2005年6月8日(水) 雨が降ることはほぼないという乾季のロライマだが、カーニヴァル前の今年一月、雨に見舞われた。同地に四十年住む元タイアーノ移民の老婦人も「初めての経験」と首をかしげるほど珍しい現象だ。 「うーん、気になるね。雨が降ると土が固くなっちゃうんですよ」。〇二年、ミナス・ジェライス州サンゴタルドから、ロライマに ...
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ロライマに賭けた男たち=北緯3度、灼熱の大地で=連載(5)=原住民区で農業=外館雅弘さん
2005年6月7日(火) ボア・ヴィスタはかつて、金採掘で栄えた町だが、州の約半分を占めるインジオ居住地に金脈が多くあるとされており、現在は禁止されている。 往時を偲ぶかのように、市の中心に佇むガリンペイロの像からほど遠くない場所に、市民の台所を支える生産者市場がある。 マンジョーカやマカシェイラ、シェイロ・ヴェルジなどが ...
続きを読む »ロライマに賭けた男たち=北緯3度、灼熱の大地で=連載(4)=25歳の農園主=中村フェルナンドさん
6月4日(土) 近年、ロライマ移住を果たした日系人たちは二十人を下らない。そのなかで約半数を占めるのは、ミナス・ジェライス州サンゴダルドからの移住者だ。 同地は七〇年代に行われたセラード開発の代表的地域。多くの日本人、日系人が新天地での将来に賭けた。 「みんなに『何であんなところへ行くのか』って言われたよ。その頃はまだエマ ...
続きを読む »ロライマに賭けた男たち=北緯3度、灼熱の大地で=連載(3)=家族3世代で挑戦=原泰教さん
6月3日(金) ブラジル二十六州の中でも、ロライマは印象が薄い州といえるだろう。その存在が余りにも大きいアマゾナス州北部に付属するような形で位置し、両翼にはヴェネズエラとガイアナが迫っている。 距離の問題も大きい。サンパウロから、四千キロ近いマナウスから、更に八百キロ。バスで州都ボア・ヴィスタまで十二時間。ロライマへの道のり ...
続きを読む »ロライマに賭けた男たち=北緯3度、灼熱の大地で=連載(2)=「夢は牧場経営」=市川ネルソンさん
2005年6月2日(木) ロライマが産出する農作物のトップは米である。リオ・グランデ・デ・スール州からの移住者が同州における米作の主人公だが、二十年以上、同地での米作りに奮闘している唯一の日系人がいる。ボア・ヴィスタ市内に精米所を持つ市川ネルソンさん(52)だ。 パラナのウムアラーマ出身。「学校出てね、就職するのは嫌だったん ...
続きを読む »ロライマに賭けた男たち=北緯三度、灼熱の大地で=連載(1)=日系社会の顔=辻一夫さん
2005年6月1日(水) 【ボア・ヴィスタ発=堀江剛史記者】ブラジル最北に位置するロライマ州は、国内移住政策により、各州から多くの移民が導入された。日本人移住は五、六十年代に二度行われたタイアーノ移住のみ。アマゾン地域の日系社会でも、僻地感の強いロライマだが、近年、連邦政府や州の農業誘致政策などにより、移住する日系人が増えてい ...
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