「真の日本の姿」を謳うJHに対して、コロニアからは不安の声も耳にする。「これまで当地で育んできた日本文化が否定されるよう」というものだ。 だが、組立工事を終えた檜のファサードを見て、「真の姿」の意味がようやく腑に落ちた気がした。それは、古来より重宝されてきた檜を、モダンな形に変幻させたもの。すなわち、JHが伝えているのは「伝 ...
続きを読む »オーリャ!
ピザ屋の灰を洗って茶道の風炉に
湯を沸かすための茶道の道具「風炉」には、灰と炭が入っている。日本では茶道用「灰」が販売されているがブラジルにはない。茶道用「灰」とは、混入されているゴミ類や燃えカスをとるために水に沈めて「あく抜き」したもの。「灰を洗う」こと自体、一般人には想像しがたいこだわりだ。 当地では灰を作る業者がいないため、あるブラジル人は「ピザ屋か ...
続きを読む »サッカーを通じた多文化共生事業
「ブラジル人サッカークラブ大泉」の存在意義は大きい。7人制競技ソサイチの話だ。チームは関東リーグ初代王者を目標に掲げるが、それよりも大事なのは、運営方針にある「共生」というキーワードではないか。 所属選手はブラジル人以外に、亜国など南米出身者で大半を占め、日本人も一緒に戦う。つまり団結して結果を出すことで、「ブラジル人と日本 ...
続きを読む »式典だけで終わらない工夫を
『酉年』の「酉」という字は、元々「酒つぼ」を描いた漢字なので、「酒」に関する漢字の一部として良く使われてきた。「収穫した作物から酒を抽出する」や「収穫できる状態であることから『実る』」という意味も表す。「にわとり」という意味は、実は後からあてられたとか。 そんな今年、いくつかの県人会が式典を敢行する予定だ。母県との繋がりを深 ...
続きを読む »農村に文化の輝きもたらすユバ・バレエ
弓場農場のクリスマスの集いでのバレエ公演一曲目終了の後、大きな歓声が響いた。ミランドーポリスの街から離れたアリアンサ移住地は夜、漆黒の闇につつまれる。でもテアトロ・ユバは違う。照明に照らされた舞台の上には「文化」の輝きがあった。 バレエを指導する小原明子さんは「踊りには生活が出る」と一言。「弓場での練習の取り組みはプロ並。さ ...
続きを読む »「仏の菊地」会長退任
その人柄から「仏の菊地」とも称された援協の菊地義治さんが、今年一杯で会長を退任する。任期3期の間、自閉症児の療養施設PIPA、SMA(サンミゲル・アルカンジョ)ではSUS診療所、イペランイジアホームの免税問題などに手を尽くした。 本門佛立宗の熱心な信者でもある。毎日早朝に起床し仏壇へ合掌。そして援協で多くの書類にサインするの ...
続きを読む »日本語指導に俳句を
第11回を迎えた『かずま忌俳句大会』。同じ兼題でも、詠まれた俳句は十人十色。情景が目に浮かびそうな、感性の豊かさが溢れる句だけに、選では多くの参加者の頭を悩ますことになった。 選者の伊那宏さんは、「俳句は世界で一番短い詩だが、奥深さのあるもの」と説明し、「対象物と向き合い、心を深く見つめることで奥行きが広がっていく」とその魅 ...
続きを読む »医学の「日本方式」で貢献
今年で創立10周年を迎えた援協傘下の自閉症児療育学級PIPA。特別養護学級がなく、薬による治療が一般的とされる当地において、日常生活療療法を導入したことが高く評価されている。 ブラジルでは人口の1%が自閉症と推定され行政が対応に苦慮するなか、その社会的意義は大きい。なんでも連邦政府の厚生大臣まで話が上がっているといい、今後の ...
続きを読む »「観光」で県人会と母県の協力強化を
「日本祭り」の最初の名称は「郷土食郷土芸能祭」。当時企画した網野弥太郎県連元会長によると日本の「食」「芸能」「観光」を三本柱と称し、その普及と県人会の連携を目的とした。 食は味覚、芸能は踊りや太鼓など、舞台上の動きや音で人の視覚と聴覚を刺激し楽しませる。しかし観光は、場の雰囲気や体験など五感を使って楽しむものだ。 郷土食ブ ...
続きを読む »長生きの秘訣は読書?!
11月30日に総領事公邸で行われた百歳以上高齢者表彰伝達式。多くのご長寿が集結し、日本から送られた賞状を受け取った。 受賞者に健康の秘訣について聞くと、多かったのが「食事、運動」「家族の助け、交流」だった。次いで「新聞や本を読む」という人も。 「読むこと」と答えた人は皆はっきりと喋り、記憶もしっかり。「認知症の予防にもなる ...
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