《黒人女性、貧困、リオ五輪初の金メダル、ブラジルの顔》―スペイン「エル・パイス」紙ポ語版10日付電子版はそう報じた。柔道家ラファエラ・シルヴァの金メダルはブラジルのものだが、実は日本の〃勝利〃でもある。日本の日本人にも心から喜んでほしい▼彼女はリオ市郊外の巨大貧民街「シダーデ・デ・デウス(神の町、以後CD)」という皮肉な名を持 ...
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加齢と共に考えるべき事
このところ、加齢やその影響などについて考えさせられる出来事が続く▼会館の行事にいつも来ていた男性が姿を見せなくなり、久しぶりに来た時は体調がよくない事が即座に見てとれた。主人や近所の友人は、「足が弱くなった」などの理由で外に出たがらなくなった。高齢者ケアを手伝っていた時、カーペットは躓いて骨を折る原因になると聞いたし、エレベー ...
続きを読む »リオ五輪開会式で顕彰された日本移民
実に美しい五輪開会式だった――あの光景を「世界の30億人がテレビ鑑賞、欧米メディアは絶賛した」とブラジルメディアは自賛している。やはり、ブラジル人はフェスタ上手だと痛感する。インディオが自然と共存することを、上から垂らした光る綱を、美しく綾なす形で表現する場面など幻想的の一言だ▼さらに夜8時過ぎになんと日本移民を表す一団が表れ ...
続きを読む »今のブラジルを、東京五輪直前の日本に置き換えたら?
「ブラジルの政治は、何が何だかよく分からない」。五輪取材に日本から特派された記者の多くは、そう首をかしげる。そこで現在のブラジルの状況を、ムリヤリに東京五輪時、4年後の日本に置き換えてみた。これは全て架空であり、どれほど今のブラジルが大変な状況かを理解してもらうための、単なる「たとえ話」だ▼アベノミクス好況の真っただ中、東京五 ...
続きを読む »「原爆の日」目前に高まる戦争への足音
今年も「原爆の日」が来る。広島は6日、長崎も9日に平和記念式典を開催する。今年は、4月にケリー米国務長官、5月にはオバマ米大統領が広島を訪問した記念すべき年で、核拡散や核兵器開発に反対する声は一段と高まるだろう▼だが、それに先立つ8月2日、安倍内閣の改造で、稲田朋美・自民党政調会長の防衛相起用と聞き、鳥肌がたった。同氏は「靖国 ...
続きを読む »7・31デモは種火状態
「今は(サッカーの試合の)後半42分だ。ここで気を抜いてはいけない。ジウマは財政責任ではなく、刑事犯罪に問われ、刑務所に入るべきだ。ルーラもしかり。その日が来るまで、何度でも街頭に出て、圧力をかけなくては!」―反ルーラ/ジウマの急先鋒、過激な発言で知られる歴史家マルコ・アントニ・ヴィラがそう熱烈に演説すると、聴衆は「モーロ、モ ...
続きを読む »ブラジルにとって五輪よりも大切なことは
24日、オーストラリア代表選手団が五輪選手村マンションに入居しようとしたら工事が未完――電球なし、電気なし、物置部屋がゴミの山、水漏れなどが各部屋で発見され、入居を延期した。その批判を聞いてムカッときたリオ市長は「彼らが自宅でくつろいでいると感じられるようカンガルーを置いといてやる」と問題発言。それに関し、経済評論家ミリアン・ ...
続きを読む »「男女平等」と言うけれど…
米国民主党が大統領選候補にヒラリー・クリントン氏を正式指名した。米国の2大政党での女性候補選出は初めてで、ビル・クリントン元大統領は「大統領の夫」と呼ばれる初の男性となる可能性が強い。だが、世間ではまだ、男性と女性を異なる視点で見る傾向が強く、女性が第一線で活躍するのは決して容易ではない▼例えば、一人暮らしの独身男性が外食ばか ...
続きを読む »コロニア七不思議、日本の都市名が並ぶ街のナゾ
カトリックに関する、ちょっと考えさせられる逸話を二つ立て続けに聞いた――一つは、「私の記憶が始まるのはブラスの移民収容所からなの」という言葉だ。3日に聖母婦人会のバザーに行った折、たまたま声をかけた女性からそんな言葉を聞き、赤子移民の頭の中をのぞき見た気がし、深く感心した▼言葉の主は東(あずま)マリナさん(88)、1928年6 ...
続きを読む »リオのジャパンハウスでサンバをウリにする愚
「Yogashi」という文字を、エスタード紙6月2日付「Paladar(味覚)」別冊で見て衝撃を受けた。もちろん「洋菓子」のことだ。何に衝撃を受けたかといえば、日本人の頭の中で、それは「西洋のお菓子」のはずだ。だが「Yogashi」という言葉が示すのは、ブラジル人からすれば、それは日本人が作った西洋のお菓子という「日本文化の一 ...
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