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オーリャ!

コラム オーリャ!

 「これまた若さたっぷりでギャップがすごい」―二十四日文協の大講堂で開催された「コロニア芸能祭」を訪れた。  入場者の多くは高齢の一世、二世が中心。隣に座った老夫婦が胸の前に手を組み、目を輝かせながら舞台を見つめていた。情感のこもった日本民謡の演奏に、日本での懐かしき情景を思い出していたに違いない。  演目も終盤。カラオケの部で ...

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 去る五月、パラグアイ北東部のアマンバイが入植五十周年を迎えた。他の移住地と異なり、唯一コーヒー園のコロノとして入植、耕地の倒産で六割が他所へ転出した土地だ。式典には約五百人が集ったという。  同国邦字紙の日系ジャーナルで十七年にわたり編集長を務めた故・福岡正和さんも同地の出身だった。五七年に十三歳で移住。耕地倒産後も十年間農業 ...

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 国際歩け歩け大会で最高齢参加者として表彰を受けた高橋幸太郎さん(87)は毎週末、リベルターデ広場からパウリスタ通りまでを歩く。  さらにベテランが集う陸上競技の会にも参加し幅跳びなども行う。所要時間を計り、自分の体調の目安にしている。  高橋さんが歩き始めたのは十二年前に妻を亡くしてから。八十前からの約十年で現在の体力をつけた ...

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 二十二日、文協で行なわれた観戦イベント「Copa no Bunkyo」は日本、ブラジルの両国を応援する人たちで会場は大賑わいだった。  用意された大スクリーンを真剣に見つめ日本の勝利を願う観戦者の中に、鉢巻やハッピ、日本のユニフォームを着た三世、四世の青年たちの姿を見つけた。  前半、日本選手の先制ゴールが決まり、サポーターた ...

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 今年八月、南大河州は邦人入植五十周年を迎えるが、歴史を伝える文献が少ないことに気付き、その理由に州内日系人口四千五百を挙げようとした口を思わず閉じた。  このたび、連邦大学内で立ち上げられた五十年誌編纂委員会のメンバーは、コーディネーター役の女性以外、非日系だと聞いたからだ。  他民族が日系社会史をまとめた例は寡聞にして知らな ...

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 「聖体祭」と「性体祭」か―。十七日サンパウロ市パウリスタ通りで開催されたゲイパレード。「二百四十万人が参加。世界一の規模」と主催者。この祭典に会社の同僚(男)と二人で行った。事前に周りから「貞操を守れ」と冗談混じりに言われたため細心の注意だ。  会場に着く。身動きが取れない。山車の上では爆音の音楽にあわせてゲイ達が最大限に「色 ...

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 その日、街は黄と赤に満ちていた。  十八日のサッカーW杯韓国対フランス。ブラジル勝利の余韻が残る中、韓国人街ボンレチーロでは住民が〃韓伯学園〃ポリロゴス校に集合した。  二百人以上はいただろう。会場はチームカラーの赤一色。校舎内に設置されたテロンを見つめ一喜一憂する声があがる。  二世、三世も多いはずだが、まるで韓国で試合を見 ...

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 日本移民九十八周年の慰霊祭が各地で行われている。「お久し振りです」と集まった人たち。先人たちの偉業を称えると共に、これまでの生活を振り返るのだろう。  生まれる以前の昔の歴史。厳粛な空気をどう受け止めていいのか戸惑っていたその時、「今の若い人たちは苦労を知らない」との言葉を聞いた。  ふと日本でのことを思い出した。  テレビで ...

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 先日オーリャの内容について「あたりまえの事ばかりで面白くない」との指摘をいただいた。  最近新しく入った記者の目からは、日系社会は見るもの、聞くもの全てが新鮮。自分なりの新しい発見を幾つかオーリャに綴ってみるのだが、どうやら内容にバリエーションがなく、つまらないらしいのだ。  「毎度のように読まされる方のことも考えて書け」と喝 ...

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 PCC騒動の時みたいだな――。十三日に行われたブラジル対クロアチア戦。試合開始三十分前に会社を飛び出した。国を挙げての祭典が始まる。その瞬間を目に焼き付けたかった。  グロリア通りに出た。日本人街の目抜き通りだ。足早に家路に向かうイエローの集団を避けながら、一人空を見上げる。日本人街の象徴「すずらん灯」にブラジル国旗が溢れてい ...

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