コラム 四世問題について少々誤解していた。日本で育った四世は二十歳になって親の保護を外れると、非日系人と同様の扱いになり、特殊技能などのビザを取らないと日本で正規就労できないと理解していたが、事実とは異なっていた。 先日、在聖総領事館で確認したところ、親(三世)の扶養、未成年、未婚の三条件がそろっていれば、四世本人も「定住 ...
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コラム オーリャ!
「今年はトヨタのレベルを目指す」。十三日付フォーリャ紙は、韓国自動車大手ヒュンダイの一ページ広告を掲載した。 連動したか、付録「レヴィスタ」では、韓国人街化が進むサンパウロ市ボン・レチーロ区を特集。その街並みから生活・文化まで好意的に紹介していた。 ただ、韓国系と日系の若者の対立について長々記述するなど手垢のついた内容が盛 ...
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カルナバル期間中の、禅寺での座禅はニュースになる。見出しは大体決まっており、「喧噪」と「静寂」を対比したものだ。カルナバルにそっぽを向くわけではないが、ブラジル人知識階級が、座禅の意味を理解して、精神一統する……。ほかとはちょっと違うんだ、といった雰囲気がある。 ところが、である。近年、街は喧噪がなくなった。住宅街、商店街は ...
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サンフランシスコ日本町の日本食レストラン「紅花」は、今年創業四十周年を迎えた。同じ移民社会のブラジルで、こうも長期続いている店はない。 四十年といえば、二代以上続かなければ達成できない。「紅花」は、六四年、ニューヨークでテーブル四つの店から始まり、徐々に規模を拡大してきた。現在、本社はフロリダにあり、社長は米国人。創業者ロッ ...
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コラム イトゥの骨董品店を先日歩いていたら、菓子箱が目に止まった。アルミ缶で縦横二十~三十センチほどの大きさ。蓋に桜が満開の頃に写した弘前城の写真が使われており、五十レアルの値が付いていた。 ビスケットでお馴染みのドゥシェン(DUCHEN)製だ。店主は「ミナスで見つけたんですが、この缶は優に六十年は経っていますよ」と自信た ...
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最も印象的な歌手はだれか。そう聞かれたら、カーニバルの季節ではなくても、リオのサンバチーム「マンゲイラ」のジャメロンと答える。 現在九十一歳。衰えを知らない、その太い歌声に初めて圧倒されたのは三年前のこと。コンサートは真夜中に始まった。独特の節で「ボア・ノイチ~」と登場。瞬間、ビリビリとした何かが身体を走り、肌がゾクゾクした ...
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コラム ブラジルで数十年暮らしたら、つぎのような「ブラジル人のしたたかさ」を身につけたいと思うのだが…。 夕刻、地下鉄サンジョアキン駅構内出入り口。かなり強い雨が降っている。鼻下に立派なヒゲを蓄えたスーツ姿の六十歳前後の紳士が、側の貧しげな幼女連れの女性に、 ヒゲ「傘を買ってあげる。好きなのを選びなさい」。 女性が嬉し ...
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有北和田之示(ありきた・わだ・ゆきみ)奈良県人会長がさきごろ亡くなった。有北さんに最初会ったのは、三十八年ほど前、南米銀行がセナドール・フェイジョー街に本店を構えていた頃だった。目立たない人だった。故山根剛・役員室長が室員の有北さんを「ユキミさん、ユキミさん」と重宝していた。 けっして機敏ではなかったが、頼まれれば、何でもイ ...
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日本と韓国の国交正常化四十周年の今年は、「日韓友情年2005」と銘打ち、一年を通じて文化、スポーツ、観光などの幅広い分野で交流事業が繰り広げられる。東京で先月二十五日、ソウルで二十七日、開幕式があった。 フランスでは、ブラジル・イヤーだ。文化の多様性と近代化がテーマ。三月から十二月まで、インディオやアフリカ芸術の影響などに関 ...
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どこの連合会でも、傘下団体から会費を銀行振込みしてもらう時に、どこから振り込まれたものか分らなくて困った経験があるのでは。パラナのアリアンサとリーガの合同総会で、会費徴収に関する妙案を聞いた。 アリアンサは七十二団体が加盟する巨大な連合会であり、傘下団体の規模によって会費を段階的にしている。それに加えABC順に名簿を作り、会 ...
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