「なぜブラジルの住居には網戸が無いのか」―初めてブラジルを訪れた日本人からよく聞く言葉だ。毎年デング熱によって死亡者が出ているのだから、網戸で蚊の進入を防ぐべき、というのがその理由だ。 確かに網戸がある家を見たことがないし、資材店でも売っていない。洗濯ネットを加工して自作の網戸を窓につけているという人がいるので、需要はあるだろ ...
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たった1年で財相交代
「時が来れば分かる」―。ジョアキン・レヴィ財相が財務省での最後の日に表明したのは、1月に決めた経済政策を全うするために尽力してきた事と、これまでに行ってきた事(とそれを妨害された)結果はやがて明らかになるとの確信だった▼国際的な知名度などが認められ、ブラジルの経済立て直しを託されての財相職。だが、経済政策と人事は全権委任のはず ...
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サンパウロ州政府は17日、サンパウロ総合大学が開発中のガン治療薬「フォスフォエタノラミナ」の投薬実験を行う準備を整えていると発表した。ダヴィド・ウイップサンパウロ州保健局長によると、実験は異なる種類のガン患者210人を11のグループに分けて行われ、経過が良ければ実験数を倍増したいとしている。州政府は保健省傘下の国家研究倫理委員 ...
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先週発生した僧侶団の荷物が強盗に襲われた事件。本紙では被害に遭ったのは佛心寺の僧侶2人と報じたが、他に6人が同行していたことが分かった。同行したのは、行き先のパ国寺院住職である島崎允法さんの知人6人。そのうちの1人、馬場光男さん(77、北海道)によると、強盗が来た時、「お金をパンツの中に隠しても無駄だ」と、数人の男性が裸にされ ...
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還暦を迎えた文協の記念式典では、「ボランティア中心なのによくやっているよ」と運営を労う声から、将来を危惧する声もあった。参列者に文協に今後、何を期待するか問うと、「何も変わらないから…」という返答が。 式典に関しては「創立の歴史を振り返る言葉が全くなかった」「夕食会のBGMにバイオリン演奏なんて。琴や三味線が良かった」と残念が ...
続きを読む »二つの団体の還暦に思う
個人的に思いの深い二つの団体が最近、創立60周年、人間でいうと還暦を迎えた。人生でも色々なことがあるのに、数百、数千、いや数万人が関係してきた団体の歴史は簡単に振り返れるものではない。一つは10月の広島文化センターである▼記者職を離れた後はわずかな期間ながら理事も務めた。第三者として見るのと、実際に運営に関わるのは大きな違いが ...
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「17日0時から48時間、携帯電話のアプリ『ワッツアップ』がブラジル全国で使えなくなる」のニュースは国内の利用者を驚かせた。これはワッツアップ側が、犯罪捜査のために犯罪者が使った履歴を公開するのを拒否したことに関する説明を期限までに行わなかったために起きた。携帯電話のメッセージ送信ではおなじみの存在だけに、利用者の間に困惑も広 ...
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フランス通信社「AFP通信」が15日付け電子版で、「マドリード発・サンパウロ市着のTAM航空便が爆破予告とみられる脅迫を受けてマドリードに引き返した」と報じた。ブラジルの航空会社を意図的に狙ったかが気になるところ。ブラジルは比較的安全な国と言われるが、リオ五輪を控えやや不穏な空気も…。先日は二世の岡村アンジェロ陸軍中将が、五輪 ...
続きを読む »すべきことはなにか
海賊版DVDとの関係を完全否定した池田マリオ氏だが、このままでは日本側との関係にしこりが残るのではないか。問題の本質を見失ってはいけない。 映像を見て「皆が喜ぶ」のはいいが、果たして一枚40レはボランティア価格だろうか。契約上はどうであれ、熱狂的な歓迎に涙を流した五木ひろしの歌声を商品に、私腹を肥やしている人物がいることを見な ...
続きを読む »勝ち負け抗争では負け組ばかりが犠牲になったと報じるのは正しいのか
人気漫画家・小林よしのりの『新戦争論1』(2015年1月)で勝ち負け抗争について書いた章を読み、幾つか疑問を感じた。たとえば勝ち組による溝部事件と脇山事件に続いて《暗殺された者は、記録にあるだけでも23人を数えた》(364頁)と勝ち組だけが殺傷事件を起こしたかのように書く。多くのメディアも同様だ▼でも、この「23人」という数字 ...
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