先日、コチア青年連絡協議会の有志が、国士館スポーツセンターに二度目の「コチア青年の森」造成のための植林を実行した。現場に小川彰夫文協理事(センター管理担当)が立ち会っており、当然のように「おカミへの未納金のカタ(抵当)として、取られないか」という心ある人たちの心配が話題になった。 小川さんは、文協役員ではあっても、法務・財務 ...
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コラム オーリャ!
以前、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが、ある対談の中で「歌舞伎は(江戸時代)当時の現代劇だった」、「初代(市川)團十郎は、今でいうと渋谷あたりの兄ちゃんなんです」などと話しているのを読んで、「へぇー」と思った。 ふる~い伝統芸能とばかり考えていた歌舞伎だが、当時の大衆にとっては、かなり革新的なものだったのだ。異教とされた十字架を ...
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「長期間滞在するなら、どうしてブラジルに帰化しないのか」。台湾政府機関の広報担当者らと先日、歓談していたときのこと。ブラジル国籍を取得しないことについて、質問攻めにあった。 経済的な成功をまず優先させる彼ら。不動産を購入したり、事業の営業許可を受けたりするには、ブラジル人であるほうが便利というわけだ。 二重国籍は台湾では認 ...
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ビアジャンテ倶楽部の新年会を取材して、みなさんの元気よさに舌を巻いた。 艶っぽい女性のイラストと一緒に軍歌『暁に祈る』の替え歌を書いた紙を、その場で貰った。 「あああの顔で あの声で もっと頼むと女房に ちぎれるほどに にぎられた 今朝の倅が まだ痛む」という歌詞の具合で、下ネタ話に華が咲く。「バウルーのボアッチのマダムは ...
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先日ブラス区を歩いていたら、麦わら製品の専門店をみつけた。オイアポケ街の小道だ。 規格外れのつばをもつ帽子が目を引いた。体全体がすっぽり影に覆われるくらいの大きさだ。酷暑の海辺で暮らす人たちが着用するものらしい。 それぞれの風土にふさわしい形のつばがあるものだと感心する。この〃大つば〃帽子を、青空の狭いサンパウロ市の陋巷 ...
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海が何より好きだ。メキシコやミクロネシア諸島など世界各地で、海底洞窟や巨大ザメとの遭遇を求めてスキューバダイビングを楽しんできた。 最も美しかったのは「アンダマン海の真珠」と称えられるプーケット沖に浮かぶピピ島だ。 六年前の正月休み、妻と二人でこの「天国」にいた。南北八キロ、東西四キロの細長い同島は、商業化とは無縁で、素朴 ...
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ぶらじる丸処女航海の同船者たちと日本留学・研修生OB会・ASEBEXのメンバーたち。彼らに共通しているのは、苦労話や失敗談を、懐かしい思い出の一部として消化している点だ。 七、八回職を変えたと、同船会で泣きだす人。バスの乗り方が分からなくて恥ずかしい思いをした留学生。それぞれ苦い思い出はあるが、仲間同士で「あんなこともあっ ...
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年末・年始の休暇を利用して、ブラジルに里帰りするデカセギもいたことと思う。ある日本人男性(六十代)は約二十年間、日伯間を毎年のように往復しているそう。 二十歳前後の子供を二人抱えており、教育費などを稼ぐのが日本で就労する大きな目的ようだ。本人は「デカセギの走りです」と言う。 妻子は、大黒柱が一年の大部分不在であることに心 ...
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鬼が哭(な)く――。浮かばれない亡霊が恨めしさに泣く声を鬼哭啾啾というが、一体どんな声なのか。八六年にアマゾン川で無縁仏の供養中に故・藤川辰雄さん(日本海外移住家族会連合会の初代事務局長)が謎の死を遂げた事件の真相に迫るビデオ作品を、岡村淳さんが完成させた。 棄民のまま無念を抱えて冥土に旅立っていった移住者らの「鬼哭」を、 ...
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メメント・モリ。死を想え、あるいは死を忘れるな、などと訳されるラテン語の格言を改めて心に刻んだ年明けだった。 中世ヨーロッパの道徳哲学で、神に頼らず自分の意志で死を受け入れよと促す。ペストが大流行した世相を反映する。伴って絵画では死に関する表現が増え、中でも頭蓋骨が盛んに描かれた。 インド洋大津波の被害、そして亜国で起きた ...
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