「絵本を通して、日本語を届けたい」。一世移民を対象に読み語りをするため日本から来伯、約十日間滞在した女性がいる。老人ホームを主に訪問した。「痴呆になっている人もいるのに皆一生懸命聞いてくれた。最後は涙まで流してくれて、やはり日本語が必要なんだと実感した」。 先に行われた老ク連三十周年記念式典、兵庫県人会創立記念式典にも参加。 ...
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コラム オーリャ!
広島への原爆投下から六十年。世界中の人が平和を祈念した同六日、モジアナ線マットン市で日系先亡者慰霊碑の除幕式が行われた。 同地で亡くなった日本人の調査、名簿作成、建立まで、全て同地の非日系人によるもの。〇八年に百周年を迎えることを知り、今回の記念碑建立へ繋がったという。 他民族からの顕彰。「日本人はブラジル建設の同士」との ...
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北海道協会のリッファの売れ行きが、順調だという。ついこの前も、パラナの道産子から一万レアル(五十冊分)の協力を取り付けた。どうやら、目標の四百冊は達成出来そうな見通しだ。 二〇〇二年二月の定期総会。執行部は重苦しい口調で、会館建設時にペニャ製紙から受けた融資の一部が負債として残っていることを明らかにした。反対分子に隙を与える ...
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「私たちの街なんだから私たちで良くしなくちゃ」。NGO団体、シダーデ・エスコーラ・アプレンジスの代表シレーナ・ファリアさん。 アプレンジスはヴィラ・マダレーナ区を中心にコミュニティで運営する学校。四歳から二十五歳までの生徒がアートや演劇などを学んでいる。十年ほど前からブラジルではこういったコミュニティスクールが増えてきたとい ...
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トイレで手を洗っていた。隣人の顔をふと見たら、カルドーゾ前大統領だったので驚いた。 ブラジルを代表するバレエ団グルポ・コルポの創立三十周年記念公演の初日。幕開けを待つ会場はとても華やかだった。 バ―付近には歌手のカエターノ・ヴェローゾ。辛口世相評論でおなじみの映画監督アルナウド・ジャボールや、『カランジルー』の作者ドラウジ ...
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「浜辺の歌」など各会でよく歌われる昭和の曲を聞いて、来伯当初よりも胸が熱くなることが多くなった。 先日、サント・アンドレー白寿会のブラジル、日本、パラグアイ老ク連交流団歓迎月例会に参加。ショーでは老人たちが練習してきたタップダンスや、カントリーダンスを披露した。また、交流団を盛大に歓迎、もてなした。その元気に頑張る姿を見て「 ...
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先日訪れたパラグアイの日系移住地で「毎日四時に起きる」という婦人と話した。理由を聞くと、仕事などではなく、離れた学校に子供を通学させるためだという。 移住地内の学校では、あまりスペイン語を覚えないから―、というのがその理由。「日本語も大事だけど、この国で生きていくんだからねえ…」 日本へのデカセギによる人口流出の問題は、パ ...
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養鶏の里として知られたサンベルナルド・ド・カンポの瑞穂植民地。終戦までに三回、総領事館を通じて「国防献金」を行い、戦後も救援物資や救援金を送った。 日本学術研究所が救援金を受け、湯川秀樹博士がノーベル賞を受賞するのに役に立ったという。湯川博士夫妻は五八年に来伯。同植民地を訪れ、入植者を前に謝辞を述べたのは周知の通りだ。 村 ...
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ブラジルへ来て三ヵ月半が経ち、ようやくサントス港を訪ねた。 あまりきれいでない海や赤い屋根の町並み、埠頭、線路など、今まで話に聞くばかりだった景色を少しずつ見て、やっと「あの場所」と認識することができた。何十人にも聞いて思い描いていたイメージの通りだったことが、当然のような意外なような不思議な気持ちだった。 ボケイロン海岸 ...
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でもさぁ(でもねぇ)が口癖になっている。先週末もその言葉が口をついて出た、二度も。 まずは、日本館(イビラプエラ公園)の桜植林五年を記念するプレートの除幕式。協力者の名前などが記されたプレートを見て私はつぶやいた。 でも、市民にとってはさぁ。「桜の下には屍体が埋まっている」と書いた梶井基次郎の発想や、桜を詠んだ西行の歌が紹 ...
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