ちょっと不吉なことを言われてね。最近恩師の美術展を手伝った友人。気になって会場隅に塩を盛って準備したという。 そういう場合、ブラジルでも塩でいいらしい。また、縁起かつぎの話でいえば、甘い物が幸運を呼び寄せると一般に信じられているのはなぜか。 甘い物は悲しみや不幸から守ってくれる――。以前にアラブ地域のお菓子はどうして極端に甘 ...
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コラム オーリャ!
ドイツ移民が多いサンタカタリーナ州のオクトーバー・フェスタに関して「ドイツ独自の文化として保持しているのは、表面的な一部分に過ぎない」と批評する人もいる。 日本文化の継承を叫び、各地で舞踊や三味線などの公演が行われているが観客はほとんど高齢者。若い日系三、四世の姿は見られない。ただ公演をこなすだけで表面的になっているかも。 ...
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仕事を終え、静かに老いを養っていたはずの米倉さん一家を襲った悲劇。葬儀の日は冬に戻ったような寒い日だった。 デカセギ帰りの日系人を狙う強盗事件は後を絶たない。日本で働く親族を持つ人にとっては他人事ではない。 この事件は日本のマスコミ各局でも報道された。サンパウロのイメージは格段に下がったはずだ。ブラジルの家族に連絡するデカ ...
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親戚の結婚式が先日、市内の教会であった。式が始まる時刻に合わせて自宅を出たが、予定よりも十五分近く遅れた。新郎新婦に申し訳ないと思って会場に入ったところ、前のカップルがまだ壇上にいた。 ブラジル時間か──。渡伯して数年になるのに、なかなか時間感覚に慣れない。イベントなどに招待された時、定刻に着いていないと不安になることがよく ...
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鳥肌が立ち、涙がにじんだ全伯太鼓選手権の響きは忘れない。 あの日から何度か各地で太鼓の演奏を聞く機会があったが、どうも上手くなっている気がしない。それどころか気迫や凄みのようなものがなくなってしまったようだ。勿論すべてのチームを見たわけではないので全体が、とは言えないが。 大会と各地イベントでの集中力も違うだろうが、最近ま ...
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へえー、今日はブラームス、ガーシュイン、ピアゾラの作品をバイオリン、チェロ、ピアノのトリオで演奏かあ。 州立絵画館(ピナコテカ)で毎日曜日開かれている恒例のコンサート。 二歳の子連れなので、入場するつもりは毛頭なかったのだが、公演の告知を入り口で眺めていたら、館員に注意された。 「ダメダメ。子供は十歳以上でないと」 ず ...
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六十五歳で試験を受け、弁護士になった伊木実信さん。現在は八十六歳にもなるという。一九三一年にアリアンサ移住地に入植し、「パパイの希望であった」という果樹園の経営をした。しかし、同地は蟻が多く、果樹園には不向きだったため、ペレイラ・バレットに移住した。 ポルトガル語を夜間学校で勉強しながら、農業に従事した。その後、「弁護士にな ...
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違うんだけどなぁ、と思わず本音が出るときがしばしばある。例えば、郷土食。 ある食文化が伝わる時、その土地、環境で料理手法や味付けなどが変わっていくものと理解したうえで、だ。本来の味を知っていれば、そんな解釈はないだろうになぁ、と。 休日を利用して「GAIJIN2」を見にいった。切符売り場の混雑ぶりに辟易したが、新聞評で星一 ...
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「最初は小さな小さな学校でした」クリーム色の新校舎を見渡して、平成学院の浜崎みゆき校長がぽつり。 五歳からイミリン・ファッチマ日本語学校のオオミ先生に、日本語と教育のあり方を学んだ。十九歳から二年間日本へ留学。帰国するとすぐオオミ先生の後を継いで六人の幼児を受け持った。 新校舎のイナウグラソンには、成人した教え子たちも祝福 ...
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あ、もしかして、と思い出したのが、大リーグで活躍中の野茂とイチローのことだった。 前者はトルネード(竜巻)投法、後者は振り子打法。個性的なフォームを駆使して、本場のプレイヤーに伍している。 イビラプエラ公園の野外コンサート(四日)に出演したバイオリニスト、五嶋みどりさんの演奏姿勢も独特だ。その小さな体でバイオリンを包み込む ...
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