ニッケイ新聞 2013年5月9日 《衰退期》 2006年2月13日、日本の厚生労働省は、キリンウエルフーズ社のアガリクス製品に、発癌を促進させる作用を認めたと公表した。その日まで日本癌学会が認めたアガリクスの制癌剤としての薬効を確信し、命綱として毎日服用して来た多くの癌患者や生活習慣病患者、そしてアガリクスの生産と流通の関連事 ...
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ブラジルに於ける茸栽培の沿革と一考察=野澤弘司=(14)
ニッケイ新聞 2013年5月8日 《栽培工程》 *仕込=菌床材料と添加肥料は、ほぼマッシュルームに順じ、加水しながら仕込む。 *切り返し=堆肥の芯温が80℃に達するや、4日毎に7回行い繊維を軟化させる。 *滅菌=燻蒸1・5日間、60℃ *放冷及び脱アンモニア臭=12日間、25℃に通風冷却後、菌床の10kg袋詰め。 *植菌=約15 ...
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ニッケイ新聞 2013年5月7日 《揺籃期》 古本の初期のアガリクス試験栽培は、マッシュルーム同様、カッピンゴルヅーラ (シボウソウMelinis minutiflora Beauv)と称する牧草と稲藁主体のコンポストで、屋内棚式菌床と、環境温度の激変と虫害や野ネズミ等の天敵を回避する目的で、透明なビニールの三角錐の帽子で畝状 ...
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ニッケイ新聞 2013年5月4日 《キノコの商品名と特許》 アガリクスの生い立ちにまつわるかかる事情を知らなかった古本は,このキノコがピエダーデで最初に見付られたので“ピエダーデ”と呼称し、日本でのアガリクスの研究機関であった三重大学や岩出研究所では“カワリハラタケ”と当初は称していた。 然し斯様なブラジル生まれの日本育ちの ...
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ニッケイ新聞 2013年5月3日 【2】アガリクス茸栽培 Agarius blazei murrill アガリクスは1990年代から2006年初頭迄の約15年間に渡って、癌を始め生活習慣病関連の疾病に対する、稀代の薬効を有するサプリメントとして、日本では年商600億円とも評価された、ブラジル生まれで日本育ちのキノコが、名実共に ...
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ニッケイ新聞 2013年5月1日 現在では想像もおぼつかない経緯を経て、将来のキノコ村建設の礎となる、台湾からの労働力と技術移転の構想は、公的機関からの何等の干渉も支援も受ける事も無く、予想外の短期間で円滑に、瓜生農場に隣接したモジ市郊外のボツジュル地区に誕生した。 今、回想するに例え30家族に過ぎない植民地ではあるが、もし ...
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ニッケイ新聞 2013年4月30日 台湾系移民の誘致とキノコ村の創設泥壁と土間で出来た空調設備の無い菌舎での栽培は、11月から翌年3月迄の夏場は高温の為、キノコの発生は極く僅かとなり、発生しても雑菌やキノコ蝿にやられて商品にはならず休業した。その間は専ら種菌作りや菌舎の修理に、また南米各地への旅行に費やした。渡航費も無いのにわ ...
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ニッケイ新聞 2013年4月27日 醗酵した馬糞のビン詰め培地を、五右衛門風呂宜しき底蓋の下迄水を張ったドラム缶で、連続3日間、薪を焚いての蒸気殺菌後、放冷3日間の間欠殺菌を2回繰り返し培地とした。次に予め試験管培養した原菌をビンに入った馬糞培地に、メスで一掻き接種して一次拡大培養種菌とした。種菌の製造は夏場の仕事だったので、 ...
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ニッケイ新聞 2013年4月26日 船上の移民と埠頭に群る見送りの人を繋ぐ紙テープを手に、何度となく繰りかえしては響き渡る拡声器からのかすれた蛍の光が、更に哀愁を誘い、帰って来いよ! 頑張れよ! との歓呼の声に送られながら、貨客兼移民傭船ルイス号は夕闇迫る山下桟橋を後にした。 ルイス号には200人余りの炭坑離職者、一般家族、 ...
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ニッケイ新聞 2013年4月25日 《台湾系移住者に拠るマッシュルーム栽培活動》 ブラジルに於ける台湾人のマッシュルーム栽培は、比較的短い歳月の内に、着実に実績を示している事は特筆に値する。其の要因は約半世紀前の日本人農業者を彷彿させる、日夜に及ぶ労働を厭わない勤勉さと、身辺の事象の変化に機敏に反応する行動力と、貪欲なまでも栽 ...
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