11月27日(土) 一番大きな失敗は何か?――と問われ、山田さんは「とくに大きな失敗はない」と答え、みなを驚かせた。ただし、「母が大病をした時、死ぬかもしれないという不安に襲われ、私も風邪を引いて体がおかしくなり食べるのも嫌で、人生に意欲がなくなって何のために生きているか分からないという時がありました。いっぺんに十キロも痩せ、 ...
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盛和塾ブラジル=カジャマンガの樹の下で=バナナ王 山田農場を視察(5)=心高め限界に挑戦したい
11月26日(金) 十四日午前十時半、塾生四十人はカジャマンガの果樹園の中で車座になった。 「山田さんの四十年の集大成がこのカジャマンガに込められている。目を閉じて、その英気を全身で受け止め、自分の会社へ持ち帰りましょう」と板垣勝秀代表世話人は視察最終日、この場所を選んだ理由をそう語り、三分間の沈黙を呼びかけた。 ――風が渡 ...
続きを読む »盛和塾ブラジル=カジャマンガの樹の下で=バナナ王 山田農場を視察(4)=牛3千頭は〃生きた貯金〃
11月25日(木) 十三日午前、一行はバナナ園を後にし、ジャナウーバ市の北西、ジャイバ市に連邦と州の共同潅水プロジェクト、JAIBA計画の現場を見に行く。 山田さんのおかげで、今や全国的にジャナウーバ市が〃バナナの都〃として知られているが、その大半はこのジャイバなど北ミナス全体で生産されている。 JAIBA計画の潅水設備が ...
続きを読む »盛和塾ブラジル=カジャマンガの樹の下で=バナナ王 山田農場を視察(3)=労働者1人で5㌶を担当
11月24日(水) 十三日午前、農薬を撒く飛行機用の未舗装滑走路を横目に、一つ目の農場Fazenda Orienteへ入り、一行を乗せたバスは延々と続くバナナの〃森〃を行く。途中から電信柱のように、バナナを吊るして運ぶワイヤーロープが張られている。集荷場で下車し、山田さんを質問攻めにする。 総計八百五十ヘクタールのバナナ園。 ...
続きを読む »盛和塾ブラジル=カジャマンガの樹の下で=バナナ王 山田農場を視察(2)=転機をつかむ感性が大事
11月19日(金) 運命の分かれ道は、タイヤのパンクだった――。山田勇次さんはレジストロに代わる地を探して、半年近く全伯を歩き回った。最終的に、バイーア州テイシェイラ・デ・フレイタスにほぼ決まっていた。 「一週間だけ契約を待って」と言い残し、なぜか心に引っかかっていたジャナウーバ市を見に来た。当時、この町の農家の大半は綿作で ...
続きを読む »盛和塾ブラジル=カジャマンガの樹の下で=バナナ王 山田農場を視察(1)=情熱とひらめきで頂点に
11月18日(木) 今年九月に京都で開催された第十二回盛和塾全国大会で体験発表、みごと最優秀賞を獲得し、三千五百余人の経営者の頂点に立った山田勇次さん(57、北海道出身)。日本全国の中小零細企業の経営者が切磋琢磨する経営道場の最高峰に、ブラジル戦後移民が輝いた。国内向けバナナ生産で一位を誇る、バイーア州にほど近いミナス州ジャナ ...
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