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和麺=日本起源のブラジル文化になるか

和麺=日本起源のブラジル文化になるか(7)=沖縄そば〃地位確立〃 カンポ・グランデ「最初恥ずかしかった」

9月29日(水)  南マット・グロッソ州カンポ・グランデ市で毎週夜通し開かれるフェイラ――。目を引くのは、なんといってもSOBA。それぞれの店のメニューにはYAKISOBA,YAKIMESHIなどと並んでSOBAの文字が大きく書かれている。  焼きそばと同等もしくはそれ以上に日系人も非日系人もSOBAを頬張っている。ここではSO ...

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和麺=日本起源のブラジル文化になるか(6)=ブラジル化した即席麺=食べる人に合わせた

9月28日(火)  「あの形のままのうどん・蕎麦では非日系人には浸透しない」と話すのは、森教授だ。〃あの形〃とは、丼につゆと麺と具が入ったものを箸を使って食べる、日本で一般的な形のこと。  ブラジル人に受け入れられるうどん・蕎麦の形を考えるには、すでにブラジル人の間に広まっている麺類が、どのようにブラジル化されているのか、を知る ...

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和麺=日本起源のブラジル文化になるか(5)=汁につけたマカロン〃=ブラジル人向け新戦略

9月25日(土) うどん・蕎麦について知れば、みんなもっと食べるようになるかもしれない――そう考える人は多い。  特に蕎麦の普及には、健康食としての面を強調するのがいいのでは、という意見が多く、レストラン「美松」の主人・水村博親さん(64)もその一人。「マクロ・ビオチコっていう言葉がだいぶ前に流行ったなぁ……」とつぶやく。  蕎 ...

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和麺=日本起源のブラジル文化になるか(4)=ブラジル人の味覚に「近づけよう」の試み

9月24日(金)  一般的なブラジル料理は塩気の強いものが多く、デザートを別として「甘味」を持つものは存在しない。非日系人には、日本食のもつ甘味が敬遠されてしまいがちだ。  一世を対象にするのなら、日本の味に近付ける必要がある。ブラジル人に食べてもらいたいのなら、ブラジル人の好みに合うよう甘味を押さえて濃い味にしなくてはならない ...

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和麺=日本起源のブラジル文化になるか(3)=うどん用小麦粉がない=ブラジル産そば粉は上等

9月23日(木)  「ブラジルの醤油は日本の分類ではソースに入る」と森教授は言う。ブラジルと日本では醤油のように、同じ名前の食材でも品質が全く異なることもある。  日本と同じ味を再現しようとしても、日本のレシピのままでは上手くいかない。ブラジル産の醤油五種類を使い分けている日本料理店もある。  同様に小麦粉・蕎麦粉も日伯で事情が ...

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和麺=日本起源のブラジル文化になるか(2)=アンドウ・ゼンパチ記述 「うどんで精神的空腹も和らぐ」

9月22日(水)  ニッポン人のつくったうどんを、ニッポン語を聞きながら食べていると、懐かしい祖国のあこがれが連想され、胃袋が満たされるとともに、精神的な空腹もやわらげられるのだった――。一九二六年にコンデ街に誕生した簡易食堂「うどんや」について、アンドウ・ゼンパチは『移民と郷愁―ガルボン・ブエノ街を礼賛する―』(サンパウロ日本 ...

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和麺=日本起源のブラジル文化になるか(1)=うどん、蕎麦需要伸び悩む=ブラジル人に低い認知度

9月21日(火)   ブラジルでは「日本食熱」がいぜんとして衰えない。ただし、「うどん」「そば」(蕎麦)のブラジル人による認知度は低い。もし、この麺類が受け入れられれば、一層普及に拍車がかかると思われる。麺類不振には、つゆの持つ複雑な、甘みがある味にブラジル人がなじめない、食器に問題、原料が得にくい、などいくつか理由がある。それ ...

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