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2008年

アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(20)=狩猟で得られる肉の中で最高=パッカ、胆汁は血清のよう

ニッケイ新聞 2008年1月9日付け ◇獣の話(5) 齧歯類 〔カピバラ〕  グヮラニー語でカーピあるいはカピンは草。バラは主とも訳すべきで、「草の主」ということになる。齧歯類中世界最大で、体長一メートル、体重五十キロ以上、体高六十センチ、色は赤褐色~灰褐色、頭が大きい。尾はない。  趾間に半分蹼(みずかき)を持っている。よく泳 ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(19)=カザメント・デ・ラポーザ=ここにもこの言葉「狐の嫁入り」

ニッケイ新聞 2008年1月5日付け  ◇獣の話(4)  食肉獣(猪科) 〔マラカジャー・アッスー〕  ジャグワチリカともいう。体長七十~八十センチ。尾は四十五センチくらい。斑紋はオンサに似ていて、それよりさらに美麗である。皮は高価に取引される。 〔マラカジャー・ミリン〕  マラカジャー・アッスーより更に小型で、尾も短い。毛皮も ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(18)=野性すべて備えた=南米産獣の王者=美麗な毛皮のオンサ

 ◇獣の話(3)  反芻類(鹿科)  インジオたちの食糧として重要である。何種類かあるが、主なのは次の二種である。 〔ヴィアード・ブランコ〕  訳して白鹿。名前は白だが、淡褐色である。鼻と腹が白い。小型で犬より少し大きいくらい。森林中や草原で出会うことがある。肉は美味であるが、傷や腫れ物があれば、悪化する。  〔ヴィアード・ヴェ ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(17)=ケイシャーダ性質凶暴=遠雷にも地鳴りにも似る

ニッケイ新聞 2007年12月19日付け ◇獣の話(2)  哺乳類 猿類  〔コアター〕  蜘蛛猿。体長九十センチくらいで、アマゾニアの猿類中最大である。色は黒色で、四肢と胴体は細長い。群棲し、よく人に馴れる。肉は美味である。  〔モン・アマレーロ〕  黄色い手の意味で小型、体長十~十五センチ、尾が二十センチくらいある。顔は、鼻 ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(16)=ミーリョ畑荒らす尾巻猿=群れの首領株仕留めて防御

ニッケイ新聞 2007年12月12日付け  ◇獣の話(1)  アマゾンは植物の天下である。赤道直下の太陽の下、高い気温と湿度、植物の繁茂には最適の条件であり、樹木や水中や低湿地を除いた乾燥地(陸上)に棲む動物はあまり多くない。特に巨大な犀や象のような動物はいない。僅かにアンタがいるだけである。  猛獣も虎やライオンはいないが、ア ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(15)=柔和が裏目、哀しきジュゴン=漁師に習性知られ、あえなく…

ニッケイ新聞 2007年12月5日付け  ◇魚の話(8)  〔ペイシ・ボイ〕(牛魚)  ペイシは魚、ボイは牛のことである。牛魚とも訳さるべきだが、日本では儒艮(ジュゴン)と呼ばれる哺乳類である。遊水類あるいは人魚類ともいう。  アマゾン河、オリノコ河、オヤポック河付近に生息し、現在は絶滅寸前といわれている。体長は一・八メートルか ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(14)=聖週間の時期〃神が与える〃=魚の大群「捕らえよ」と

ニッケイ新聞 2007年11月28日付け  ◇魚の話(7)  〔ペスカーダ〕  海のものと河のものとがあるが、ともに中型の魚で、漁獲量が多いので、食糧として重用される。やはり傷み易いのが欠点で、最近は冷凍してある。  〔クリマタ〕  例年二~三月になると、キリスト教でセマーナ・サンタ(聖週間)、肉を食べない。そのため魚を多く用い ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(13)=生殖の営み見せつけるイルカ=インジオは何故か怖がる

ニッケイ新聞 2007年11月22日付け  ◇魚の話(6)  〔タモアター〕  アカリーの子分みたいな魚で、体長十五センチくらい、鎧冑に身を固めている。このスープは殊のほか味がよろしい。  この魚は腸呼吸するので、乾季になって川の水が干上がると、次の水たまりへ陸上を移動する。これも乾季に多量に捕獲される。さらに乾季を過ぎて雨季に ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(12)=ジュート畑でショック!=馬をも飛ばすポラケー

ニッケイ新聞 2007年11月14日付け ◇魚の話(5)  〔ポラケー〕(電気鰻)  大きいのは直径八センチ、体長二メートルを越えるものがある。大体静止した水の腐食した植物質の多い所に好んで棲む。よくジュートの畑の浸水した所や刈り取ったジュートを水に漬け込んである所の近くにいる。ちょっと触っただけではビクッとする程度だが、間違え ...

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アマゾンの動物――在住半世紀余の見聞から=連載(11)=商品価値高いピラルクー=カンジルー、ピラニアより危険

ニッケイ新聞 2007年11月07日付け ◇魚(4)  次にアマゾン特有の魚について述べる。  〔ピラルクー〕  アマゾン産の魚の中で第一に指を折るのがこのピラルクーである。  日本の鯉のぼりの黒いのに似ている。体長二メートル、胴の直径六十センチ、五十乃至(ないし)八十キロあり、稀に二百キロを越す大物もある。  銛を使って獲る。 ...

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