ニッケイ新聞 2007年11月22日付け ◇魚の話(6) 〔タモアター〕 アカリーの子分みたいな魚で、体長十五センチくらい、鎧冑に身を固めている。このスープは殊のほか味がよろしい。 この魚は腸呼吸するので、乾季になって川の水が干上がると、次の水たまりへ陸上を移動する。これも乾季に多量に捕獲される。さらに乾季を過ぎて雨季に ...
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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(12)=ジュート畑でショック!=馬をも飛ばすポラケー
ニッケイ新聞 2007年11月14日付け ◇魚の話(5) 〔ポラケー〕(電気鰻) 大きいのは直径八センチ、体長二メートルを越えるものがある。大体静止した水の腐食した植物質の多い所に好んで棲む。よくジュートの畑の浸水した所や刈り取ったジュートを水に漬け込んである所の近くにいる。ちょっと触っただけではビクッとする程度だが、間違え ...
続きを読む »アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(11)=商品価値高いピラルクー=カンジルー、ピラニアより危険
ニッケイ新聞 2007年11月07日付け ◇魚(4) 次にアマゾン特有の魚について述べる。 〔ピラルクー〕 アマゾン産の魚の中で第一に指を折るのがこのピラルクーである。 日本の鯉のぼりの黒いのに似ている。体長二メートル、胴の直径六十センチ、五十乃至(ないし)八十キロあり、稀に二百キロを越す大物もある。 銛を使って獲る。 ...
続きを読む »アマゾンの動物――連載(10)=日本と異なる釣り風景=魚獲りに手製の爆弾?
ニッケイ新聞 2007年10月27日付け ◇魚の話(3) 〔一本釣り〕これは、どこでも同じことで、仕掛けや餌など魚によって異なることは言うまでもない。ちょっと変っているのは、カノアでイガポー(増水期浸水地の森林)などで釣りをするとき、一メートルほどの紐をつけ、その先に鉛丸を何個か布に包んで縛り付けて、これを振って水を叩き、チ ...
続きを読む »アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(9)=多彩なアマゾンの漁=ウナギ怖がるインジオ
ニッケイ新聞 2007年10月19日付け ◇魚の話(2) 森の中や川のなかには食糧が充満している。それを手に入れる術を知らないために飢餓に陥る。ピサロが失敗したのは、率いるインジオと現地に住むインジオと言語や生活習慣が異なるために、必要な情報や知識が得られず、獲れるものが獲れなかったことによる。 それで、アマゾンで行われて ...
続きを読む »アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(8)=家畜連れ去る謎の牝牛=〝初〟アマゾン下りはスペイン人
ニッケイ新聞 2007年10月12日付け ◇野生牛の話(2) モンテアレグレでもアレンケールでも同様に牛の飼育が盛んである。三、四十年前、一頭の白い牝牛がいた。どこから来るのか判らないが、この牛が現れると、牧場の牛がゾロゾロとそのあとをついて行って行方不明になってしまう。 牧場主たちは、なんとかこれを防ごうとするが、何時の ...
続きを読む »アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(7)=両頭やミミズのような蛇も=インジオは怖がるが無害
ニッケイ新聞 2007年9月26日付け ◇蛇の話(4) ほかに変った蛇としては、突っつくと、ぐっと短くなって幅が広くなるのがいる。インジオはサラマンダラというが、サラマンダラなら中米産の有毒トカゲである。猛毒だというが、毒蛇特有の三角頭をしていない。もっとも、インドのキング・コブラもそうらしいが、首のあたりを平べったくすると ...
続きを読む »アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から連載(6)=伝説的大蛇、信じられるか?=残されている〃実在〃証拠写真
ニッケイ新聞 2007年9月19日付け ◇蛇の話(3) 話のついでだが、私たちが着伯する一年くらい前、アマゾン河のもっと上流にあるタバチンガという所(国境の要衝で要塞があり、軍隊が駐屯している)で、大蛇が水から出て陸に上がってきた。これは、スクリーあるいはスクリジューといって、アマゾン産の大蛇である。要塞の兵士が機関銃で殺し ...
続きを読む »アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(5)=4メートル余りの蛇退治=農刀、下から斬り上げが効果的
ニッケイ新聞 2007年9月12日付け ◇蛇の話(2) 一九五四年、着伯した翌年、長男が生まれるとき、入植地では何かと不便なので、佐脇氏方でお産することになって、しばらく逗留することになった。 ある朝、トマカフェーをしていると、突然家の裏のほうで放し飼いにしている鶏が悲鳴をあげた。すわッと台所に置いてあるテルサード(農刀、 ...
続きを読む »アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(4)=スルククー(蛇)は〃強壮剤〃=あっさり捕らえ窯で焼き保存
2007年9月5日付け ◇蛇の話(1) アマゾンといえば、猛獣毒蛇が跋扈(ばっこ)して、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が横行する暗黒大陸ということになっている。そういう所もたまにはあるが、大抵はまずこれがジャングルかと驚くほど明るい。昼なお暗きなどという所は、蔓性の植物が大繁茂して、木々の上を覆い、陽光を通さないほどびっしり ...
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