樹海
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《人類が滅んだ昼にロボットも空を眺めて伸びをするかな》
《人類が滅んだ昼にロボットも空を眺めて伸びをするかな》(天野まゆみ)―第70回全伯短歌大会の折、「コロニア短歌らしかぬ空想科学小説(SF)的な作品だ」と首をひねっていたら、選者の上妻博彦さんが鑑賞批
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急に「日本の誇り」と言われても
9日にテニスの世界4大大会(グランドスラム)のひとつ、全米オープンを、日本人の母親を持つ大坂なおみ選手が優勝したことに日本中が沸いた。もちろん、コラム子も喜んだが、同時に日本人のあまりのお祭り騒ぎぶ
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富重久子氏の選者退任に思う
12日付弊紙を見て、文芸欄(4面)に掲載された富重久子氏の「(ニッケイ俳壇)選者退任のご挨拶」に気づいた人も多いだろう▼夫の富重かずま氏が亡くなられた後、「もっと若い方に譲りたい」と繰り返し言いつつ
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独立200周年記念の記念モニュメント建設を
暴力を扇動する発言を多発するボルソナロ大統領候補が、暴力によって口を封じられる姿に、自然界の摂理を感じるのは、コラム子ばかりではないだろう。選挙戦が始まって2週間経つ。国民の大半にとって、理想的な候
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地方選・上議選で感じられない「変革の力」
前回コラム子が担当した本欄では、俗に「先の読めない大統領選」とよく言われている今年の大統領選が、果たして本当にそうなるのかどうかを「近年の全国市長選では政見放送の持ち時間でガラリと展開が変わった」と
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失って初めて気付く、ものの価値
2日夜、リオ市の国立博物館で火災と聞き、テレビに釘付けになった。6月に開設200年を迎えた博物館の火災は「200年の喪失」と言われた。だが、米州大陸最古で1万2千年前の人骨、国内最大の恐竜の化石など
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海外唯一の靖国講があるブラジル
ブラジル・サンパウロ靖国講の慰霊祭で15歳の西国山口文香さん(二世)が、英霊に「皆さん痛かったでしょう。苦しかったでしょう。ごめんね。(中略)私達は一生懸命に勉強して、世界を平和にするために努力しま
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政見放送で2度も失速した「最有力候補」
大統領選は31日の政見放送を前に、連日にぎやかになってきている。今回の大統領選に関しては29日付本欄でも深沢編集長が「本当に不透明な選挙なのか」と分析を行なっていたが、今回はそれとはまた別の角度から
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手にしたい気持ちはわかるけど
ペルシャの文学作品や「不思議の国のアリス」の挿絵などで知っていたが、ブラジルで初めて実物を見たものの一つに水煙草(水煙管、水パイプ)がある。大きさは様々で、種々の香りをつけて固めた煙草の葉の上に炭を
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大統領選の行方は、本当に「不透明」か
23日のブラジル日本商工会議所の部会長シンポ(7面に詳報)で驚いたのは、口裏を合わせたかのように大半の発表者の口から「大統領選の行方が不透明」という言葉が出てくることだった。つまり極右ボルソナロ、左