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2003年

平成の自由渡航者たち=運命の出会いに翻ろうされて(6)=身重で単身渡伯し出産=一見型破り、でも自然体

9月11日(木)  「思い立ってブラジルに来ました」――。村本清美さん(四五、愛知県出身)はくったくがない。日本の大学を卒業、しばらく都市計画関連の仕事に就いた後、一九八六年から九一年まで、サンパウロ大学大学院で建築都市計画を研究した経歴を持つ。九年前に再び来伯、現在、日本政府の外郭団体に勤務しながら、リベルダーデ区の自宅で一人 ...

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はばたけ!ダチョウ飼育(上)=ブラジル唯一の日系組合=高いがヘルシーな肉

9月10日(水)  黒い羽毛をまとったその姿からは、悠然とした気品を感じさせ、時速六十キロで走るという伸びた足は、その堂々たる体駆を支える。二本の指を大地に食い込ませ、毅然と長い首を佇立させた姿が、サバンナの貴族を思わせるダチョウ。この飛べない鳥が近年、注目を浴びている。『低カロリー、低コレステロール』が売り文句の肉、カルナバル ...

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平成の自由渡航者たち=運命の出会いに翻ろうされて(5)=大学卒業し通訳翻訳業=日系妻との二人三脚人生

9月10日(水)  在伯通算十六年になる神戸保さん(三九、愛知県出身)は毎日、働きづくめで休む暇がない。「子どもができると、何も考えずに働いている。好きなこと言っている場合じゃないよね」。昼間は翻訳、通訳業で飛び回り、夜はリベルダーデ区トマス・ゴンザーガ街のカラオケ食堂「ポルケー・シン」を切り盛りしている。「最近、日本から来た職 ...

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平成の自由渡航者たち=運命の出会いに翻ろうされて(4)=韓国移民と結婚し渡伯=ボンレチーロでビーズ刺繍

9月9日(火)  「あら、ここのデザイン、ちょっと間違っているわね」。  「大変! もう一度、ほどいて縫い直さなきゃ」。  ボン・レチーロ区、あるアパートの一室での会話だ。  栗木圭子さん(四八、大阪府出身)は、自宅でパーティー用婦人服のビーズ刺しゅうで収入を得ている。  圭子さんは大学で社会福祉を専攻、その後も同分野で働いてい ...

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老ク連、強行日程の旅―パラグアイの同士を祝いに(下)=錆びた乗用車が走るー国会議事堂の裏手にファベラ

9月6日(土)  パラグアイ(以下パ国)は、日本より早く、南米でも早い時期に蒸気機関車を導入した。日本では、リニアモーターカーが実用に向けて実験される時代に、パ国では薪をくべる汽車が現役で走る。温和なグァラニー族が中心になる、なんともゆったりとした国だ。  「南米のユートピア」とも呼ばれるパ国。夫妻で参加の早川正男、けい子夫妻( ...

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老ク連、強行日程の旅―パラグアイの同士を祝いに(上)=平均年齢70歳以上34人―瀑布の遊歩道を全員完歩

9月5日(金)   老人クラブ連合会(重岡康人会長)は、八月二十二日から二十六日までの日程で、二泊五日のバスツアーを行った。「パラグアイ日系老人クラブ連合会創立二十周年記念式典」参加が主たる目的。イグアスー、アスンシオンを車中二泊で回る強行日程にもかかわらず、サンパウロ州各地から三十四人が参加した。あらためて、日系高齢者たちの健 ...

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平成の自由渡航者たち=運命の出会いに翻ろうされて(2)=「義父(安立仙一さん)に守られてきた」=日系社会と向き合う決意

9月5日(金)  「これまでは義父に守られてきた。でも、これからは、一人一人と向き合って、きちんと関係を築かなくては」――。サンパウロ市アクリマソン区在住、山崎和樹さん(二八、埼玉県出身)は深い悲しみの中から、ようやく頭を持ち上げた。義父、安立仙一さんが八月十五日、七十二歳で亡くなった。生前、文協事務局長を務めた仙一さんの家族宛 ...

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平成の自由渡航者たち=運命の出会いに翻ろうされて(1)=「そのまま居つきたい」=日本人と日系人の溝を越え

9月4日(木)  デカセギ労働が定着した近年、二十七万の日系人が日本に滞在しているが、現代の流れに逆らうかのように、ここ十数年間でブラジルに定住した日本人がいる。今年六月、外務省発表の統計によると、昨年度のブラジル内の日本人長期滞在者、永住者は計七万二千三百四十三人。戦前、戦後の、どの移民区分にも属さない日本人は、なぜ来伯し、何 ...

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国境を越える経営哲学=盛和塾ブラジル10周年(7・終)=取引き環境が好転=経営姿勢、顧客への配慮

9月4日(木)  中小企業経営者には〃一匹狼〃が多い。まして日本を離れて会社を起し、自分の力を試そうと考えていた移民には、その傾向が強いようだ。そんな〃狼〃たちが、どうして稲盛哲学を有難がるのか。  今年一月から代表世話役を務める板垣勝秀さん(五五、北海道出身)は「経営者って孤独なんですよ」としみじみと語る。時には、誰にも相談で ...

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こどものその視察旅行=100周年に老人村実現を(下)=経営苦しいピラシカーバ市老人村=景気に左右される福祉団体

9月3日(水)  翌日、一行はピラシカーバ市に向かった。午前九時に出発し、正午にUSP農学部に到着。昼食をとった一行は、老人村に向かった。楽団の君が代に迎えられた一行は早速見学した。  老人村には六アルケールの土地に百五十戸約五百人が滞在する。常駐の看護婦のほか、週二回ほど医者が巡回。近隣に、ピラシカーバ川が流れ、緑が豊富な地域 ...

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