10月7日(火) 七〇年代に異端であったその考え方は、文協改革委員会最終報告書にもあるように、現在の改革の底流となっている。 この報告書では、日系コミュニティーの新たな定義として、「日本人の血をひく人のみで構成されるものではなく、ブラジル社会のなかで、日本文化を精神や心に宿す人の集まり」とその範疇を広げている。 上原幸啓文 ...
続きを読む »日系人とは何か=安立仙一、渡部和夫 半世紀の交錯
日系人とは何か=安立仙一、渡部和夫 半世紀の交錯(3)=本の日本人とは別=コロニアはブラジルの一部
10月4日(土) 「七二年だったか、パラナ州のゴルフ場で、ボールを盗った少年を進出企業の駐在員が射殺した事件があったんですよ」 渡部氏は日系人のアイデンティティーについて考えるきっかけとなった一つの事件を挙げる。当時、日本がアジアなどへの経済進出で〃エコノミックアニマル〃と揶揄されている時代。 「ブラジル人が我々日系人を日 ...
続きを読む »日系人とは何か=安立仙一、渡部和夫 半世紀の交錯(2)=渡部氏=文協とピラチニンガ=独自の論で両方に距離
10月3日(金) 中尾副會長、モヂ評議員 會長迫田己代治氏と懇談 書記として安立仙一君を 採用―。 (当時、文協が発行していた機関紙、『會報』第六號〔一九五七年五、六月〕の日本移民五十年祭委員会の会務報告から) 「本当は新聞記者になりたかった」という安立さん。友人の紹介で文協に就職したのは、来伯間もない二十六歳の時だった。 ...
続きを読む »日系人とは何か=安立仙一、渡部和夫 半世紀の交錯(1)=文協創立時の役目終え=次の50年のあり方模索
10月2日(木) 現在行われている文協改革。大きな動きは未だないとはいえ、従来なかった方針を次々と打ち出し、ようやく胎動を始めたといえる。文協改革最終報告書によると、改革の矛先は団体運営に限らず、日系社会や日系人の定義見直しにも向けられている。その中心的役割を担うのは、コロニアと距離を置く二世インテリの代表とされていた渡部和夫 ...
続きを読む »