日本の最高裁は単なる「司法のトップ」だが、ブラジルの最高裁は大統領の上に君臨し、〃民主主義の守護神〃、もしくは〃生き神さま〃に近い存在ではないかと、時々思わされる▼ラヴァ・ジャット作戦(LJ)などの汚職捜査で、大統領や大臣を含めた連邦議員を裁くのは最高裁。司法取引証言(報奨付供述)を承認し、司法機密を知っているのは最高裁や連邦 ...
続きを読む »樹海
喉元過ぎれば熱さを忘れる?
1日付の新聞やサイトが、サンパウロ州水道公社はこの4月、水の使用量が昨年の平均を上回った消費者から6410万レの罰金を徴収したと報じた。節水者へのボーナス(料金割引)や罰金は4月で終わったが、割引が3340万レだったのに対し、9割増しの罰金だ▼実際には、罰金がボーナスを上回る状態は、割引や罰金適用のための基準となる平均使用量が ...
続きを読む »「鈴蘭灯」の本当の由来
今年初め、日本からきた研究者に「ブラジルでは東洋街の鈴蘭灯が日本文化の象徴になっているが、日本では鈴蘭灯を見たことがない」と何気なく雑談でしゃべったら、彼は「リベルダーデの鈴蘭灯の由来を発表していた研究者がいましたよ。日本のどこかの商店街にあって、それをモデルにしたとか」と教えてくれた▼そこで「鈴蘭灯」「商店街」でネット検索し ...
続きを読む »戦々恐々とする次期大統領の最有力候補
次期大統領選挙の最有力候補といわれるアエシオ・ネーベスPSDB党首の周辺が、だいぶ、きな臭い。テオリ・ザヴァスキ最高裁判事が24日、セルジオ・マッシャード元トランスペトロ総裁の司法取引証言を承認したため、同総裁とレナン上院議長との密談内容が詳細に報道されたからだ▼捜査状況を心配したアエシオが、レナンに《デウシジオの証言内容の中 ...
続きを読む »新財政調整案は現実的?
テメル大統領代行が24日に発表した財政調整案第1弾、特に、基礎的な財政支出の調整は前年のインフレ率を上限とするという点は、市場で好評を博したようだ▼メイレーレス財相によると、1997年から2015年の財政支出は年平均でインフレ率+6%増えていたという。特に、2008年以降は歳入が年12・1%の伸びだったのに対し、歳出は47・7 ...
続きを読む »ジュカ以上、メガトン級の爆弾証言が次に
暫定政権の中枢の一人、ロメロ・ジュカー企画大臣(PMDB)が、辞任する羽目に陥った。ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の進展に恐れをなしたトランスペトロ社のセルジオ・マッシャード元総裁が3月、ジュカー氏に相談する会話の中で、「この政権を替えないと流血は止まらない」との表現で、大統領罷免しかないと相談している内容だ▼これはフォーリャ・ ...
続きを読む »「俺は全ての会話を録音している」デウシジオ元上議の爆弾発言
「ラヴァ・ジャット作戦では、すでにペトロブラス(PB)重役、取引先建設会社の経営陣、それをつないだ闇取引仲介業者、マルケテイロ(選挙運動責任者)が捕まった。次の捜査の標的は誰か? 彼らを裏で操っていた政治家に決まっている」「郵政公社汚職の議員調査委員会(05年)の頃から、僕は全ての行動を記録し、会話を録音してきた。今それを精査 ...
続きを読む »18日は青少年に対する性犯罪撲滅の日
「ブラジルは女性の天国」―。20歳でブラジルに来た主人は当時、こんな言葉を聞いた。だが、この言葉を額面通り受け取ってはならない事を思い出させるのが、家庭内暴力や性犯罪の報道だ▼夫から暴行を受けていた上、銃撃で下半身不随となった女性の名前を冠したマリア・ダ・ペーニャ法は、家庭内暴力や性差故に生じる事件防止のための法律だ▼一方、1 ...
続きを読む »罷免経験者ゆえの重い一言「今回は別物」
常にザワザワしていた上院が、その時だけ静まりかえった。「私の時は4カ月で最終投票まで進んだが、今回は現段階までで8カ月。今日の評決次第で、あと6カ月も審議時間がある。罷免の段取りは同じだが、内容の厳密さはまったく別物だ」。11日、上院での大統領罷免の審議開始を決める投票で、フェルナンド・コーロル上議(元大統領)はそう、自分の時 ...
続きを読む »テーメルが受け継いだ莫大な負の遺産
12日は歴史に残る日だ――。朝6時半、レナン上院議長は20時間あまり続いた徹夜の罷免審議の最後に、「憲法に基づいて、両側の意見をじっくりと聞きながら進められた長くてドラマチックな審議が、ようやく最後の段階を迎えた。さあ投票を!」と呼びかけた。すると電光石火、パネルに「Sim55 Nao22」という数字が浮かんだ。大統領停職が決 ...
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