先々週の土曜夕方、サンボードロモでカルナヴァルの予行演習に参加した。真っ黒な雨雲がもくもくわいてきたと思ったら、滝のような豪雨。隊列を組んでパレードしていた、普段はいかめしい打楽器隊の大男どもも、親指大の雹がパラパラと背中や頭にぶつかり始めるにいたって逃げ腰に。実際、鞭のように痛い! それでも鬼瓦のような顔をした黒人指揮者が ...
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東西南北
2月11日(火) サンパウロ市南部パレリェイロス区の農村地帯で九日未明、母親(二一)と息子(二つ)が感電死する事故があった。母子が住む家の近くの高電圧線が落雷で切れ、轟音を上げながらムチのように地面を叩き始めた。被害を恐れた母親は、子供をつれて隣りに住む義父の家へ避難しようとした。豪雨の中、母子は両家を分ける金網柵を越えようと ...
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今年は徳川家康が征夷大将軍に任じられて江戸幕府が開かれてから四百年になるが、出雲御国が京都でかぶき踊りを演じてからも四百年になり歌舞伎の役者さんたちも頑張っている。東京でも幕府を設立して二百六十五年に及ぶ武家政権を確立した偉業を讃える盛り沢山の行事が計画されているらしい。そう言えば昨年は五代将軍・綱吉公の時にあった赤穂浪士の討 ...
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満開の桜の下には死体が埋まっている、と言った日本の作家がいたが、話題のハリウッド映画「ギャング・オブ・ニューヨーク」を観てその言葉を思い出した。 世界の首都を謳歌する都市の繁栄が築かれるまでには、さまざまな血で塗られた歴史があったな、と。 各国移民のせめぎあい。そしてギャングが跋扈した暗黒街にみなぎる野蛮で猥雑なエネルギー ...
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2月8日(土) サンパウロ州カンピーナス市で父親が走行中の車に乳児を投げつけた事件で、父親と母親の血液検査を行ったところ、コカイン麻薬の成分が発見された。両親が一歳の乳児に重傷を負わせたほか六歳の幼女にも危害を与えたことで、全国で衝撃的な事件として報道された。二人の精神状態が異常だった疑いもあり、一時期精神科病院で検査も受けた ...
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日本の長い不況は続くが海外旅行は大活況らしい。年末と年始にかけて成田から外国へと旅立つ人はもう百万人を突破しているかもしれない。それも二十代の若い人々が多いそうだ。もうグヮム島やハワイだけではなく中国の敦煌だとかエジプトのピラミッドへとジャンボ機に乗って勇敢に飛んで行く。あの巨大機が世に出たときには誰しもが驚いたものである▼と ...
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「科学者よ驕るなかれ」。十七年前、法廷で一人の漁師が訴えた。 高速増殖炉「もんじゅ」について国と闘い続けてきた原告団長、磯辺甚三さん(九三)だ。 もんじゅのある福井県内に暮らす磯辺さんは、一九八五年に福井地裁に提訴。以来、原子力の危険性を訴え続けてきた。 車いすで原告団の先頭に立ちながらも、全面敗訴した三年前の同地裁。閉 ...
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2月7日(金) チエテー川沿岸の環状高速道路のアイルトン・セナ街道方面行き車道コリンチアンス付近で四日午後、バイク運搬業者のSさん(三五)が、凧の線にひっかかって首を切断、即死する事故があった。凧の線には、ガラスの破片を砕いた粉とのりを混ぜたセロルが塗ってあった。通常子供が、ほかの子の凧を切り落とすために塗る。 ◎ ...
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さきごろの福島県人会総会の件で、県人会の「公」と「私」について考えさせられた。総会が公開されなかったからである。現金盗難事件の後始末が議題にのる会議を〃他人〃に見せたくなかったのだ。会費を完納した会員だけで総会が成立するので、内輪の催しだと執行部は定款を解釈したようだ▼だが、待てよ、である。福島県人会が「ファミリア福島」なら、 ...
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今年二月に任期が切れて帰国するJICA青年ボランティアのひとりが、ブラジルを「たくさんカードを持っている巨人のようだ」と表現しているのを読んだ。「この国が持つカードのうち、ほんの一部しか引けなかった」と、ブラジルの奥の深さを綴っていた。 その人は以前にも別の制度でブラジルに滞在し、今回JICAでまた二年、さらに老後はノルデステ ...
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