先日訪ねたリオで珈琲を考えた。 街のバールで注文したときのこと。カップは出てきたが空だった。砂糖を先に入れて下さい、という。 給仕が持つシルバーのポットが目に入る。重厚そうな代物だ。あの口から目の前で注がれると思うと街角のカフェでも格別感がある、と風情に思った。 すすってみれば、これが熱い。他所でも試し飲んだが気温四十度 ...
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コラム 樹海
日系コロニアもすっかり四世や五世が主流を占めるようになり、日本人移民である一世は日に日に減少を余儀なくされている。移民の子らは日の出の勢いで末広がり。後続が途絶えて一世移民の先細りの図式がはっきりと見えてくる。日系人口は百四十万人と膨らんだけれども、一世は商社などに駐在する人々をも含めてもほぼ七万人に過ぎない▼南大河州からアマ ...
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12月13日(土) 九日未明、大サンパウロ市圏マイリポラン市バスターミナルで路上生活者四人が毒を飲まされ、うち一人が死亡する事件があった。犯人は、四人にプラスチックの容器に入った液体を数本飲ませた。被害者のうち六十二、四十五、三十八歳の人たちは救急病院に運ばれ助かった。五十歳の人は三人より多く液体を飲み、死亡した。液体から殺虫 ...
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二〇〇三年も終わりに近づき、社会人は忘年会、家庭の主婦は年末の大掃除や新年の準備で慌ただしい毎日を送っているのではないだろうか。 主婦にとって、正月のおせち料理ほど頭を悩ませるものはない。毎年、同じ料理で飽きてしまったご婦人に一味変わった煮豚を紹介したい。 塩をふった豚肉ブロックをタコ糸で縛り、まず、水煮で油脂を落とす。鍋 ...
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サンパウロ市イタケーラ区内で、恵まれていないが、やる気のある子供たちのために、無料の日本語教室が開設されている、と伝えたところ、意外な反響があった。これは、あって欲しくなかった▼私塾と思われるほかの日本語学校から、ブラジル日本語センター本部に対して「こんなこと、あっては困ります」――。反響というのは、おおよそこういう苦情だった ...
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12月12日(金) 七日から行方不明になっていた四人が九日、リオ市フルミネンセ海岸のドゥッケ・デ・カシアス区で死体となって発見された。四人は貧民街『パウメイリーニャ』の住人で、十三歳から二十一歳まで。密林の中で、頭を撃たれて死亡していた。法医学研究所によれば、三人はあごから頭頂に向けて撃たれ、一人は前から撃たれていた。治安局は ...
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一九二〇年、前田光世(コンデ・コマ)がベレンに移住。講道館柔道の普及活動とともに、二五年の「農業視察調査団」とパラー州の橋渡し役を務めた。グレーシー柔術の礎となるなど、柔術、柔道界に貢献。前田に留まらず、空手、剣道、合気道などを導入、発展させた日系移住者の活躍は疑い無い。 空手のフランシスコ・フィーリョ、総合格闘技のバンダレ ...
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日本の政府が自衛隊をイラクへ派遣すること決定した。この閣議決定はイラク特措法が成立した時点で予測できたことだが、小泉首相の歴史的な決断を評価したい。イラクはまだテロが相次ぎ国連も撤退したし赤十字も攻撃を受けたりもしている。このために「戦争は続いている」や「危険」の見方もあり、日本の有力紙の意見も真っ二つになっている▼自衛隊の海 ...
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12月11日(木) リオで起きたシェル重役夫妻殺害事件で、警察は九日、犯罪現場に戻り、八歳と三歳の娘の部屋にあった鍬(くわ)を押収し、検査している。事件当日、現場検証をした警官たちは、重要な物ではないと思って放っておいたらしい。警察は八日、年上の娘の部屋で発見された飾り用の小さな斧(おの)は、凶器ではないと断言した。 ...
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ポンペイアの本紙代理人・通信員、茂木元二郎さんが、さきごろ亡くなった。八十二歳。戦前の子供移民、いわゆる準二世だった。邦字新聞では戦前移民の代理人は数少なくなっている。 二年ほど前、循環器系の病気で倒れてからも、ボールペンで現地のイベントなどを中心に書いて送ってきた。判読できないくらい文字が乱れていることもあり、無理をしない ...
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