日本でチョコレートが最も消費される日と言えば、日本人なら誰もが「それは2月14日のバレンタインデーだ」と答える。だが、それは日本独自のもの。ブラジルを含む欧米社会では「チョコレートを食べる」といえば「パスコア」、英語風に言うなら「イースター(復活祭)」の日だ▼そのパスコアが今度の日曜、21日に迫っている。この季節になると、ブラ ...
続きを読む »樹海
最高裁が民主主義の原則を侵害?
15、16の両日、民主主義の大原則「言論と表現の自由」を揺るがしかねない報道が飛び交った。17日付弊紙2面でも報じた、特定のニュースサイトと雑誌が掲載した最高裁長官絡みの記事を、最高裁判事が外させた件だ▼大手建設会社元社長マルセロ・オデブレヒト氏が、「自分のメールにある『父の友達の友達』は、当時の総弁護庁長官で現最高裁長官のジ ...
続きを読む »もはや「イロモノ政治家」まで大統領よりまとも?
10日付フォーリャ紙に非常に興味深いインタビュー記事が掲載された。それは、元ポルノ男優として知られる一年生下院議員アレッシャンドレ・フロッタ氏のものだが、ボルソナロ大統領の熱心な支持者として知られた彼が、同大統領ならびに同政権を批判する発言を行なったのだ▼フロッタ氏はかねてから極右主義者として知られ、ボルソナロ氏の大統領選を支 ...
続きを読む »自然の脅威と人間の無力さ
8日夜、リオ市を襲った雨は22年ぶりの豪雨となり、10人の犠牲者を出した。今回の豪雨では、土砂や倒木、車まで巻き込んで流れる濁流のすさまじさや、土砂崩れで倒壊する家屋を映す映像などに何度も息をのんだ▼特に衝撃的だったのは、娘夫婦の旅行中、孫を預けられた女性が、女児を連れてフェスタに行き、タクシーで帰宅する途中、土砂崩れで立ち往 ...
続きを読む »ボルソナロ政権、最初の100日で分かったこと
▼スタートダッシュに失敗したボルソナロ ボルソナロ政権はスタートダッシュ(最初から全力疾走)をするはずだったのに、逆に失速している。 ブラジルの場合、大統領は1月1日に任命されて働き始めるが、連邦議員が就任するのは2月初めで時差がある。さらに、この国の呆れた習慣の一つは「カーニバルが終わらないと新年が本格的に始まらない」 ...
続きを読む »「軍政は共産主義から国を救った」と言うけれど
先日、3月31日はブラジルで軍事クーデターが発生して55周年にあたったが、それをめぐりボルソナロ大統領が「その日を祝おう」として国内の世論が大きく揺れた▼結局、この日に、元から乗り気でなかった軍がどういう行事を行なったのかはよくわからないし、国民一般でも頻繁に見かけたのは「軍政への抗議行動」がほとんどで、軍政を礼賛する行動を起 ...
続きを読む »無意識の内に殺傷事故に繋がる怖さ
浜辺に打ち上げられた鯨の死体の胃の中から20数キロのプラスチックごみが出てきたとの報道を、TVで見た▼プラスチックごみは世界的な問題で、プラスチック製のストローなどの使用を制限する国や自治体も増えている。世界的な動物愛護の非政府団体が調査したところ、海洋のプラスチックごみの10%は漁で使う網や釣り糸などとの報道もあった。釣り針 ...
続きを読む »令和時代を目前に、日系社会へのお言葉を振り返る
4月30日に今上天皇が退位され、5月1日から新天皇が即位して「令和(Reiwa)」時代が始まる。 この新元号の出典は現存する日本最古の古典「万葉集」の序文にある梅の花の歌、「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」という和歌からの引用だという。 これについて安倍首相は「梅の花のように、ひと ...
続きを読む »シャペコエンセを巻き込んだ事故の生存者逝く
16年11月末に起きた、サンタカタリーナのサッカーチーム、シャペコエンセの選手や監督などを乗せた航空機墜落事故の生存者で、ジャーナリストのラファエル・ヘンゼル氏(45)が、26日夜に突然亡くなった▼航空機事故が起きる確立は低いが、全員死亡という例も少なくない。一部リーグのサッカーチームがほぼ丸ごと死亡、生存者はブラジル人4人を ...
続きを読む »ボルソナロ政権がダメになったら、議院内閣制に政治改革を
「政治改革」と「汚職防止法案」こそ最優先課題 戦後ブラジルでは選挙で選ばれた大統領は、軍政前にドゥトラ、ヴァルガス、クビチェッキ、クアドロス、グラールまで5人、民政移管後はネーヴェス、コーロル、FHC、ルーラ、ジウマ、ボルソナロの6人で計11人だ。 ただし、本人の自殺や病死、辞職、罷免によって昇格して大統領になった最高裁 ...
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