ホーム | コラム | 樹海 (ページ 85)

樹海

➡【無料朝刊サービス登録】緊急対応の無料PDF版へのリンクに加え、毎日の新しい記事の見出しだけを、本文ページへのリンクをつけてメールで無料配信しています。メールアドレスを書き込み、「申し込み」ボタンを押すだけです。メールチェックのついでに気になる記事をクリック!

ミスと汚職で苦しむPB

 原油の国際価格が1バレル30ドルまで落ち込んだ事と、15~19年の投資の320億ドル削減を受け、ペトロブラス(PB)の株価が9%下落、04年以来の低価格となった▼PBは14年からのラヴァ・ジャット作戦による汚職摘発やその後の事業停滞などで、石油関連の企業では世界一の負債を抱えている。そこに追い討ちをかけているのが原油の国際価格 ...

続きを読む »

日伯の日系社会が相互支援の時代へ

大泉のブラジリアン・プラザには「ブラジル資料館」が作られる予定(アバンセ・サイトより)

 昨年12月24日付朝日新聞が《町の生活保護受給者、外国人が3割超=群馬・大泉》と報道し、ネット上で「ブラジルへ帰れ」との声が上がっていると本紙7面で報じられた▼日本人自体に「中高年フリーター」(35歳以上になっても定職につけない者)が急増して社会問題化している中、多額の税金を失業外国人に使っているとの批判はムリもない▼ブラジル ...

続きを読む »

大統領罷免とリオ五輪の行方を占う

昨年5月、リオ市に開幕された五輪シンボルマークのモニュメント(Foto: J. P. ENGELBRECHT/PMERJ)

 先日、某テレビ局のニュース番組編集局長に、「インピーチメント(大統領罷免)の可能性はどのぐらいあるか?」と尋ねたところ、あっさり「難しいね」と答えてきた。理由を問うと、下院で受理された財政責任法を根拠にした罷免請求に対し、ジウマは年末に粉飾会計を清算するなどの対処をしており、罷免申請の審議が実際に開始される2月の時点では相当に ...

続きを読む »

南米メディア王シャトーと日本移民の関係

ポレミックな映画『Chatô』を報じる2015年11月12日付ベージャ・サンパウロ誌サイト

 昨年末公開された〃ブラジルのメディア王〃アシス・シャトーブリアン(1892―1968)の生涯を描いたブラジル映画『シャトー』(ギリェルメ・フォンテス監督、2015年)を観て、「英雄色を好む」を地でいく性癖、時の政権との〃癒着〃、広告を出し渋る企業へのゆすりも辞さない〃剛腕ぶり〃、現金をばら撒く拝金主義的あり方に愕然とした。首相 ...

続きを読む »

愛する人々の喪失と何もない幸せ

 仕事始めの4日、「元旦に友人を訪ねたら遺体と対面、一人暮らしで家族との連絡もとれず、孤独死だったため、警察も来る騒ぎだった」という話を聞いた。ヴィラ・アルピナで6日に葬式後、火葬に伏すと聞き、12月25日夜に召され、26日に同じ墓地で葬儀が行われた義妹の事を思い出した▼日本では12月31日にアパート火災の現場からカンポ・グラン ...

続きを読む »

〃利回り20%〃のブラジル国債の意味

ついに1ドル=4レアル時代?!(Foto: Rafael Neddermeyer/Fotos Públicas)

 《最終利回り20% ブラジルレアル建債券》(約10年債)という日本の証券会社からの広告メールが届き、こうやって我々の税金は先進国に吸い上げられているのかと、ため息がもれた。ちなみに「日本国債10年もの」なら年利回りは0・282%ていど。なんと71分の1だ。逆にいえば、ブラジル国債は日本の71倍の利子を払わないと買う人がいない〃 ...

続きを読む »

命がけで守られた命の重さ

 今年のクリスマス商戦は人出が少なく、消費者の財布の紐の固さは想像以上だったようだ。家々の飾りつけも例年より少なく、景気の悪さが感じられる▼だが、ラヴァ・ジャット作戦の報奨付供述者を含む刑務所収監者が年末年始を家族と共に過ごすために出所など、日本では考えられないようなクリスマスプレゼントもある。医療機関の〃麻痺〃も起きたリオ州の ...

続きを読む »

「O japonês da Federal」(連邦警察のあのジャポネース)

巨悪を眠らせない〃正義の味方〃のイメージが持たれている一方、どこかボンジーニョ(〃イイ奴〃)な石井ニュートン

 「O japonês da Federal」(連邦警察のあのジャポネース)との言葉を聞いたことがあるだろう。本名は「石井ヒデノリ・ニュートン」、クリチーバ連邦警察におけるラヴァ・ジャット作戦の逮捕・連行部門の責任者だ。彼が逮捕した大物にはルーラの右腕ジョゼ・ジルセウ、〃ルーラの親友〃ブンライ、マルセロ・オデブレヒト(最大手建築 ...

続きを読む »

たった1年で財相交代

 「時が来れば分かる」―。ジョアキン・レヴィ財相が財務省での最後の日に表明したのは、1月に決めた経済政策を全うするために尽力してきた事と、これまでに行ってきた事(とそれを妨害された)結果はやがて明らかになるとの確信だった▼国際的な知名度などが認められ、ブラジルの経済立て直しを託されての財相職。だが、経済政策と人事は全権委任のはず ...

続きを読む »

二つの団体の還暦に思う

 個人的に思いの深い二つの団体が最近、創立60周年、人間でいうと還暦を迎えた。人生でも色々なことがあるのに、数百、数千、いや数万人が関係してきた団体の歴史は簡単に振り返れるものではない。一つは10月の広島文化センターである▼記者職を離れた後はわずかな期間ながら理事も務めた。第三者として見るのと、実際に運営に関わるのは大きな違いが ...

続きを読む »