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ブラジル文学に登場する日系人像を探る 6―ジョセフ・M・ルイテン「ブラジルのコルデル文学」―民衆本にうたわれる日系人=中田みちよ

 ブラジルにはコルデル文学と呼ばれるジャンルがあって、ひところずいぶん盛んでした。実際は小冊子になる前に、祭りや広場でアコーデオンに合わせて歌われました。すでに映画などで観ているかもしれませんが…。よく歌われたのが英雄もので、ランペオンやカヌードスの乱、奇跡ものではシセロ神父、時事ものではジェトゥリオ・ヴァルガスの死などです。しばしば即興的に民衆とやり取りしながら歌詞を変えていくのでレペンチスタ(即吟者)とも呼ばれ、作詞者はトロバドル、歌い手はカンタドールといわれました。

ブラジル文学に登場する日系人像を探る 6—ジョセフ・M・ルイテン「ブラジルのコルデル文学」—民衆本にうたわれる日系人=中田みちよ=第6回

ニッケイ新聞 2013年3月9日 ノルデスチーノと日本人  わがパトロンよ、俺はノルデスチーノで  ここでは俺も移住者だ  地球の裏側で稼ぎまくっている  日本人と同じように  成功をめざしているんだ  ついに到着した    旅が終わって本当の日本人の大きな農園に  そこで仕事見つけた  あのすばらしい連中のもとで  あの風変わ ...

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ブラジル文学に登場する日系人像を探る 6—ジョセフ・M・ルイテン「ブラジルのコルデル文学」—民衆本にうたわれる日系人=中田みちよ=第5回

ニッケイ新聞 2013年3月8日  パウロ・ヌネス・バチスタというノルデステ出身者のコルデルを紹介しましょう。日本賛歌がはじまりました。灰燼の中から蘇った国というイメージが世界に流布しましたからね。  日本のABC  日本は群島だ、千をかぞえる島々。  日のいずる国、富士山から火山まで  満開の桜、光のいずる国、愛の地  すばら ...

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ブラジル文学に登場する日系人像を探る 6—ジョセフ・M・ルイテン「ブラジルのコルデル文学」—民衆本にうたわれる日系人=中田みちよ=第4回

ニッケイ新聞 2013年3月7日  その後、パラー州では日本人が導入したコショウ(1945年 トメアスー胡椒3万本、48年から出荷開始)やジュート(1940年頃からジュート栽培に眼が向けられています)が地域経済を活性化させた話はあまりにも有名で、この頃から日本人を揶揄するコルデルが姿を消します。46年に新円切り替えがあり、後に、 ...

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ブラジル文学に登場する日系人像を探る 6—ジョセフ・M・ルイテン「ブラジルのコルデル文学」—民衆本にうたわれる日系人=中田みちよ=第3回

ニッケイ新聞 2013年3月6日  在べレンの帝国領事館は閉鎖され、枢軸国人の家屋・住宅の焼き討ちが始まり、その住人は収容所に留置されました。国交断絶で、トメアスーはパラー州の管轄下に入り、州営トメアスー移住地となりますから、ベレンに収容されていた外国人(枢軸国人)たちはトメアスー移住地に収容され、南拓、アマゾニア産業などは財産 ...

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ブラジル文学に登場する日系人像を探る 6—ジョセフ・M・ルイテン「ブラジルのコルデル文学」—民衆本にうたわれる日系人=中田みちよ=第2回

ニッケイ新聞 2013年3月5日  1920〜30年にかけての時期に、ブラジルでコルデルがもっとも隆盛だったといわれます。とりわけ北部や北東部がさかんでした。その当時、一番の交通手段は舟で、すべての大きな港に、小冊子が搬入され、そこから内陸部の各都市に出回りました。  コルデル作家としての第一人者はレアンドロ・ゴメス・デ・バーロ ...

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ブラジル文学に登場する日系人像を探る 6—ジョセフ・M・ルイテン「ブラジルのコルデル文学」—民衆本にうたわれる日系人=中田みちよ=第1回

ニッケイ新聞 2013年3月2日  ブラジルにはコルデル文学と呼ばれるジャンルがあって、ひところずいぶん盛んでした。実際は小冊子になる前に、祭りや広場でアコーデオンに合わせて歌われました。すでに映画などで観ているかもしれませんが…。  よく歌われたのが英雄もので、ランペオンやカヌードスの乱、奇跡ものではシセロ神父、時事ものではジ ...

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