ニッケイ新聞 2009年10月2日付け 61年末に、夫となった小原久雄さんと共にまっすぐに弓場農場に入った。明子さんはまだ26歳。同農場を紹介した人は「1年は滞在してほしい」と条件を出した。「場所を変えてみたら、なにか別のモノが見えるかも知れない」と明子さんは気分転換のつもりで引き受けた。 「当時、弓場に16歳ぐらいの年頃の ...
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アマゾンを拓く=移住80年今昔=【ベレン・トメアスー編】=《26》=「虫も鳥も帰ってくる」=自然に優しい森林農業
ニッケイ新聞 2009年10月1日付け 「ここの土はすごいでしょ。ほとんど肥料やってないのに歩くとフカフカする。農薬やらないからミミズがいっぱい住んでいるんです」。 そう言って、愛おしそうに畑の土をつかむのは、昨年までトメアスー郡の農務局長を4年間務めるなど、森林農業の普及に尽力する小長野道則さん(51、鹿児島県出身)だ。親 ...
続きを読む »小原明子が語る=舞踏とユババレエ=知られざる共通点=(中)=前衛芸術の黎明期に
ニッケイ新聞 2009年10月1日付け モダンバレエに賭ける情熱――青春の糸が張りつめきっていた1961年、図師明子さん(旧姓)は当時まだ恋人だった小原久雄さん(1932―89年、東京)に「ブラジルに行ってみないか」と誘われ、「軽い気持ちで承諾しました」と振り返る。 後にブラジルで彫刻家として知られる小原久雄さんは、当時まだ ...
続きを読む »アマゾンを拓く=移住80年今昔=【ベレン・トメアスー編】=《25》=「天が味方した」=熱帯果実が再生の鍵
ニッケイ新聞 2009年9月30日付け 94年のレアルプランでインフレは収まったが経済自体が冷えこみ、異常気候による減産などでトメアスー組合は資金繰りが悪化し、7月に再び赤字決算に陥った。96年5月の臨時総会で改革案が決議されたが、農業を取り巻く状況はさらに厳しさを増していた。 新たな危機に直面したことで、97年1月の理事会 ...
続きを読む »小原明子が語る=舞踏とユババレエ=知られざる共通点=(上)=過激すぎた舞台
ニッケイ新聞 2009年9月30日付け 半世紀前に共にモダンバレエを志し、地球の反対側に分かれてもお互いの世界を追求しつづけた同志のために踊る――今月から横浜で行われる「大野一雄フェスティバル2009」に参加するために、弓場農場の小原明子さん(74、東京)が18日に訪日した。一見、まったく別物に見えるユババレエと舞踏の、知られ ...
続きを読む »アマゾンを拓く=移住80年今昔=【ベレン・トメアスー編】=《24》=度重なる倒産の危機超え=生き残るトメアスー組合
ニッケイ新聞 2009年9月29日付け 「組合は何度も潰れそうになった」。CAMTA(トメアスー総合農業共同組合)の坂口渡フランシスコ理事長(49、二世)は、中心街の十字路に面した組合ビルの会議室で、流暢な日本語でそう話した。 『70年史』にも「農産物の低迷と高インフレによる組合員の債務増大は、組合の対外債務の増大となり組合 ...
続きを読む »アマゾンを拓く=移住80年今昔=【ベレン・トメアスー編】=《23》=デカセギで3割流出=祖国への想いさまざま
ニッケイ新聞 2009年9月26日付け ピメンタに突然拡がった病害に加え、80年代末には胡椒の国際価格が下落し、90年のコーロル・ショックにとどめを刺された。これらに背中を押され、トメアスーからの訪日就労は急増した。 農場でブラジル人労働者を多く使っている関係や治安の問題などから、夫が残って農場の面倒をみて、妻が日本へいって ...
続きを読む »日伯論談=第20回=ブラジル発=安楽恵子=スザノ日伯学園の経験=一生の宝を持った子供たち
2009年9月26日付け スザノ日伯学園(CENIBRAS)は、創立から約4年間で約30人の帰伯子弟を受け入れてきた。ここは、汎スザノ文化体育農事協会(ACEAS)により創立された9年制の初等教育機関で、日中通ってくる生徒の約9割に日語を教える。そのうち44%は非日系生徒になる。 帰伯児童はそれぞれ違った経緯を持ち、違った処 ...
続きを読む »アマゾンを拓く=移住80年今昔=【ベレン・トメアスー編】=《22》=拳銃持って自主検問も=自警団で防犯体制強化
ニッケイ新聞 2009年9月25日付け 草刈武さんのような人物はそうそういない。ならば組織的に治安問題を解決していかないと、安心して暮らしていくことはできない。 トメアスー文化協会の海谷英雄会長(66、山形県出身)も治安に頭を痛めている一人だ。 「トメアスーでは『火事は小火(ぼや)のうちに消せ』を徹底しています。些細なこと ...
続きを読む »アマゾンを拓く=移住80年今昔=【ベレン・トメアスー編】=《21》=無頼の守護神 草刈武さん=日本人殺害事件を機に
ニッケイ新聞 2009年9月24日付け ベレンから車で1時間半ほどの一見のどかな田舎道にある農場だが、入り口には要塞のように何重にも警報機がついている。 何度も呼び鈴を押した末、ようやく草刈武さん(74、山形県出身)が出てきた。日本でも〃アマゾン・キッド〃として紹介されたことがある。そのたたずまいは、正義感あふれる波瀾万丈な ...
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