ここのところ、ボルソナロ大統領、ならびに支持者や軍人閣僚たちが「軍のイメージによる威嚇」によって、連邦議会や裁判所、さらに国民の考えを必死に変えたがっているように見えるが、うまくいっていない。少なくともコラム子にはそのように映る。 事の発端は、大統領が来年の選挙に導入したがっている「印刷付き投票」(ヴォト・インプレッソ)が思 ...
続きを読む »樹海
五輪で見た世代交代と人間模様
東京五輪が終わり、24日からはパラリンピックも始まる。今回は新型コロナのパンデミックで間隔が5年空いたが、4年に1度のスポーツの祭典では世代交代その他の人間模様も気にかかる。 今回の東京五輪で印象に残った例は、東京五輪出場をかけた最後の競技会にも出た体操のジャーデ・バルボーザとリオ五輪代表だったダニエレ・イポリトがアナウンサ ...
続きを読む »《記者コラム》罷免や出馬禁止なら一気に流動化=可能性が出てきた「第3の候補」
先月までの政治的な図式は《ボルソナロVSルーラ》の雰囲気が強かった。この1カ月でそれがガラリと変わった。
続きを読む »早くも次の目標をあげる優勝請負人
東京五輪で2連覇を達成した男子サッカー。通常、「五輪サッカー」といえば、若手選手の登竜門という印象が強い。今大会からもそうした選手が生まれなかったわけではない。だが、この大会でひときわ輝いていたのは、別名「優勝請負人」と呼ばれる男の存在だった。 その男とはダニ・アウヴェス。今年で38歳となるブラジルサッカー界きっての大ベテラ ...
続きを読む »もどせない馬と欲望を満たすために吐く人間
東京五輪の終盤、乗馬報道の合間に、「馬はもどせない」と言うコメントがテレビから流れ、ハッとした。馬は胃から食道に物が逆流しないようにするための器官がよく発達しているから、食べたものを吐く事はないのだという。 そのコメントでは、このため「飼い主は常に、餌の量や質に気をつけなければならない」とも語っていた。食べ過ぎてももどせない ...
続きを読む »《記者コラム》「大統領、選挙敗北ならクーデター」報道まで?!=最高裁判事に「娼婦の子」発言
最高裁判事を「娼婦の子」呼ばわり 最高裁の中で最も学究肌と言われるルイス・ロベルト・バローゾ判事(選挙高裁長官兼任)のことを、「filho da p…」(意訳「娼婦の子」最低の侮蔑語)と侮辱する大統領という構図は、現在の荒んだ政治状況を端的に表している。
続きを読む »《記者コラム》東京五輪でのブラジル勢活躍は、リオ五輪の成果
「始まる前は心配したが、いざ始まってみたら意外なほど盛り上がっている」。これはコラム子が感じた、東京五輪に関する日本人の反応ではない。同五輪に対するブラジル人たちの反応のことだ。 時差が12時間違うというのは、本来、五輪観戦にとってはもっとも辛いはずだ。ブラジルの通常の生活で見ることのできるのは、せいぜい日本での午前中の試合 ...
続きを読む »愛を知らない人々
先日来、耳を疑うような話が続けざまに報じられている。一つは、7歳の息子を虐待していた母親が、薬物を飲ませた後に息子の体をトランクに入れて運び出し、川に投げ込んだ事件。 もう一つは、5月に亡くなったブルーノ・コーヴァス聖市市長が、コロナ禍で外出規制が敷かれている最中の1月に、息子と共にサッカー観戦に行ったとボルソナロ大統領が批 ...
続きを読む »《記者コラム》セントロンの政権乗っ取りが意味すること
「私はセントロンだ!」――ボルソナロ大統領は7月22日、シロ・ノゲイラ上議(進歩党=PP、ピアウイ州選出)を官房長官に任命したことに関して、ブラジルのラジオ局から質問を受けそう明言した。(https://g1.globo.com/politica/noticia/2021/07/22/eu-sou-do-centrao-diz ...
続きを読む »ついに陽の光にさらされる進歩党
「ついにこのときが来たか」。進歩党(PP)党首、シロ・ノゲイラ氏がボルソナロ政権の官房長官に就任すると聞いてコラム子はそう思った。そして同時に、伯国政界で長きにわたって「暗部の一つ」とされていた問題の党が、とうとう白日の下(もと)に晒される。そうも思った。 思えばPPが政界の表に出てくることはなかった。それは、たとえば古い世 ...
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