近くて遠い国─。北朝鮮は理解不能な国と見ていい。ブッシュ大統領は名指しで「ならずもの国家」と公言したけれども核拡散条約(NPT)からの脱退宣言は、まさしく無頼の徒の横紙破りと言っていい。この国がミサイル輸出をしている事実は昨年、米とスペインの臨検によって北朝鮮の船に兵器が満載されていたことで明らかだし「ノドン」「テポドン」の開発 ...
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コラム オーリャ!
新年号に「日本人画家たちが残すもの」の拙文を書いた。そこでも取り上げたが、彼らの筆がよく描いたものはやはり、「町の衰退した地点」にあったと思う。時代遅れとなりつつあった娯楽風景もその対象となった。 高岡由也が「闘鶏」を、玉木勇治が「シルコ」を描いたのは四七年のことだ。当時、サンパウロ市は人口百五十万以上を抱える南米一の大都会 ...
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1月11日(土) 九日午前にベロ・オリゾンテ市地下鉄で発生した列車正面衝突事故で、負傷者は七十七人にのぼっていた。昨年二月に開通して以来、最悪の事故だった。七番列車が、十二番列車の発車を待たずに突入したという。同地下鉄管理会社CBTUは、地下鉄コントロールセンターが衝突の可能性を運転士たち通知しなかったか、七番列車の運転士の運 ...
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政界では「理屈はあとから貨車で来る」と言うが、昨年の暮れに発足した「保守新党」はまったく解らない。保守党の野田毅党首は党首を止める止めないの騒動を起こした揚げ句に自民党へと復党。その保守党は一度は解党して新たに旗揚げしたのが「保守新党」で党の代表には民主党を離党して参加した熊谷弘氏ときては政治評論家でもなければとても理解できる ...
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新年号の特集で『リーダーに必要なものは?』と幾人かのコロニアの有識者に聞く機会があった。それぞれの一家言を拝聴したが、そのなかで『人の話を聞くことの出来る人』というのがあった。 コロニアの会議を傍聴することが度々あるが、『談論風発』というわけにはいかず、皆がそれぞれの言いたいことだけをタイミングも考えずに発言し、会議自体が全 ...
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1月10日(金) 七日に始まったサンパウロ市路線バス会社の従業員ストライキで、九日までにバス四十台が破壊された。サンパウロ市東部のエスプレッソ・パウリスターノ社とコンソルシオ・トローレブス・アリカンドゥーヴァ社がストを続行中。地方労働裁判所は、二社のストを不当なものとして、従業員らに職場復帰を命じた。 ◎ ベロ・オ ...
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昨年末、日本の故郷の友人たちから年賀状をもらった。国内の世相の異常さに憤慨する一方、自身が「高齢者になったこと」を嘆いていた▼友人たちは、小中学校、高校の同期生たちだ。昭和が二ケタに入ったばかりのときに生まれている。ブラジルでいうテルセイラ・イダージに仲間入りした年代。大抵は定年退職し、孫の数が増えつつある。病気知らずという者 ...
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「すみませんね、肺ガンの治療中で、声を出しにくいんです」取材の最中に、こう言った人がいる。七十五歳。鍼灸マッサージが仕事で、その最中に取材に応じてもらった。確かに治療中の「患者」だが、来院する人を鍼灸で治療する側でもある。 別の取材では、HIVに罹っている人の話を聞いた。エイズ発症を抑える薬を飲みながら、他の感染者の就職のために ...
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先日、訪日したおり、親戚と知人に頼まれて、日本にいるおばや姉に土産を届けた。年末で慌しい中、両者とも親切に応対してくれた。 通信機器の発達で容易に連絡をとれる時代になったとはいえ、ブラジルは地球の反対側。会う機会は少ない。 ブラジルに住む姪や弟の生活、健康などを案じていた。その温かさが身にしみた。 ふと、野口雨情の詩、「 ...
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1月9日(木) パゴッデ歌手のマルセーロ・P・ヴィエイラ(芸名ベーロ)被告が七日、リオ市第三十四刑事裁判所で懲役六年を言い渡された。ベーロ被告は昨年、麻薬密売者に麻薬購入のため一万一千レアルを渡し、コレクション用の武器と交換していた容疑で逮捕。後日、ベーロと麻薬密売者との電話会話が公開された。被告側も原告側も今回の判決を不服と ...
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