セントラル老人ホームでは入居者自身が身の回りの仕事をしながら、共同生活を送っている。規則は特になく酒も煙草も自由。 九十三歳の女性は、別に問題はありませんと、紫煙をくゆらす。酒好きの男性はピンガを買い込んではちょびちょびやる。たまに、調子に乗って飲みすぎ乱れても、周囲の人が介抱をする。 映画監督ミゲル・リティンは軍政下のチ ...
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東西南北
3月26日(水) 二十四日、エスピリト・サント州で殺害されたカストロ判事はリオ州出身。四月に同州刑事裁判事歴五年を迎えるはずだった。組織犯罪に関係があると思われる容疑者には徹底捜査を加える〃厳しい判事〃として知られていた。二十四日、同州司法裁判所でカストロ判事の通夜が行われ、法務関係者、政府関係者など約一千人が最後の別れを惜し ...
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水―。人が生きていくうえで必要不可欠なのは水だ。日ごろ水の恩恵を蒙りながらそのありがたみを忘れがちなのではないか。今年は国連が定めた「国際淡水年」というので、各地で水の話題が高まりつつある▼先週、日本(大阪・京都・滋賀3会場)で第三回『世界水フォーラム』が開催された。席上、水問題で顕著な業績をあげたとしてブラジルのジェルソン・ ...
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クローン人間の誕生に成功したとする新興宗教団体が、先日、サンパウロで生後まもない「クローン赤ちゃん」の写真を公開した。伯字紙の報道によれば、両親は日本人。近くブラジルを訪れるとか。ただし、クローンであるという科学的な根拠はない。さて、本当か嘘か。 近頃、援協の名を騙る詐欺師がグアルーリョスあたりに出没しているという。「空港近 ...
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3月25日(火) 外務省は、アラブ諸国のブラジル大使館にブラジル人サッカー選手を帰国させる支援をせよと指示した。カタールにいるロマーリオは、「危なくなったら帰る」と余裕を見せているが、トルコのイラクとの国境付近で活躍中のヴィオラやほかの選手たちは、「今すぐ帰りたい」と大慌て。選手十五人のうち帰国したのは七人のみ。クラブ側は「帰 ...
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日本民族のルーツ探しは難しいものらしい。南洋系もあるし北方説も捨て難い。いや─方々の人種混血だと説く学説が有力なようだ。このせいかどうか。日本は中国や朝鮮あるいは南方と北方などから積極的に文化を導入し独特なものを作り上げた歴史を誇る。漢字が典型的だし生活に密着したものも多い。そんな混合文化から成り立っているのが列島らしい▼今や ...
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総力戦はメディアの世界も変わらない。日本からの特派員は揃ってアメリカにいる同僚の援軍に出掛けた。来月にはアルゼンチンとパラグアイで大統領選を控えるが、南米はもぬけの殻である。 世間の関心が戦争に集まれば、それに応えるのが記者という職業だ。英語では職業をコーリング=神のお召し、と言う。清教徒の世界観になる。 自分の行動は神の ...
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3月22日(土) 米国海軍の准士官のブラジル人男性が、イラク戦争に出征している。ミナス州出身のフォルテスさん(二三)は軍医。十七日に召集令状が届いた。「心の準備はできているが、生物兵器で抵抗できずに死ぬのは嫌だと言っていた」と父親は語る。「悪者はフセイン氏。米国は原油が欲しくて戦争しているのではない」と疑わない。負傷者を援助す ...
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あの湾岸戦争を決断しイラク攻撃に踏み切ったのはジョージ・ブッシュ元大統領であり軍の指揮官がコリン・パウエル元統合参謀本部長だった。ジョージ氏は現在の大統領の実父。パウエル氏は国務長官としてイラクへの武力行使を求め安保理で仏露独と激論。それでも軍事攻撃を選択し空母五隻と二十五万人とも三十万人ともされる軍隊を集結させる▼米空母には ...
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名画友の会の会報『名画友の会』は、映画の好きな人たちが発行しているだけあって、発行遅れということはない。四ページ建て、第一ページに毎月の上映予告、あとは有志の映画随想ずらり。 峰村靖子さんが、日本で小学校教諭をしていたころの映画教室について書いていた。峰村さんはもちろん引率。オーリャ!子も一九五〇年代初め、中学校の低学年のこ ...
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