日系福祉団体のための支援歌謡祭。勢いが衰えないカラオケ熱に乗っていま、盛んだ。開催すれば、ほぼ確実に上がり(収益)があり、主催者側にとっても労に見合っただけの援助ができるので、やりがいがある▼例えば、慈善夕食会などは、上がりを寄付します、と言いながら、実際には主催者が参加チケットの消化をその団体の役員に押し付けたりすることがあ ...
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コラム 樹海
老眼鏡。若い頃は笑ってはいたが、歳を重ねるに従い無くてはならない物の一つになってくる。新聞を読むのにも雑誌を見るのも、この魔法のような物をつけないと活字が霞んでしまいお手上げなのである。だが、老眼を使い始める年頃になると、若い世代では見落としがちになりがちな諸物が見へ始めるから奇妙ななものだ▼野の花や路傍に咲く小さな蕾みに関心 ...
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秋の叙勲候補者を一般からも受け付ける――とサンパウロ総領事館が発表した。くわしくは八日付本紙7面で報じられたとおり。幅広い候補者の中から選考したいとする総領事館の趣旨に賛成したい。戦後初の試みという前向きの姿勢がよろしい▼叙勲ではないけれど移民九〇年祭の外務大臣表彰(木杯)で生じた納得し難い例を苦々しく想い起こす。祭典委員会と ...
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北朝鮮が北東部沿岸の新城里からまたもミサイルを発射した。地対艦ミサイルらしく日本海上に落下しているが、日本としては黙視するわけにはいかない。先月の二十四日にも発射したばかりだし今回も予測されてはいたけれども、こうした北朝鮮の「危険な遊び」とでも呼ぶべき瀬戸際政策が近隣の安全保障に与える影響は際限もなく大きい▼もし、これが弾道ミ ...
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カルナヴァルを彩るサンバの激しい響きが静かになり灰の水曜日を迎えると急に涼しさが増してくる。毎年のことながら秋が近づき野や山の色も変わってくる。海岸山脈を白色と淡紫色で染め尽くすクワレズマは四旬節の名を借りたものながら何となく寂しさを感じさせる花だから不思議といえば不思議だ。その昔─失恋の花と教わったけれども、真偽の程は置くと ...
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ショッピング・センターのレストラン集中階にある寿司屋をのぞく。この天候不順、暑さのせいか、タネが少ない。サーモン(養殖鮭)が主役みたいに幅を利かしている。いくらブラジル人が好むといってもサーモンが中心では困るのに(本来握りではあまり使われなかった、という意味で)▼確かに、巻き寿司やちらし寿司は別にして、ブラジルの夏季は寿司の敵 ...
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エイズウイルス(HIV)はやはり怖い。この現代の死病が発見されたのはニューヨークであり一九八一年であった。当初は治療薬も簡単に開発されるだろうの楽観論が支配的ながら未だに完璧な薬剤はない。以後、ほぼ二千万人の患者が死亡し昨年度の感染者と患者数は四千万人と聞けば、この病気の猛威をきちんと知るべきだ▼しかも、エイズの病魔はサハラ以 ...
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カルナバルがやってきた。どこまでも華やかで賑やかな遊楽祭である。カトリックの厳しい四旬節を前にして楽しくお祭り騒ぎをしようの心からきたものだから踊りも音楽も底抜けに明るい。リオはサンバながらオリンダになるとフレーボ。サルバドールはアシェとそれぞれに独自の音楽とリズムに酔い跳び舞いながら踊る▼日本からの移民たちは、この楽しいお ...
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暑い。カルナバルになると毎年のことながら─それにしても暑い。炎暑や酷暑の呼び方もあろうが、これは熱暑の方がよさそうだ。ここ数日のサンパウロの気温は三四度を超すし真夜中も暑熱には泣かされる。日本の夏は日中温度が三十度を超すと真夏日。夜の気温が二五度以上になって蒸し暑く寝苦しいと熱帯夜と呼ぶ▼東京都で見ると真夏日の日数は平均で四十 ...
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移住者が来なくなっても、日本から若い人たちはたくさん訪伯する。そして、ボランティア活動を熱心に、積極的に行う。その多くがファベーラでの活動であることが特徴だ▼以前、若い人たちに尋ねたことがある。「どうして日系人の孤老や生活困窮者に目を向けないのか」。明瞭な答えはなかったような気がする▼ただ、日系人向けの、たとえば福祉活動は、す ...
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