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「俳句」「短歌」よその国の事情

「俳句」「短歌」よその国の事情(終)=富永美代さん「楓美」主宰=モントリオールに短歌の花を

7月8日(木)   参加者がそれぞれの歌を順番に披講していく。朱の添削が入っている場合は、それについて主宰の富永美代さんから説明がある。助詞一つ言葉ひとつの置き換えで歌がくっきりしてくることに気づかされる。和やかな雰囲気の中で参加者同士の感想がやりとりされていく。  これが短歌結社「楓美(ふうび)」の歌会風景である。  教えを請 ...

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「俳句」「短歌」よその国の事情(7)=サンフランシスコ北加に根付く茂吉の魂=多田隈さん伝統守り、新しい息吹を

7月7日(水)   多田隈良子さん=米サンフランシスコ=は現在、東津久仁短歌会の主幹を務めている。東津久仁短歌会は、戦前からの句会で、多田隈さんが入会したときには、約二十五人の一世たちが活発に活動していた。  あれから五十年あまり。会員たちはひとりひとり後を追うように亡くなっていき、現在では七人が毎月作品を出している。会員たちは ...

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「俳句」「短歌」よその国の事情(6)=ブエノスアイレスグループ活動は低調=俳句の「春暁」昨年発足

7月6日(火)   アルゼンチンにおける短歌および俳句のグループ活動は数において、きわめて低調である。  短歌の場合ブエノス・アイレスと近郊を中心にした「みちづれ」一つだけで、一九九二年会員七人から出発し、現在十七人に達している。メンバーの年代は五十代から八十代まで、女性がほとんどで男性は二人だけ、「日常生活の中の喜怒哀楽にゆれ ...

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「俳句」「短歌」よその国の事情(5)=俳句結社の交流図る=ロス、生命賭けた羽畑昭雄さん

7月3日(土)   兵庫県姫路市に本部を置く俳句結社「田鶴(たづ)」の米国支部「USA田鶴の会」の創立一周年記念句会が昨年十一月、日本から「田鶴」の水田むつみ主宰を迎え、ロサンゼルスの日本人街で開かれた。集まったのはロサンゼルスを中心とする南カリフォルニアの俳句結社の代表を含む約三十人。普段あまり交流のない結社の代表らが一堂に会 ...

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「俳句」「短歌」よその国の事情(4)=一世から継がれる文芸運動 シアトル,若手も参加

7月2日(金)   米国西北部日系移民の中心地、シアトルはかつて文化的移民地であったといわれる。日露戦争(一九〇四―〇五)後から第一次世界大戦(一九一四―一八)まで、日系人口の上回るハワイ、カリフォルニアをしのぐ勢いで評論、小説、演劇などの文芸運動が興隆。短歌、俳句をたしなむ人の数も急増した。  当地の文芸活動の先陣を切ったのは ...

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「俳句」「短歌」よその国の事情(3)=旧日本軍の軍営内から発祥=タイのメナム句会

7月1日(木)   タイには会員一万人になんなんとする「タイ国日本人会」という在留邦人の互助機関があり、前年創立九十周年を迎えました。日・タイ交流のさまざまな行事やスポーツ、文化活動など邦人へのサービス事業を行っています。日本人会文化部にはメナム句会とバンコク短歌会という分科部会があり、当地で俳句や短歌の趣味を持つ人はいずれかの ...

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「俳句」「短歌」よその国の事情(2)=作句はずばり「暮らし」 カナダのバンクーバー3つの同好会

6月30日(水)   「柳蘭咲き盛る頃鮭もまた取れる盛りとインディアンは言う」田中澄江作  カナダの日系人の歴史は漁業に始まる。今年八十六歳になる田中澄江さんはカナダで生まれ、少女時代を日本で過ごした後、再びカナダに帰国して漁師だった日系人のご主人と結婚。船上で漁師の仕事を手伝うなかでは夫婦喧嘩もあった。「悔しさが治らぬ我は取っ ...

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「俳句」「短歌」よその国の事情(1)=自由な集まりの中、自由な俳句を楽しむ=ニューヨークの俳句会

6月29日(火)   海外日系新聞放送協会は、今年、恒例の共同企画として「世界各地の俳句・短歌事情」を取り上げた。OCS NEWS(米国、ニューヨーク)、バンクーバー新報(カナダ、バンクーバー)、ボイスメール(タイ、バンコク)、北米報知(米国、シアトル)、羅府新報(米国、ロサンゼルス)、らぷらた報知(アルゼンチン、ブエノスアイレ ...

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