8月4日(水) BR364号線が一九七四年に開通。ポルトベーリョ(RO)はブラジリア(DF)、サンパウロ(SP)などの都市と幹線道路で結ばれた。人と物の移動が容易になり、ロンドニア経済の起爆剤になった。交通網の発達は皮肉にも、コロニアを直撃する。 養鶏に活路を見出し胸を撫で下ろしたかと思えば、南から生鮮食品がどんどん市場に ...
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「グヮポレ移民」50年=苦闘ののち、ある「今」(3)=入植52日目に長女産声=山口さん夫妻「食堂」で成功
8月3日(火) 服飾店、家電量販店、映画館…。ポルトベーリョの「九月七日通り」は日中、買い物に訪れた市民らで賑わっている。五日間の滞在中、この目抜き通りで日系人をみかけたのは、市営市場で働いていた二人だけだった。逆に、こちらに注がれる視線が痛いくらいだ。 ポルトベーリョの桟橋近くの公園を歩いていると、突如少女が近寄って声を ...
続きを読む »「グヮポレ移民」50年=苦闘ののち、ある「今」(2)=別名「幽霊植民地」出身の2人=日系団体で〃現役〃指導者
7月31日(土) ほぼ赤道直下での過酷な労働、猛威を振るう風土病マラリア。それに栄養失調も加わり、入植者は痩せ頬がこけた。「幽霊植民地」。旧海外協会連合会の派遣で同地を訪れた医師神田錬蔵氏は、皮肉のきつい綽名を付けた。 「この人たちの抗マラリア剤の飲み方はめちゃくちゃで、熱が出たからといってちょっと飲んで、熱が下がるとその ...
続きを読む »「グヮポレ移民」50年=苦闘ののち、ある「今」(1)=先没同志の慰霊祭会場=なぜ生長の家会館?
7月30日(金) アマゾン川最大の支流マデイラ川。十八世紀初めの探検家メーロ・パリェータ(葡)は、夥しい数の流木をみて思わず叫んだという。「死の川、マデイラ」。浸食された川岸から次々と木々が流れ出し、新天地に踏み込んできたポルトガル人を寄せ付けなかった。時代は降って、一九五四年七月。蒸気船リオ・タパジョス号に乗って、この川を ...
続きを読む »「俳句」「短歌」よその国の事情(終)=富永美代さん「楓美」主宰=モントリオールに短歌の花を
7月8日(木) 参加者がそれぞれの歌を順番に披講していく。朱の添削が入っている場合は、それについて主宰の富永美代さんから説明がある。助詞一つ言葉ひとつの置き換えで歌がくっきりしてくることに気づかされる。和やかな雰囲気の中で参加者同士の感想がやりとりされていく。 これが短歌結社「楓美(ふうび)」の歌会風景である。 教えを請 ...
続きを読む »「俳句」「短歌」よその国の事情(7)=サンフランシスコ北加に根付く茂吉の魂=多田隈さん伝統守り、新しい息吹を
7月7日(水) 多田隈良子さん=米サンフランシスコ=は現在、東津久仁短歌会の主幹を務めている。東津久仁短歌会は、戦前からの句会で、多田隈さんが入会したときには、約二十五人の一世たちが活発に活動していた。 あれから五十年あまり。会員たちはひとりひとり後を追うように亡くなっていき、現在では七人が毎月作品を出している。会員たちは ...
続きを読む »「俳句」「短歌」よその国の事情(6)=ブエノスアイレスグループ活動は低調=俳句の「春暁」昨年発足
7月6日(火) アルゼンチンにおける短歌および俳句のグループ活動は数において、きわめて低調である。 短歌の場合ブエノス・アイレスと近郊を中心にした「みちづれ」一つだけで、一九九二年会員七人から出発し、現在十七人に達している。メンバーの年代は五十代から八十代まで、女性がほとんどで男性は二人だけ、「日常生活の中の喜怒哀楽にゆれ ...
続きを読む »「俳句」「短歌」よその国の事情(5)=俳句結社の交流図る=ロス、生命賭けた羽畑昭雄さん
7月3日(土) 兵庫県姫路市に本部を置く俳句結社「田鶴(たづ)」の米国支部「USA田鶴の会」の創立一周年記念句会が昨年十一月、日本から「田鶴」の水田むつみ主宰を迎え、ロサンゼルスの日本人街で開かれた。集まったのはロサンゼルスを中心とする南カリフォルニアの俳句結社の代表を含む約三十人。普段あまり交流のない結社の代表らが一堂に会 ...
続きを読む »「俳句」「短歌」よその国の事情(4)=一世から継がれる文芸運動 シアトル,若手も参加
7月2日(金) 米国西北部日系移民の中心地、シアトルはかつて文化的移民地であったといわれる。日露戦争(一九〇四―〇五)後から第一次世界大戦(一九一四―一八)まで、日系人口の上回るハワイ、カリフォルニアをしのぐ勢いで評論、小説、演劇などの文芸運動が興隆。短歌、俳句をたしなむ人の数も急増した。 当地の文芸活動の先陣を切ったのは ...
続きを読む »「俳句」「短歌」よその国の事情(3)=旧日本軍の軍営内から発祥=タイのメナム句会
7月1日(木) タイには会員一万人になんなんとする「タイ国日本人会」という在留邦人の互助機関があり、前年創立九十周年を迎えました。日・タイ交流のさまざまな行事やスポーツ、文化活動など邦人へのサービス事業を行っています。日本人会文化部にはメナム句会とバンコク短歌会という分科部会があり、当地で俳句や短歌の趣味を持つ人はいずれかの ...
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