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次の百年戦略のために=~日系社会とは何か~

 四百年前、アルゼンチンで奴隷扱いから逃れる裁判を起こした日本人は、日本名すら残さなかった。スペインに残った常倉恒長率いる慶長遣欧使節メンバーは、苗字のみ残した。ブラジル日系社会はなんとか百周年を過ごすことができたが、次の三百年で何を残せるだろう――。未来を〃知る〃ことはできないが、過去の延長として推測することは出来る。未来を予測するために、過去四百年から学べる教訓とは何か。この六月に迎える新しい百年紀、百一年目の移民の日という重要な節目と、日系社会のリーダーたる文協が六年の長期政権を終えて新しい木多体制に入るという重要な節目に、荒削りなのは百も承知だが、あえて叩き台として新しい日系社会試論を提言する。(深沢正雪記者)

次の百年戦略のために=~日系社会とは何か~=第1部《世界史の視点から》=(2)=鎖国終結から1世紀半=19世紀はどんな時代か

ニッケイ新聞 2009年5月27日付け  世界史の視点から見たとき、アルゼンチンに最初の日本人が渡った四〇〇年前からしても、日本は明治時代になってから、わずか百四一年の歴史しかない。  百一年の歴史を持つ日系社会を見直す前に、まず日本が開国してからわずか四〇年余りでブラジルに移民を送り出したという意味を、もう一度、しっかりと考え ...

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連載=次の百年戦略のために=~日系社会とは何か~

ニッケイ新聞 2009年5月26日付け  四百年前、アルゼンチンで奴隷扱いから逃れる裁判を起こした日本人は、日本名すら残さなかった。スペインに残った常倉恒長率いる慶長遣欧使節メンバーは、苗字のみ残した。ブラジル日系社会はなんとか百周年を過ごすことができたが、次の三百年で何を残せるだろう――。未来を〃知る〃ことはできないが、過去の ...

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