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ブラジル雑語ノート「和泉雅之・編」の”順不同”事典

ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の”順不同”事典――=連載(10)=カルナヴァル=古代からつづく庶民の狂騒

2006年2月16日(木)  カルナヴァル (Carnaval) は、日本語で謝肉祭と訳したり、英語の発音をカタカナ表記しカーニバルと呼んでいる。その起源は不明だが、紀元前からあった伝統的な祭りのひとつ。ある期間を設定し、底抜けのバカ騒ぎをする。語源については、いくつかの異説がありはっきりしない。ラテン語での、カルネン・レヴァー ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の”順不同”事典――=連載(9)=パン・デ・アスーカル=パンに似た形の製糖用型枠

2006年2月15日(水)  パン・デ・アスーカル (Pao de Acucar) という言葉は、日本人の間で、かなり誤解されている。これを「砂糖パン」とするのは、まったくの誤訳。今日なら、そういう名前のパンがあっても、不思議ではないが、十六世紀のポルトガルには存在しなかった。なぜなら、当時のヨーロッパで、砂糖は医薬品と同じく、 ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の”順不同”事典――=連載(8)=カリオカ=白人がつくった石造家屋

2006年2月14日(火)  リオデジャネイロ市の住民、または、リオデジャネイロ市生まれの人を、カリオカ (Carioca) と呼んでいる。だが、本来の意味はちがう。ツピー系インディオの言葉で、カリオカ (Karioka) は、カライワ (Kara’iwa) と、オカ (Oka) の合成語。前者は「白い肌の男、白人) ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の〃順不同〃事典――=連載(7)=ファヴェーラ=みすぼらしい野営地に似た居住区

2006年2月9日(木)  ファヴェーラ (Favela) は、ブラジル特有のものとして、外国にも知られている。日本では、かつて「スラム街」とか「貧民窟」という訳語を使っていたが、最近はポルトガル語をカタカナ表記し、「ファヴェーラ」または「ファベーラ」と書くケースが増えてきた。しかし、ファヴェーラの発祥と、これまでの推移について ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の〃順不同〃事典――=連載(6)=モケカ=ブラジルの代表的な魚料理

2006年2月4日(土)  ブラジルの代表的料理として、まっさきにあがるのがモケカ (Moqueca) 。魚の煮込み料理で、ムケカ (Muqueca) とも呼ばれる。アフリカのアンゴラ地方で、バンツー族系部族が使う言語のひとつ、キンブンド語に由来する。ムケカ (Mu’keka) は、「魚の煮込み」という意味。それがな ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の”順不同”事典――=連載(5)=カシャサ=色白の美少女かきちがい水か

2006年1月31日(火)  カシャサ (Cachaca) とは、サトウキビからつくる蒸留酒であり、広義のラム酒に属するもののひとつ。ブラジルでは、十六世紀半ばから、サトウキビの組織的な栽培がはじまり、今では世界一の生産国となっている。気候および土壌条件が、サトウキビの栽培に適する地帯は、かなりの広域にわたっており、ブラジルのあ ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の〃順不同〃事典――=連載(4)=フェイジョアーダ=豆と肉を煮込んだ常食料理

2006年1月25日(水)  今日のブラジルで、フェイジョアーダ (Feijoada) といえば、黒豆(インゲンのなかで黒色の品種)と塩漬け肉やケーシング(腸詰め)などを、いっしょに煮込んだ料理とされている。この料理は、かつて、「フェイジョアーダ・カリオカ」(リオ式のフェイジョアーダ)と呼ばれていた。フェイジョアーダといえば、こ ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の”順不同”事典――=連載(3)=ジャルジン=すてきな相手をみつける恋の広場

2006年1月14日(土)  ジャルジン (Jardim) は、町の中心部にある、「花壇をそなえた広場」のこと。大きさはさまざまだが、矩形(多くの場合長方形)で、外周に小石をモザイク状にならべた、石畳(歩道)がある。歩道の端(車道と接する付近)に、三人掛けのベンチが、いくつも用意されている。ジャルジンは、若い男女が出会う場所とし ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の〃順不同〃事典――=連載(2)=ジャネラ=若いふたりをとりもつ窓

2006年1月13日(金)  ジャネラ (Janela) は「窓」にちがいないが、別の意味は、「未知のふたりが知り合う場所」、または「窓を仲介する若い男女の出会い」。二十世紀初めころまでのブラジルで、年ごろの女性(とくに十六歳から十八歳)が、すてきな結婚相手を選ぼうとするときに、しばしば利用した手段。封建思想が支配していた時代、 ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の〃順不同〃事典――=連載(1)=セレナッタ=彼女のハートを射止める即興歌

2006年1月12日(木)  和泉雅之さんが「ブラジル雑語ノート」を書いている。わたしたちが日常日本語のなかに、ごく普通のように交え、その意味についてなんら疑わないポ語単語がたくさんある。ところが、それが案外正しくない。和泉さんのノートを読めば、楽しくそのことばの来歴、意味、周辺を知ることができる。以下、ノートのなかのいくつかを ...

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