ルールがかわるたびに、何らかの形で伝達してくる。すべて自費 ...
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「安全な国」の日本に犯罪が激増している。今から十年ほど前までは刑法犯は年間に百万件で検挙率も六〇%超と警察の力を誇りとしたものである。ところが、ここ数年の間に刑法犯は二百八十万件と三倍近くも膨れ上がり検挙率も二〇%にまで落ち込んだ。殺人・強姦・放火・強盗の凶悪犯も増えているが、社会生活を脅かす街頭犯罪の増え方が激しい▼検挙率の ...
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出稼ぎの子弟が日本で非行の道に走り、受入れ側の地域社会に悪影響を与えている。この事実は当地日系コロニアに強い衝撃を加えた。ただただ嘆かわしいの一語に尽きる。日本在住の勤勉な出稼ぎ者には迷惑千万な話だろう。肩身の狭い思いに駆られているに相違ない▼警察庁の統計だとブラジル少年の犯罪は、ここ十年間でなんと四十倍にのぼる。日本に住む外 ...
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万景峰号が新潟港に入港した。在日朝鮮人ら一二〇人が出迎えたらしいが、拉致家族の人々も多く集まり「帰れ」や「家族を帰せ」の怒号も激しかった。もっと驚くのは新潟県警などが警戒の為に一千五百人もの警官隊を配備し万全を期したことであろう。新潟県の平山征夫知事は「納得がゆかない」と憮然としているらしいけれども、多くの国民も同じ心境だと思 ...
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