ホーム | 連載 | 2005年 (ページ 14)

2005年

セラードの生態系を守れ=―JIACA協力、動物の移動経路確保へ―=連載(2)=過去は開発優先だった=火入れ、動物にダメージ

5月18日(水)  シャパーダ・ドス・ヴェアデイロス国立公園の入り口、サン・ジョルジェ。目抜き通りと言えど、街路は舗装されていない。人々は、レストランや土産物店など観光客相手の商売で、質素な生活を営んでいる。  「地球の軌道で、もっとも輝いている地点だ」。NASAは以前、同国立公園周辺が際立った存在だと証言した。ガイドのジョゼ・ ...

続きを読む »

セラードの生態系を守れ=―JICA協力、動物の移動経路確保へ―=連載(1)=シャパーダ・ドス・ヴェアデイロス=言葉失うほどの景観

5月17日(火)  ブラジルのへそ、中央高原。シャパーダ・ドス・ヴェアデイロス(CHAPADA DOS VEADEIROS)国立公園が〇一年十二月、ユネスコの世界自然遺産に登録され、エコ・ツリズモのスポットとして人気を集める。実はこのセラード地帯、生物多様性の宝庫だ。農地拡大、山火事、不法伐採などで森林が減少。絶滅が危惧されてい ...

続きを読む »

『リンゴの里』=開拓者の今=SC州サンジョアキンで出会った2人=連載(下)=幼児からの自立心 開花させた平上さん

5月14日(土)  「リンゴがサンジョアキン経済の七〇%を支えている。日本人の貢献は非常に大きい。入植した当時の三十年前には全く想像もできなかったことですよ」と話すのは平上文雄さん(和歌山県出身)だ。  市の人口が約二万五千人。その中で約七十家族、推定三百人に過ぎない日系人口のことを考慮すると、貢献の大きさは歴然だ。平上さんは一 ...

続きを読む »

『リンゴの里』=開拓者の今=SC州サンジョアキンで出会った2人=連載(上)=パトロンに恵まれて=コチア青年 〃村長〃格だった細井さん

5月13日(金)  陸路でサンパウロ市から南南西に約九百キロ、平均標高千四百メートルの高地に、今や「リンゴの里」として知られているサンジョアキンの町がある。マノエル・ジョアキン・ピントという探検家が一九七三年にこの町を創り、八七年五月七日に市制が執かれた、と市役所前にある記念碑に刻まれている。  この地に初めて日本人が入植したの ...

続きを読む »

日伯学園=来年開校へ=スザノの「戦略」=連載(下)=日本語教え、交流拠点に

2005年5月11日(水)  二〇〇二年二月五日付け本紙は、連載『再浮上する日伯学園構想』第二部「日系ブラジル学校の現状」のトップバッターとして、スザノ日伯学園構想を紹介し、次のように書いた。  「東さんは『学校を作るために市議になりました』と、さも当然のように淡々と語る。二〇〇〇年の市議会議員選挙では、一七九〇票を得て、三位で ...

続きを読む »

たくさんの出会いに恵まれて―ふるさと巡り、各地で先亡者慰霊―=連載(14)=『ふるさと』歌えば昔に戻る=名残り惜しく 「もっと涙流したい」

5月11日(水)  HIC DOMUS DEI ET PORTA CAELI――。バタタイス市のボン・ジェズス・ダ・カンナ・ベルジ教会正面玄関に、高々とラテン語の文字が刻まれていた。  「ここは神の家、天国への扉である、って書いてあるのよ」。和田始さん(75、二世)は何気なく読む。「中学校で二年間ラテン語勉強したから」。日本の学 ...

続きを読む »

日伯学園=来年開校へ=スザノの「戦略」=連載(上)=2、3世が先頭にたって

2005年5月10日(火)  二世や三世による四世や五世の為の日伯学園構想として以前から注目されていたスザノ日伯学園が、五年の準備期間を経て、ついに来年から開校することに決まった。母体となる汎スザノ文化体育農事協会(アセアス日系)の登記書類の問題から発足が遅れていたが、今年一月に正式な手続きが終了したこと受けて決定されたもの。「 ...

続きを読む »

たくさんの出会いに恵まれる幸せ―ふるさと巡り、各地で先亡者慰霊―=連載(13)=旅の利点、知り合いが増えた=フランカの懇親会=草分けも顔見せる

5月7日(土)  ふるさと巡り六日目、四月六日晩、地元のフランカ地域日伯協会や市長ら来賓との懇談会の乾杯の音頭をとったのは、同地日本人最高齢の南原勇男さん(84、福島県)だった。勇男さんの娘と花柳龍千多さんの弟が結婚している関係でこの日、北海道協会に立派な臼が寄贈されていた。  一九四二年のあらびあ丸で渡伯した勇男さんは、当初モ ...

続きを読む »

たくさんの出会いに恵まれる幸せ―ふるさと巡り、各地で先亡者慰霊―=連載(12)=フランカの市長歓迎挨拶=「文化を融合させよう」

5月6日(金)  丸々と実った緑色のカフェの実が、たわわに枝になっている。所々、すでに真っ赤に熟し始めている。「あんまり値が良くなっても困るんですよね。他の人が植え始めるから」と農場主の近藤満州美さんはいう。  ふるさと巡り六日目、四月六日午前、サンパウロ州北部フランカ市近郊のクリスタイス・パウリスタ市にある、近藤さんのカフェ農 ...

続きを読む »

たくさんの出会いに恵まれる幸せ―ふるさと巡り、各地で先亡者慰霊―=連載(11)=戦前からの記録=フランカの精神病院に=日本人数10人入院していた

5月5日(木)  「実は、このフランカの精神病院には、五十~六十人ぐらいの日本人が入院していた記録があります」。フランカ地域日伯協会の南原光洋前会長(46、二世)は衝撃的な事実を明らかにした。しかも、ほとんどが一世だったという。  「第二次大戦の頃からの記録です。おそらく実際に気が狂っていたのではなく、単身でカフェザル(コーヒー ...

続きを読む »