ニッケイ新聞 2013年10月8日 終戦から60年以上経った現在でも「日本は勝った」と信じている人々が居る。 全部で、どのくらい居るのか、見当がつかないが、筆者は偶々3人会った。ことさら探したのではない。別の取材の最中、そうと知ったのである。 全員がブラジル生まれである。2010年のある日、3人に集って貰い、話を聞いた。 ...
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第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(92)
ニッケイ新聞 2013年10月4日 サンパウロで起きた襲撃事件の実行者で、本稿にしばしば登場した人々の、その後に触れておく。 実行者たちは、裁判の結果、20〜30年の懲役刑を受けた。が、いずれも半分以下で仮釈放となった。 筆者が、この人々の取材を開始したのは2001年であったが、その後、蒸野太郎が2009年8月、そして山下 ...
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ニッケイ新聞 2013年10月3日 金品以外に、性的被害も出ていた。 加藤は色情狂であった。 川崎や島崎という女性(農場支配人の妻)が、宮様に奉仕する女性を、同志の娘の中から選び、加藤に仕えさせていた。 このことは、後に島崎が後悔して、事実関係をすべて話している。 10人余の娘たちが、サント・アマーロの別宅に、軟禁同様に ...
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ニッケイ新聞 2013年10月2日 加藤拓治と川崎三造は、数年前にツルんで動き始めていた。 川崎が、各地の戦勝派の前に姿を現し、自身を「日本の特務機関員」と称し、 「近く日本軍が、移民を迎えに来る。それに先立ち、天皇の特使として、密かに、高貴な方がブラジルに来ておられる。朝香宮らしい」 と、秘密めかした話法で、人を惹き付け ...
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ニッケイ新聞 2013年10月1日 その後も、桜組挺身隊は、奇矯な言動を続けた。 サンパウロの中心街に、白襷に白鉢巻姿で現れ、意味不明の日本語のパンフレットを配ったり、サント・アンドレでデモをしたりした。 デモをしたときは、地元警察によって、幹部10人がオールデン・ポリチカへ送られた。 吉谷は留置場で、邦字紙記者の取材を ...
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ニッケイ新聞 2013年9月25日 南洋の島の架空の土地の分譲は、既述の臣道連盟の再移住の話が広まる中で始まった。 詐欺師たちは、日本軍が占領した島に造成中の植民地だと言って、いかにも、それらしくロッテアメント(区画化)した図面を見せながら、ロッテ(区画)を売って歩いた。 これも、売った側の正体も被害の状況も、伝わってはい ...
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ニッケイ新聞 2013年9月26日 映画『南米の曠野に叫ぶ』は、その後、忘れられていたが、驚くことに30年も経った1980年代、ビデオ・カセットになって、コロニアに出回った。次々とコピーされて……。 同時期、円売り問題を含めて、戦勝派史観や関連記事が、その生き残りや理解者によって──コロニアではなく──日本で雑誌、機関誌、新 ...
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ニッケイ新聞 2013年9月27日 しかし、右の説の「在米国の日本商社・銀行が、巨額の円を所有していて、それをブラジルに運んだ」という部分であるが。── その商社や銀行は、どういう経緯で、何のために、そんな巨額の円を所有していたのか? 当時、円が、大陸に大量に存在、供給過剰で値下がりしていたというから、その一部が、米国に運 ...
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ニッケイ新聞 2013年9月28日 前衛隊 終戦から5年後の1950年11月。マリリアで、いわゆる前衛隊事件が起きた。 そういう隊名の戦勝派50余人が、警察に逮捕されたのである。 ポルトガル語の新聞の中には「臣道連盟の復活」という見出しを掲げたところもあり「またか!」と読者を驚かせた。(前衛隊=正確には「大日本国民前衛隊 ...
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ニッケイ新聞 2013年9月12日 地方で起きた認識派に対する襲撃は、実行者が地元の人間ではないケースが多い。これは、実行者が、狙った相手が住む土地の誰かと、直接もしくは間接に連絡があり、情報を入手していたことを、我々に推定させる。 自然、そういう連絡・情報網が存在したのではないか……と、推定は膨らむ。その情報網とし ...
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