ニッケイ新聞 2013年5月1日 現在では想像もおぼつかない経緯を経て、将来のキノコ村建設の礎となる、台湾からの労働力と技術移転の構想は、公的機関からの何等の干渉も支援も受ける事も無く、予想外の短期間で円滑に、瓜生農場に隣接したモジ市郊外のボツジュル地区に誕生した。 今、回想するに例え30家族に過ぎない植民地ではあるが、もし ...
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ブラジルに於ける茸栽培の沿革と一考察=野澤弘司=(9)
ニッケイ新聞 2013年4月30日 台湾系移民の誘致とキノコ村の創設泥壁と土間で出来た空調設備の無い菌舎での栽培は、11月から翌年3月迄の夏場は高温の為、キノコの発生は極く僅かとなり、発生しても雑菌やキノコ蝿にやられて商品にはならず休業した。その間は専ら種菌作りや菌舎の修理に、また南米各地への旅行に費やした。渡航費も無いのにわ ...
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ニッケイ新聞 2013年4月27日 醗酵した馬糞のビン詰め培地を、五右衛門風呂宜しき底蓋の下迄水を張ったドラム缶で、連続3日間、薪を焚いての蒸気殺菌後、放冷3日間の間欠殺菌を2回繰り返し培地とした。次に予め試験管培養した原菌をビンに入った馬糞培地に、メスで一掻き接種して一次拡大培養種菌とした。種菌の製造は夏場の仕事だったので、 ...
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ニッケイ新聞 2013年4月26日 船上の移民と埠頭に群る見送りの人を繋ぐ紙テープを手に、何度となく繰りかえしては響き渡る拡声器からのかすれた蛍の光が、更に哀愁を誘い、帰って来いよ! 頑張れよ! との歓呼の声に送られながら、貨客兼移民傭船ルイス号は夕闇迫る山下桟橋を後にした。 ルイス号には200人余りの炭坑離職者、一般家族、 ...
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ニッケイ新聞 2013年4月25日 《台湾系移住者に拠るマッシュルーム栽培活動》 ブラジルに於ける台湾人のマッシュルーム栽培は、比較的短い歳月の内に、着実に実績を示している事は特筆に値する。其の要因は約半世紀前の日本人農業者を彷彿させる、日夜に及ぶ労働を厭わない勤勉さと、身辺の事象の変化に機敏に反応する行動力と、貪欲なまでも栽 ...
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ニッケイ新聞 2013年4月24日 《マッシュルーム栽培フローチャート(1970年代の一般的な栽培法)》 (1)菌床材料仕込み=稲藁、牧草、バカソ,馬糞、米ぬか、フスマ、化学肥料、微量要素等の菌床原料に加水しながら、巾、高さ共に約2mの堤防状に積み上げる。 (2)堆肥の切り返し=人力又はターナーでの切り返しを、7日毎に4回繰り返 ...
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ニッケイ新聞 2013年4月23日 岐阜県美濃加茂の多文化交流センター近くにあるブラジル食料品店「クリチバ・ショップ」へ立ち寄った時、そこで働く日系人女性に話しかけると「ソニー工場閉鎖の後はお客さん減ったわね」と予想通りの回答を口にした。「でも美濃加茂は落ち着く町。サンパウロは住むとこじゃないでしょ。ブラジルもいいところだけど ...
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ニッケイ新聞 2013年4月23日 1962年、モジダスクルーゼス在住の旧制鳥取高等農林専門学校出身の篤農家、瓜生知助も数年の試験栽培を経て、朋友古本から遅れる事10年にしてやっとマッシュルームの発茸に成功した。 1962年以降は、マッシュルームの栽培熱は急速に加速し、近郊農業の新規作物として大いに脚光を浴びた。当時の栽培者 ...
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ニッケイ新聞 2013年4月20日 田中マルリさんの恋人ドウグラス・ナシメントさんはサンパウロ市出身、16歳で単身訪日した。大阪を中心に関西の建設現場で働いたが、訪日一年後に父親が亡くなり、それを契機に日本への定住を選ぶことになった。 30歳近くで愛知県に移って篠田さんと知り合い、ギターを嗜み子供好きだったことから、同校では ...
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ニッケイ新聞 2013年4月20日 《種菌の入手経路とその形態》 往時のマッシュルームの種菌は全て外国産で、其の入手は非常に難しかった。当時の日本は種菌の輸出禁止令下にあり、日本人でありながら、日本からの種菌の入手が途絶えたので、古本は物心両面に挫折感を味わったと懐古している。 サンパウロで唯一の種菌販売店は、サンフランシス ...
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