2010年5月8日付け 駐ブラジル日本大使として3年間連邦首都のブラジリアに勤務し、離任してから約8年が過ぎた。ブラジルにはズブの素人として着任したので、在任中どれだけお役に立てたかは全く自信がないが、ブラジルや南米については随分多くのことを学んだ。日本に帰ってからも繰り返し考えるのは、ブラジルが、米国と同様の広大な国土、億単 ...
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日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第48回=和田昌親=日経HR社長=「食断」の日本を救うのはブラジル
2010年5月1日付け 21世紀に入りブラジルは順調に成長しているが、日本は腑抜けのように元気がない。民主党は09年に念願の政権交代を果たしたというのに、あろうことか首相と幹事長の「政治とカネ」のダブル不祥事が発生し内閣支持率は急落している。 経済はデフレ状態から脱出できず、国際的な発言力も低下気味だ。八方ふさがりとはこのこと ...
続きを読む »日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第47回=小池洋一=立命館大学教授=日本のブラジル化
2010年4月24日付け 日本のブラジル化という議論がある。経済格差、貧困の広がり、雇用の非正規化、犯罪の多発など、日本がブラジルに似てきたというのがその意味である。中国についても同様な理由からブラジル化が問題とされている。意味は異なるが他にもブラジル化の喩えがあった。インドのブラジル化である。政府の過度な介入によって経済が非 ...
続きを読む »日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第46回=名波正晴=共同通信社リオデジャネイロ支局長=人の往来自由化で交流拡大
2010年4月17日付け デリーからロンドンまでユーラシア大陸をバスで旅する日本人バックパッカーの軌跡をつづった沢木耕太郎氏の紀行文「深夜特急」に刺激された方は多いだろう。私もその一人で、かつて世界各地を安旅で歩き回った。今、特派員として南米全体を管轄する身にあり、ブラジル以外の国々にも長く滞在し、若き沢木氏を彷彿させる若者に ...
続きを読む »日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第45回=ウィリアン・ウー=ブラジル連邦政府下院議員=ブラジルインフラ整備へ日本の投資を
2010年4月10日付け ▼道路、機械整備、技術への投資の必要性が生じているブラジル 各リスク分析会社が、ブラジルを投資に最適の国だと指摘している。理由には事欠かない。油田の開発という新しい分野や、サッカーW杯と五輪開催を控えインフラ整備の必要性、また豊富な資源を持つからである。だが、街を素早く近代化するための準備はブラジルだ ...
続きを読む »日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第44回=佐々木光=日本貿易振興機構(ジェトロ)サンパウロ・センター所長=アジア型に移行する日本企業の対伯投資
2010年4月2日付け ▼点の投資が中心 伯経済が今日本で注目されているのは言うまでもない。ジェトロの貿易・投資相談の国別ランキングでも、伯は08年8位、09年9位、と2年連続ベスト10にランクインしている。米国、アジア以外の国が10位以内に入るのは初めてのこと。こうした動きに伴って日本企業の対伯投資件数も増加している。 現 ...
続きを読む »日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第43回=桜井悌司=関西外国語大学教授(元ジェトロ・サンパウロ・センター所長)=ブラジルとその国民を日本人に理解させるには
2010年3月27日付け 2003年11月から2006年3月まで、ジェトロ・サンパウロ・センター所長としてブラジルに駐在した。本稿は、コミュニケーションにまつわる小さなストーリーである。 ▼ ▼ 2005年、中国の胡錦濤主席がブラジルを、2006年にはルーラ大統領が中国を相互に訪問した。多くのプロジェクトが花火のご ...
続きを読む »日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第42回=永田翼=実業のブラジル社代表=クールな大人の日伯関係を
2010年3月20日付け 2月末、ジョゼ・ミンドリン氏が95才で亡くなり、マスコミはこの文化人企業家の死を悼んだ。1万7千タイトル、4万冊に及ぶブラジル文学の草稿、稀覯本、手作り本を蒐集した蔵書は寄贈されサンパウロ大学がミンドリン文庫を建設中だった。 ミンドリン氏は、自動車部品メーカーの優良企業メタル・レーベ社を率いてサンパ ...
続きを読む »日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第41回=坂野正典=住友商事総合研究所=代表取締役社長=変容への対応
2010年3月13日付け 「豊かな富が誘発するリスク」 勢いのある現在のブラジルに逆行するような話だが「ブラジル・リスク」の話を紹介したい。 米国の某有力リスク分析コンサルタント会社が毎年初に発表する「世界のトップ・リスク10」の2010年版にブラジルがリストアップされた。 No・1は「米中関係」となっている。米中関係につ ...
続きを読む »日伯論談=テーマ「日伯経済交流」=第40回=桜井敏浩=「失敗の研究」と基本戦略の練りなおしを
2010年3月6日付け 1月9日付本論談に、高山直巳ジャパン・デスク代表が「失われた20年は挽回されたか」で、日本企業のブラジル投資について辛口の、しかし示唆に富んだ所感を寄稿されている。長い苦節の時代を経て、本来は資源に恵まれ一通りの産業基盤をもつブラジルが名実ともに〃未来の国〃になろうとしている時に、欧米はおろか韓国、中国 ...
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