なるほどな――思わず、頷いた。パラナ州日本移民史料館にある「農家成功双六」を目にしたときのことだ。 全二十五コマに「開拓」「植付」など勤労の貴さを語る言葉だけでなく、各コマに「豊年に巾着の紐をしめ」などと戒めの一文も添えられる。ジャポネス・ガランチードとして高い評価を受けるに至った背景には、日常からの道徳教育があったのだと痛 ...
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コラム オーリャ!
日系人の女性弁護士がこのほど、日本人男性と在日ブラジル人女性との偽装結婚に関わったとして、日本弁護士連合会より業務停止二カ月の懲戒処分を受けた。 これまで東南アジアの女性が日本人の配偶者を装って入国するというケースが目立っていた。ブラジル人も、表面に出てきているのだろう。 米国務省は先月、日本がアジアや中南米の女性の「目的 ...
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警察庁長官が銃撃されて重傷のニュースは今も生々しい。出勤のため自宅マンションの玄関を出ようとしたところを狙撃された国松考次長官(当時)は危篤にも陥いったが奇跡的に助かった。犯人は拳銃を四発撃ち、三発が長官の腹部に命中するという前代未聞の事件である。あれは一九九五年の三月だから今年で九年と少しになる▼犯人はオウム真理教ではないか ...
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7月8日(木) 画家のロメロ・ブリットさんがサンパウロ市ジャルジン区オスカー・フレイレ通りに開けている画廊に六日午前五時ごろ、六人の強盗が押し入った。強盗らはピックアップ車で鉄の柵とショーウインドーに体当たりし、わずか十分の間に二万五千レアル相当のプラズマテレビとコンピューター二台を奪っていった。同画廊には評価額六万レアルの ...
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在聖総領事館初の公館投票が行われ、登録者数一万一千六百五人中、千九百九十九人が投票した。単純計算すれば投票率は一七%。基本的には「お寒い」限りだが、ことはそう簡単でもない。 郵便投票がどれだけあるかで、実際の投票率はまったく変る。万が一、郵便が二千票あれば投票率は二倍の三四%だ。 日本より広い面積を管轄する同館は領事出張業 ...
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参院選挙の在外公館投票が先週終了した。サンパウロ総領事館に限ると、初めてであり、ある程度高い投票率が期待されたが、結果は同館の予想をはるかに下回った。投票率が高かったか、低かったか、見方はさまざまな立場でわかれよう。しかし、選挙人登録者数一万千人余で、投票者千九百九十九人という現実は、どうみても少なすぎる。真に残念な数字である ...
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7月7日(水) 家族三人連れが五日朝、サンパウロ市東部コンセリェイロ・カロン通りでバスにはねられ、母(28)と娘(3)が即死、祖母(57)が病院に運ばれたが重体。目撃者によると、バスが歩道に乗り上げ三人を直撃したという。運転手は事故直後に現場から逃げたが、一時間後に警察署に自首し殺人容疑で逮捕された。 ◎ リオ州 ...
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「この町が大好きだ/サン・ポールは心にしっくりくる/ここには伝統なんかない/偏見がない/古代的でも近代的でもない……」。スイスの詩人ブーレーズの詩篇「サン・ポール」の始まり。描かれるのは一九二四年のサンパウロである。 それから八十年。高さ百五メートル、バネスパ・ビルの屋上にいる。コンクリート建築としてはアメリカ大陸で一番の高 ...
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「豆腐百珍」や「歌仙豆腐」などと豆腐の料理は多すぎるほどに多い。近ごろは中国・四川省名物の「麻婆豆腐」も大流行。和風では「肉豆腐」とかが美味で若い人々が好むらしい。牛肉に酒をたっぷり入れ出し汁で煮込んだものに豆腐を加え醤油で味付けしたものだが、牛の脂との微妙なところがいい。若い同僚らによると、これを肴にしての熱燗が堪えられない ...
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7月6日(火) サンパウロ市長選に出馬したマルフ候補は四日、リベルダーデ区ガルボン・ブエノ通りを訪れ、はっぴ被姿でモルタデーラのランチを試食した。マルタ候補は「にわか信者」に扮し、アッセンブリー教会で演説を打った。セーラ候補はカンタレイラ通りの中央市場を訪れた。六候補の街頭での本格的な選挙運動は六日から始まる。八月十五日から ...
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