5月28日(土) 「ここの自然を愛しているし、JICAの支援が来年終っても、セラード生態コリドー保全計画を必ず、継続させてみせます」。マウロ・ソアレスさん(42、リオデジャネイロ出身)は、芯の強さを見せつけた。 ソアレスさんは、アウト・パライーゾ市前環境局長。環境活動統合センター(CIAA)でコーディネーター役を務めるほか、 ...
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セラードの生態系を守れ=―JICA協力、動物の移動経路確保―=連載(6)=活動統合センター立ち上げ=これで公園が守れる
5月25日(水) 「すべての者は民衆の共同財産として、自然環境保持の権利を有す」(ブラジル共和国憲法、荒木進訳)。民主化後初めて制定された、ブラジルの八八年憲法。第二百二十五条で、環境権が明記された。自然を守るための法的根拠が存在しているというのは、注目に値する。 八〇年代末まで、開発優先の対象とみなされたセラード。大きな転 ...
続きを読む »セラードの生態系を守れ=―JICA協力、動物の移動経路確保へ―=連載(5)=意欲あふれる専門家達=「結果を出さなければ」
5月24日(火) プロジェクトのオフィスは、IBAMA本部(ブラジリア)内にある。コンピューターやテーブルなどが所狭しと並び、大学の研究室を匂わせる。 環境保全の話題になるとやはり、城殿博さん(愛知県出身)は熱い。ブラジリアから現地に向かう車中、約三時間、言葉が途切れることはなかった。七九年に、北大大学院博士課程(農業生物学 ...
続きを読む »セラードの生態系を守れ―JICA協力、動物の移動経路確保へ―=連載(4)=低い住民生活レベル=できるか「持続可能な開発」
5月20日(金) 宿泊先で就寝前に、ピンガを頼んだ。一杯一レアル。地元の労働者の間で、最も消費されているものだという。匂いを嗅いだ途端、頭がくらっときた。まるで、病院の消毒液のようだ。 卓を囲んだJICA関係者らは結局飲み切れず、別の銘柄を注文した。一同、地域住民の生活レベルを推し量った。 ガイドに案内してもらった遊歩道は ...
続きを読む »セラードの生態系を守れ=―JICA協力、動物の移動経路確保へ―=連載(3)=壮大〃緑の回廊〃づくり=一方で複雑な行政の仕組み
5月19日(木) アウト・パライーゾで今月六日から八日まで、環境がらみのイベント「ENCONTRO DOS POVOS DA CHAPADA DOS VEADEIROS」があった。第四回目の今年、「生物・文化多様性」が新たなテーマに加わった。 国立公園のペドロ・アウベルト・ビゲーリ所長が七日午後のセミナーの中で、IBAMA─ ...
続きを読む »セラードの生態系を守れ=―JIACA協力、動物の移動経路確保へ―=連載(2)=過去は開発優先だった=火入れ、動物にダメージ
5月18日(水) シャパーダ・ドス・ヴェアデイロス国立公園の入り口、サン・ジョルジェ。目抜き通りと言えど、街路は舗装されていない。人々は、レストランや土産物店など観光客相手の商売で、質素な生活を営んでいる。 「地球の軌道で、もっとも輝いている地点だ」。NASAは以前、同国立公園周辺が際立った存在だと証言した。ガイドのジョゼ・ ...
続きを読む »セラードの生態系を守れ=―JICA協力、動物の移動経路確保へ―=連載(1)=シャパーダ・ドス・ヴェアデイロス=言葉失うほどの景観
5月17日(火) ブラジルのへそ、中央高原。シャパーダ・ドス・ヴェアデイロス(CHAPADA DOS VEADEIROS)国立公園が〇一年十二月、ユネスコの世界自然遺産に登録され、エコ・ツリズモのスポットとして人気を集める。実はこのセラード地帯、生物多様性の宝庫だ。農地拡大、山火事、不法伐採などで森林が減少。絶滅が危惧されてい ...
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