バグダットが陥落。フセイン大統領ら政権指導部は消息不明。首都は市民による略奪騒ぎが頻発し無人と化した政府施設に乱入。椅子や器物を持ち逃げする群衆の群れは後を絶たない。国家権力を象徴したフセイン像が次々と引き倒される度に市民らは歓声を上げ喜悦する。開戦から二十一日目の九日。イラクは無政府状態に陥り、フセイン専制政権は完全に崩壊し ...
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コラム 樹海
さきに本紙は「越境する日本文化」を連載した。越境しながら変わる日本文化は確かに多い。茶道や古武道のように「精神」や「形式美」を継承させる文化は変わりにくいと思われるが、食べものなどは、変質を否応無しに迫られる最たるものだろう。これでいいのか、しようがないな、と思いながら、もどかしさを覚える。やはり、日本人だからだ▼最近の読売新 ...
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日本人の風呂好きは昔からのことらしい。仕事の疲れを癒すのが風呂ならば、歓楽を尽くすのにもお風呂。古くは蒸し風呂が一般的だったらしく京都の寺かで鎌倉時代に使用されたというのを見学したけれども、規模も大きくお坊さん方がここで汗を流したのかと思うと気が引き締まるような思いがしたものだ。湯船にたっぷりと湯を張ったのはずっと後年になって ...
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文協(ブラジル日本文化協会)の新会長に識見豊かな上原幸啓さん(日伯文化連盟会長・サンパウロ大学教授)が選ばれた。正式には今週末の評議員会での承認を待つことになる。執行部(正・副会長六人)のシャッパが示すように文協は新しい世代による新しい時代に入った。今昔の感を深くする。時代の流れは早い。文協改革は遅すぎたと言えなくもない▼創立 ...
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先週の本紙に「納豆」や「ダイコンの葉」の効用を訴える記事が転載されていた。納豆の効果のほどは昔から耳にしているし好きでもある。それも、あの白い糸がいっぱい出るほどに混ぜてから醤油をちょっぴり多めにし冷や飯にたっぷりと掛け熱湯を注いで一気にかき込む。かなり乱暴な食べ方だし邪道の謗りを受けそうながら─これが美味い▼但し、あの記事だ ...
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選挙となれば時の宰相や県知事と写真を一緒に撮りポスターにすることが、候補者にとっての決まり事項だった。ところが、近頃の地方選挙では「政党離れ」が流行らしく、総理大臣の効果も何処かへすっ飛んでしまったらしい。あの小泉首相との写真も嫌と断ってくる自民党の候補者もいるそうだから驚く。知事選となると、もっと酷く事態は深刻である▼銀行税 ...
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中国を中心に流行している「謎の肺炎」が世界へと飛び出そうとしている。正式には重症急性呼吸器症候群(SARS)と呼ぶそうだけれども、厄介至極な病気が現れたものだ。最初の患者が見つかったのは中国の広東省だったが、あれよあれよと言う間に香港やベトナムに広がり、米国、英国とカナダでも感染者が発見されている▼香港は特に酷いらしい。アパー ...
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忌むべきイラク戦争。そのさ中、早くも米英両国首脳が戦後処理について会談し、国連は人道、復興支援の検討に入っている。国連内では米英同盟軍の武力攻撃をよしとしない国ぐにも少なくない。統治主導権の問題や負担金などめぐり揉める気配濃厚だ▼国連は《国際社会の安全と平和を維持する》権威ある集団と信じてきた向きには裏切られた思いだろう。結局 ...
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. 「政治とカネ」は古くて新しい問題ながら日本では、どうしたわけか政治家が絡らむカネの疑惑が後を絶たない。少し古いが金を延べ棒にしてまで貯蓄に走った金丸信という領袖がいて世間さまを沸かせた。あの竹下登元首相にはリクルートからの疑いがあり金庫番とされる秘書が自殺の騒動も。昨年は外務省の官僚を怒鳴り散らしていた鈴木宗男衆議が逮捕さ ...
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昨日二十八日。鹿児島県の種子島宇宙センターからH2U5号機ロケットが轟音を残しながら晴天の上空へと飛び立って行った。日本初の情報収集衛星である。もっと解りやすくは偵察衛星と呼んだ方がいい。衛星の高度は四〇〇キロから六〇〇キロで秒速七キロで飛行する。一日に一回は地球を回り世界の何処でも観測が可能という優れものである▼H2Uには地 ...
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