3月20日(木) サンパウロ日本文化センターが携わってきた企画を顧みると、ブラジルが注目する日本文化の「いま」の推移が分かる。 特に九〇年代に入って、映画・古典芸能といった定番に食い込む勢いを見せるのが舞踏だ。ここ最近は毎年のように日本からの公演がある。 古川あんず、山海塾、大野一雄、室野井洋子、山田せつこ…。評論家や大学 ...
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越境する日本文化 舞踏(3)=脚光浴びる「日本の身体観」=癒されるブラジル人たち
3月18日(火) 日本古来の芸事や武術に見られる身体の「型」をその原理から追及する「動法」の指導者、田中敏行さん。サンパウロ・カトリック大学で二年前から「足と体」、「身体の記憶」と題した実践授業を受け持っている。 「目をつぶって、ちょっと手を出して見て下さい」 記者の手のひらを取ると、人差し指で直線をなぞり始めた。 ゆっ ...
続きを読む »越境する日本文化 舞踏(2)=命がけで突っ立った死体=創始者土方さん 西洋古典舞踊の否定へ
3月15日(土) 演劇史上もっとも有名なセリフがある。それは演劇という芸術にかける役者の覚悟のようにも響く。 生きるべきか、死ぬべき か ブラジルを代表する演劇人アンツネス・フィリョは八〇年、フランス・ナンシーの舞台芸術祭で初めて、舞踏家大野一雄さんの踊りを目にし、それまでの演劇観を根底から覆された。いまや「生きつつ、死ぬ ...
続きを読む »越境する日本文化 舞踏(1)=身体芸術日本生れ=振り付け家の楠野さん導入
3月14日(金) 「ブラジルの踊りは動きの集中力のようなものに欠けているのが分かった」 リオから参加したダンサーのステラ・クルスさんはそう言って汗を拭った。 今年一月、サンパウロ日本文化センターで行われた能のワークショップ。宝生流の佐野萌(はじめ)さんは、すり足に重点を置いて指導した。 別の参加者は「サンバのステップは五 ...
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